2024.04.23 18:00
©︎2024「不死身ラヴァーズ」製作委員会 ©︎高木ユーナ/講談社
2024.04.23 18:00
5月10日(金)より全国公開される松居大悟監督最新作『不死身ラヴァーズ』のメイキング映像が解禁された。
原作は高木ユーナ著の同名漫画。「諦めることができなかった」と語るほど、この原作に魅了された松居監督は、構想に10年かけ映画化にたどり着いた。キャストには主人公・長谷部りのを本作が初の映画単独主演となる見上愛、りのの運命の相手役の甲野じゅんを佐藤寛太が務める。
今回解禁された映像は、りの(見上)が運命の相手と信じて探しづけていたじゅん(佐藤)と偶然の再会を果たし、恋に落ちる場面のメイキング映像。学校に到着したりのの前をじゅんが走って通り過ぎていく予告編冒頭にも登場するシーンでは、松居監督が自ら見上に風を送っており、メイキング映像ではブロワー(風を起こす機械)を持って念入りにリハーサルをする松居の姿を捉えている。
松居監督は撮影について「今回は、りのの感覚的なところを描くということが大きかった」と振り返っており、「誰か越しのりのは撮らないようにしました。窮屈になりすぎないよう画角はヨーロピアンビスタで、基本的にりのの顔とりのから見える世界で見せました」とこだわったポイントを明かしている。その言葉の通り、人が恋に落ちて、時が止まるような瞬間をりのの胸の鼓動とともにトキメキが伝わる映像となっている。
さらに、ティザーポスタービジュアル撮影時の裏側も公開。こちらでもスチールカメラマンからの指示を受け、松居監督が見上の後ろから強弱をつけて風を送っている様子が収められている。途中スタッフのリクエストが聞こえずに、一心に取り組む松居監督の姿も。こうして真っ直ぐ前を見つめ、好きを諦めないりのの強いエネルギーを感じさせる印象的な一枚が完成した。
また、4月18日に開幕した北京国際映画祭に、パノラマ部門への出品が決定していた本作から松居大悟監督とりのの親友・田中を演じた青木柚が参加。日本映画を中国の映画ファンに紹介する「2024北京・日本映画週間」のオープニング作品として上映された『不死身ラヴァーズ』は、オープニングセレモニーに先立つ18日に北京でインターナショナルプレミア上映が行われた。約450席の劇場は満員となり、Q&Aで松居監督の映画『アイスと雨音』に出演していた青木は前回と今作の演出の変化について問われ、「いい意味で大きく変わったところがなくて安心しました。リハーサルの時に、松居監督は俳優のまわりをぐるぐると裸足で歩いたり、あぐらをかいて顔を覗き込んだりしながら演出をするのですが、それが前回も『不死身ラヴァーズ』も一緒だったので懐かしくて嬉しい気持ちになりました」とエピソードを明かした。
他にも松居監督の過去作品と比較した内容や10年の歳月を経て映画化することについてなど、松居監督や作品に対する関心の高さが伺える質問がティーチインでは続き、翌19日には北京市内の映画館「英皇電影城」でオープニングセレモニーが開催。多くの関係者を前に2人はゲストとして登壇し、松居監督は、前日のティーチインを振り返り「これまでの作品や、日本映画の歴史を含めた質問をいただいて、すごく面白かったです。もっと話したいと思いました」と感謝の気持ちを述べ、青木は「(中国人ファンの)熱がすごくて驚きました。言葉に表せない気持ちです」と喜びを語った。