2024.03.19 17:00
2024.03.19 17:00
第3弾発表で一気に厚みを増した2日目
永遠に語れてしまいそうなのでそろそろ2日目に話題を移そうと思う。先ず第1弾の発表としてその名が解禁されていたKRAFTWERKである。ちょうど20年前となるFUJI ROCK FESTIVAL’04ではLOU REEDがヘッドライナーを飾ったり、FUJI ROCK FESTIVAL’10ではROXY MUSIC、FUJI ROCK FESTIVAL’18のBOB DYLAN & HIS BAND、そしてFUJI ROCK FESTIVAL’07、13、19と三度ヘッドライナーを務めたTHE CUREなど(その他もあるがここでは割愛)のレジェンド枠的な趣きとなる此度の出演ではあるが、テクノロジーの進化に伴い半分人間半分ロボット(笑)な彼等は歳月を重ねるごとにその音響技術と映像技術のアップデートを繰り返している。そんな彼等を屋外で、しかも山の中で、という世紀のミスマッチを体験しないわけにはいくまい。因みにGREEN STAGEの音響はとってもサイコーなのでそっちの意味ではベストマッチでもあるのだが。
2日目にBETH GIBBONSの出演が決まったこともこれまた歓喜驚嘆案件。近年再評価が高まるトリップホップ(本人的にはこの呼称は好きではないらしいが)とかつて呼ばれていた音楽の代表格であるPortisheadのボーカリストとして知られる彼女がソロとして苗場に降臨、5月17日に自身初のソロアルバム「Lives Outgrown」のリリースも決定しており、そちらを引っ提げる形での公演となる。
そんな2日目にどうしても筆者が観たいアクトはSampha。2016年末の初来日に行けず涙を呑み、そして翌年のデビュー作『Process』を愛聴しながら2017年のフジロック来日にも行けず再び涙を呑み次作を待ち侘びること数年、その間客演やプロデュースなどで大活躍する姿を見ながらもセカンドはよセカンドはよと歯噛みする筆者の元に昨年ようやく2ndアルバムの『Lahai』が届き、愛聴し、そして今回の報である。あの日の涙に報いてやるためには、行くしかないのだ。俺は。
超観たいと言えばオーストラリア発の覆面サイケバンドGLASS BEAMSも注目株か。19年に出演したKHRUANGBINや22年に出演したAltin GunにKikagaku Moyo、そしてちと趣が違うが個人的には仲間みてえなもんだと思っている23年出演のJATAYUなど、あのなんとなくエスニックでアラビックでインディア的な雰囲気(あくまで雰囲気です)を纏うサイケバンド、本当にフジは大好物よねえなんて思う。ぶっちゃけた話、GLASS BEAMSかもしくはGOAT(こちらはスウェーデン発の覆面サイケバンド)のどっちか辺りが今年フジ来るんじゃねえかと予想していたのでこれにはガッツポーズ。国内勢で言えばこちらはどちらかと言うとアーシーでブルージーな趣きだがこの土臭さに先述のバンドたちと連ねて聴くと個人的にはとっても楽しいYONCE(Suchmos)の新バンドHedigan’sが同日に決定していることもガッツポ以下略であった。
私的超観たいアクトはまだまだ2日目におり、初日のCHIP WICKHAM同様現代UKジャズの最重要ドラマーであるYUSSEF DAYESもめちゃくちゃ観たいし(Live From Malibuなる映像に一発でやられたので良かったら観てくださいな)昨年各所から大絶賛を受けたアルバム『Sundial』が記憶に新しいラッパーNONAMEも同日に決定。更に初日のFRIKO同様今年2月のデビューアルバムが大絶賛の嵐となったTHE LAST DINNER PARTYもこの日だし、MAN WITH A MISSIONと10-FEETという昨年の紅白歌合戦を大いに盛り上げてくれた2組もこの日でロックンロールしたけりゃTHE BAWDIES、スカしたけりゃTOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA、ファンクしたけりゃスガシカオと来ており、死角なしの圧巻ラインナップと言えよう。
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