それぞれが葛藤と後悔を吐露するビジュアルも解禁
杉咲花主演『朽ちないサクラ』に萩原利久、豊原功補、安田顕 特報映像に触れてはいけない“闇”
2024.03.12 08:00
©︎2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会
2024.03.12 08:00
6月21日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他全国にて劇場公開される杉咲花主演映画『朽ちないサクラ』の主要キャストと特報映像、そしてキャラクタービジュアルが解禁された。
本作の原作は、「孤狼の血」「佐方貞人」「合理的にあり得ない」など数々のシリーズが映像化されている大藪春彦賞作家・柚月裕子の同名小説。主人公は県警の広報職員という本来は捜査する立場にないヒロインが、親友の変死事件の謎を独自に調査し、事件の真相と、次第に浮かび上がる“公安警察“の存在に迫っていく異色の警察小説で、発行部数は「サクラ」シリーズ続編の『月下のサクラ』と合わせて累計27万部を刊行する人気シリーズとなる。
主人公の県警・広報職員26歳の森口泉を演じる杉咲花は、『市子』『52ヘルツのクジラたち』『片思い世界』と映画での主演が続く実力派俳優。単独主演作となる本作では、“事務職のお嬢ちゃん”が自責と葛藤を繰り返しながら、強さを手に入れていく姿を繊細な演技で体現した。
メガホンをとるのは原廣利。『帰ってきた あぶない刑事』(5月24日公開)の監督に抜擢された注目株で、『ウツボラ』(23年/WOWOW)や撮影監督も務めた「日本ボロ宿紀行」(19年/テレビ東京)など多くのドラマ作品を演出し、長編映画は本作が第2作となる。
そしてこの度解禁された主要キャストは萩原利久、豊原功補、安田顕の3名。泉のバディ的な存在となる年下同期の磯川俊一には、主演作「美しい彼」シリーズでブレイクした萩原利久。泉への好意をポケットに隠しつつ、泉の調査を献身的にサポートする好青年役で、フレッシュな魅力を放つ。一連の事件を捜査する県警捜査一課の梶山浩介には豊原功補、泉の上司で元公安の富樫俊幸を演じる安田顕が出演。静の富樫と動の梶山というコントラストが、2人のベテラン俳優の迫真の演技によって生み出されている。
同時に解禁されたキャラクタービジュアルでは、今回の一連の事件のキーワードとなる満開の「サクラ」の中で不穏な表情で佇み、それぞれの心の葛藤と後悔の念を感じさせるキャッチコピーが添えられている。杉咲演じる泉は「信じてあげられなかった」、萩原演じる磯川は「大切な人を巻き込んでしまった」、豊原演じる梶山は「染みついた思想は、そう簡単には拭えはしない」、安田演じる富樫は「許される日がくるとは、思っていない」、このキーワードがストーリー展開に大事な意味を持ち合わせており、このビジュアルは、一年前の2023年3月末に撮影現場の満開の桜の下で撮影されたという。
また、本編映像が初解禁された特報映像は冒頭のナレーション「警察内部の闇を炙り出す、サスペンスミステリー」で始まり、事件の真相に迫れば迫るほど翻弄されていく登場人物たちの切迫し、感情がかき乱される様を映し出している。さらには、水に落とされ水しぶきが響き渡る女性らしき人、テロと思われる騒然とした事件現場に立ちすくむ男性の後ろ姿、そしてマントを被った人物に頭を掴まれ水に叩き込まれる人のシーンから、複雑に絡み合ういくつもの不可解な事件と触れてはいけない大きな闇の存在を感じさせる。この事件の真相の先にある、答えとは。
コメント一覧
萩原 利久/磯川俊一
磯川俊一役を演じました萩原利久です。
今回作品を通じて、モノや景色、起こる1つ1つの出来事に対して、当事者なのか部外者なのか、はたまた環境なのか立場なのか、主観客観、人間社会において様々な視点を感じました。自分自身も演じた当時と今とでは全く異なる見え方に変化していることもあるかもしれません。でも、自分なりに向き合った現場で演者として身体で感じた緊張や刺激は鮮明に残っています。素晴らしい経験をさせてもらい、今もいき続けています。
1人でも多くの方に観ていただけたら嬉しいです。
豊原 功補/梶山浩介
個々において大切にする思いと組織の論理。誰もが一個人であるはずが一体どこから権力と同化し真実を濁らせてしまうのか。人間の営みと社会の構造、つねに私の心にも横たわる深い問いがこの物語に描かれています。
私が演じた梶山という男もまた警察という大きな組織の一員でありますが、このひとりの人間が生きる矜持と生きる問いを共に感じ、胸に携えて撮影に臨んだつもりです。
本当のことはいつも見えづらくて、本当の言葉はいつも喉に詰まってしまいそうになるけれど、それでもしっかりとまっすぐな瞳でいることの強さを心に残してもらえたらと願っています。
安田 顕/富樫俊幸
試写でこの映画を拝見したとき、その面白さに唸りました。
登場人物の入り乱れる感情、秘める思惑、そして抱く決意。
様々な表情が垣間見える作品です。
これらの点が線となったとき、皆様の目に見えるもの・胸に届くものは異なるかと思います。その一方で、どのように届くのかが興味深いほど、この作品の受け取り方には数えきれない色があると感じています。
原作・脚本・演出・出演者の皆様、何拍子も揃った臨場感を十分に味わえる仕上がり。
原監督の手腕に脱帽です。
是非、劇場でご覧ください。
原 廣利/監督
原作を最初に読んだ時に感じた見えない不穏な「空気」「匂い」がとても印象的でした。
春の「サクラ」を魅せる事で登場人物たちに纏わる「空気」と「匂い」を感じて欲しいと思い全力で撮影しました。
それぞれの「正義」が交錯する時に、物語は大きく動き出します。
今回情報解禁になった、安田顕さん、萩原利久さん、豊原功補さんのそれぞれが目にする「正義」にもご注目下さい。
杉咲花さんを筆頭に素晴らしい俳優部、スタッフと共に「朽ちないサクラ」を創り上げられた事を本当に誇りに思います。