2021年初頭に全米を揺るがした超クレイジーな実話
ポール・ダノ主演、“ゲームストップ株騒動”の内幕を描く『ダム・マネー』来年2月公開
2023.10.31 13:00
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2023.10.31 13:00
映画『DUMB MONEY(原題)』が邦題『ダム・マネー ウォール街を狙え!』として2024年2月2日(金)より日本公開することが決定した。
2021年初頭、アメリカの金融マーケットが激震する前代未聞の大事件が発生。ネット掲示板に集った小口の個人投資家たちが、時代遅れで倒産間近と囁かれていたゲームストップ社(実店舗によるゲームソフトの小売り企業)の株をこぞって買いまくり、同社を空売りしていたヘッジファンドに大損害を与えた。アメリカ各地に点在する無力な一般市民がSNSを通じて団結し、強欲なウォール街の大富豪にギャフンと言わせたこの反乱劇は、全米を揺るがす社会現象となり、日本でも大きな反響を呼んだ。
本作はそんなゲームストップ株に全財産を投じたごく平凡な会社員キース・ギル(ポール・ダノ)に焦点を当て、事件の驚くべき内幕を描く。新型コロナウイルスのパンデミックによって社会全体が疲弊し、誰もが孤独と将来への不安に苛まれていた2020年~2021年に、ネット掲示板の動画配信でゲームストップ社の価値を真摯に訴え続けたキース。そして彼の主張に共感して夢を追い求めた人々の人間模様が破格のサプライズとユーモア満載で繰り広げられていく。
『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)の原作者でもあるベン・メズリックのノンフィクション作品に基づく本作で監督を務めるのは、『クルエラ』『アイ、トーニャ史上最大のスキャンダル』のクレイグ・ギレスピー。当時24歳の息子と同居していた彼は「息子は早い段階でゲームストップ株へ投資をしていたので、一連の出来事を逐一体験していた」ことを明かす。「当時のアメリカは、新型コロナウイルスにより与えられた孤立感や社会的不安が深刻な問題になっていた。そこに現れた “ローリング・キティ”。ゲームストップ社の株がただ好きな、誠実で謙虚な平凡な男。このヒーローらしからぬヒーローが、世間の人々を夢中にさせ、感情を疲弊させ、ときに陶酔感を与えた。私は息子を通して、ゲームストップの物語のスリルや興奮、恐怖を味わった」ことから「“ゲームストップ株騒動”は単なる株取引の話ではない」ことを感じ取り、本作を描くに至ったという。
さらに、監督がこの物語に惹かれた理由の一つに「すべての出発点はキャラクター」と答えるほど、登場人物のキャラクターは個性的。キャストにはポール・ダノ、ピート・デヴィッドソン、ヴィンセント・ドノフリオ、アメリカ・フェレ―ラ、ニック・オファーマン、アンソニー・ラモス、セバスチャン・スタン、シャイリーン・ウッドリー、セス・ローゲンが集結した。特に主人公のキース・ギルこと“ローリング・キティ”を演じたポール・ダノは、「初めて脚本を読んだときすごい物語だと思いました。彼には独特のスピリットがあり、彼の動画が一番の決め手でした。初めて見た瞬間『この人と一緒に時間を過ごしたいな』と思い、キャラクターに共感し続けました」と語った。
併せて解禁された場面写真では、ローリング・キティの動画を徹底的に研究したポール・ダノをはじめ、各々がモデルとなった実在の人物へ寄せた役作りの成果も垣間見ることができる。