2023.10.13 18:00
xikers「TRICKY HOUSE : FIRST ENCOUNTER IN JAPAN」より(写真:宮田浩史)©KQ Entertainment
2023.10.13 18:00
今年3月、1stミニアルバム『HOUSE OF TRICKY : Doorbell Ringing』で韓国デビューした10人組ボーイズグループxikers(サイカース)が、デビュー後わずか6ヵ月で初のワールドツアーをスタートさせた。メンバーのJUNGHOON(ジョンフン)の負傷で、現在は9人で活動を行っている彼らが10月7日に行った「TRICKY HOUSE : FIRST ENCOUNTER IN JAPAN」東京・Zepp Haneda公演の模様をレポートする。
xikersは、現在K-POP第4世代ボーイズグループの旗手として人気爆発中のATEEZの弟分としてデビューした新人グループ。練習生時代から「KQ Fellaz 2」というプレデビューチームとしてパフォーマンス力が注目される存在で、デビュー前から世界最大級のK-Cultureフェスティバル「KCON 2022 JAPAN」に出演するなど話題を集めていた。
3月のデビューからこれまで、韓国で2枚のミニアルバムをリリース。『HOUSE OF TRICKY』というタイトルを冠した連作となっており、今回のライブでは、『HOUSE OF TRICKY』の世界観を具現化して見せてくれたが、それは、彼らのxikersという名前にも由来する。
xikersというグループ名は、座標を表す「x」と旅行者を表す「hiker」を合わせた造語で、「座標を探して時間と空間を旅する少年たち」という意味が込められている。ライブのオープニングムービーにデビューミニアルバム『HOUSE OF TRICKY : Doorbell Ringing』のイントロとなる「The TRICKY’s Secret」のアニメーションが流されたが、この「The TRICKY’s Secret」で彼らは座標、時間、空間を自在に操るTRICKYというキャラクターと出会う。そして1曲目の「TRICKY HOUSE」でTRICKYの家を訪れ、自分だけの「座標」を求める旅が始まるのだ。
デビュータイトル曲「TRICKY HOUSE」での登場で、会場はたちまち悲鳴の嵐。インド映画のサントラのようなユニークな曲調のこの曲は、上下、左右の動きを上手く使ったフォーメーションのダンスもユニーク。大きなファンコールに乗って、そのままシアトリカルな「Doorbell Ringing」になだれこんだが、とにかくパフォーマンスのキレがバチバチで、休むすきもなく踊り続けるのが彼らの特徴だ。
「初の単独公演と通して、皆さんと会うことができました。僕たちだけの情熱とパフォーマンスをステージでお見せすることができて、光栄でわくわくします」というHUNTER(ハンター)。SEEUN(セウン)も「この公演を通して、たくさんのエネルギーを感じてくれたらうれしいです」とファンに語りかけた。
その後は「Oh My Gosh」から「XIKEY」まで3曲続けたが、ダンスは細かい音取りが多く、運動量がハンパない。「Koong」ではカサを使ったキュートなパフォーマンスも披露したが、続けざまに見せる熱量高いパフォーマンスに、フロアの熱気もぐんぐん上がっていった。
ライブは、前半を1stミニアルバム『HOUSE OF TRICKY : Doorbell Ringing』、後半を2ndミニアルバム『HOUSE OF TRICKY : HOW TO PLAY』の曲を中心に構成。中盤にカバー曲を挟んだ。
カバーは、全員でChris Brownの「Iffy」をパフォーマンス。そして「ファンが選んでくれた」というK-POPのダンスカバーメドレーが続いた。まずはボーイズグループの、「Dynamite」(BTS)、「Cherry Bomb」(NCT 127)、「Super」(SEVENTEEN)、「BOUNCY (K-HOT CHILLI PEPPERS)」(ATEEZ)と、力強いパフォーマンスが目をひく曲を集めた。そしてガールズグループの「Kill This Love」(BLACKPINK)、「Eve, Psyche & the Bluebeard’s wife」(LE SSERAFIM)、「Hype Boy」(NewJeans)、「Queencard」((G)I-DLE)、「Cupid」(FIFTY FIFTY)をカバーしたが、ガールズグループといえどもxikersにかかればキレキレだ。
そして最後は、HUNTERとJUNMIN(ジュンミン)が2人でThe Weekndの「Die For you」を踊ったが、黒と白の対比した衣装が象徴するように、ダンスも対比がテーマ。JUNMINが途中で腹筋を見せると、フロアからは「キャー」という歓声が上がった。
このカバーステージを「僕たちの今までとは違った魅力をお見せするために、そして僕たちと過ごす時間がもっと楽しくなるように」とSEEUNは言う。「ユニットステージで、HUNTERとJUNMINのどちらがセクシーだったかを投票で決めよう」とMINJAE(ミンジェ)が客席に拍手を求めると、ほかのメンバーも「僕がセクシー!」、「僕の方がセクシー!」と便乗してカオスな状況に。
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