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三浦ジュンの「あなたに届けたい音と薬。」 #10

「同級生に拍手」

2023.07.13 12:00

2023.07.13 12:00

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2023年7月2日をもって「中野サンプラザ」という
素晴らしい会場が閉館した。

今年の5月から50年の歴史の集大成として
「さよなら中野サンプラザ音楽祭」という
音楽祭が約2ヵ月にわたって開催されていた。

僕は6月25日(日)に開催された
銀杏BOYZ×サンボマスター
という最高に男臭い2マンライブに足を運ばせてもらった。

最近でいうとZepp Tokyo、新木場コーストと
大好きなライブハウスが立て続けに営業を終了してしまったが、
何度も足を運んで、沢山の思い出が詰まった会場がなくなるのはやっぱり淋しい。
しかも50年の歴史となると…

あれ…? ちょっと待って…!!!
50年の歴史!?

ということは、ひょっとして同い年!?

Wikipediaで調べてみると…

中野サンプラザの開館日は
1973年6月1日。

なんと、中野サンプラザは
僕と同級生だった!!!

そんな50年の歴史ある会場に
僕は数えるほどしか足を運んだことがなかったけれど、
記憶に残る濃い思い出が多かった。

初めて行ったのは1994年(だと思う)。

The Smashing Pumpkins(通称“スマパン”)
という、海外バンドの来日公演だった。

90年代はNIRVANAを筆頭に
「オルタナティブ・ロック」と呼ばれる
ロックバンドが流行していて
僕も洋楽を浅く広く、聴いていた。

93年に発売された『Siamese Dream』という
スマパンのアルバムは好きだったが
正直「ライブに行きたい!」というほど
ハマっていたわけではなかった。

当時、気になっていた女の子に誘われたから
スマパンを観るために中野サンプラザまで
ライブに行った、というのが実情だ。

人生で初めて訪れる「中野」という街。
そして「中野サンプラザ」という
ロックバンドの聖地とも言えるホール。
気になっていた女の子とのお出かけ。

ワクワクとドキドキ、色々な感情が入り混じるなか、
会場が暗転すると僕らは立ち上がった。

この日のライブの内容はあまり覚えていないが、好きな曲のイントロが始まった瞬間に
「キタっ!」と、嬉しそうな表情をした彼女と何度か顔を見合わせたことは忘れない。

初の中野サンプラザから約1ヵ月後、
僕は再び中野サンプラザに訪れることになる。

僕の人生を変えるほど好きなバンド
THE YELLOW MONKEYのワンマンライブ。

THE YELLOW MONKEYのライブを
観るのは2度目、ワンマンライブを観るのは
この中野サンプラザが初めてだった。

THE YELLOW MONKEYはどの作品も好きすぎて
「1番好きな作品」を選べないけど
1番聴きまくった作品は間違いなく
『jaguar hard pain』という3rdアルバム。

コンセプトアルバムということもあり、
その世界観が再現されたライブはまるでミュージカルのようだった。
(当時ミュージカルを観たことはなかったけれど、そんな印象だった)

シリアスな内容の詩、重厚感のあるサウンド
緊張と興奮が入り混じる濃厚なライブだった。

数年後に映像作品(DVD)を観たら
吉井和哉さんの鬼気迫るパフォーマンスが
圧巻すぎて震えてしまった。
僕のこれまで観た1000本以上のライブで
上位に入るくらい印象的なライブだった。

その年の年末に『jaguar hard pain』の
ツアーファイナルで再び中野サンプラザで
ライブを観たが、これもまた印象深かった。

THE YELLOW MONKEYのライブは
僕にとって全てが印象的なのですが
この日は初の武道館公演の発表などもあり
かなり特別なツアーファイナルだった。

そして1995年にはATOMIC SWINGという 
スウェーデンのバンドの来日公演にも行った。

スタート時間の20分以上前に会場に入り
一階席の通路側の座席に着席すると、
横の階段を上がってくるお客さんの中に
異彩を放つ派手な姿が目に飛び込んできた。

THE YELLOW MONKEYのベーシスト
HEESEYさんだ…!!!

普段は声をかけられるような性格ではないが
この時は驚きと興奮で声を掛けてしまった。

「ありがとう!」と返してくれた
HEESEYさんの笑顔は一生忘れられない。

もちろんATOMIC SWINGのライブが
最高だったことは言うまでもない。

その次観に行ったライブはなんだろう?
とりあえず中野サンプラザで観たライブを
思い出せる範囲で書いていくと…

きのこ帝国
真心ブラザーズ
赤い公園
ドレスコーズ
安藤裕子
Base Ball Bear
BiSH
OKAMOTO’S
コレサワ
大森靖子
リーガルリリー
DISH//
ビッケブランカ
堂島孝平
忘れらんねえよ
ザンジバルナイト
銀杏BOYZ

もう少し行っているかもしれないけれど、
思い出したのはこのあたり。

ドレスコーズ・志磨遼平のメジャーデビュー10周年記念ライブも、
赤い公園のラストライブも全てが一生忘れられない瞬間の連続だった。

それと、きのこ帝国やリーガルリリーも
ライブハウスや野外フェスで聴くのとは違う
心地良い轟音で包まれたライブで
強く、強く、印象に残っている。

海外アーティストや山下達郎さんが
この会場を使う理由の一つとして
「音がいいから」とも言うのも納得できる。

そういえば、昔書いていたブログに
「中野サンプラザ」について
書いた記事がないか検索してみよう。

検索してみると、数件出てきたが、

2017年に中野サンプラザに行った日の
ブログが印象的だったので、ここで紹介しよう。

↓ ↓ ↓

【下心と真心】

『恋』は下心、
『愛』は真心。

なんてよく云いますよね?

どちらも漢字の中に『心』があり、
『心』の位置が漢字の意味を
表しているようですが…

『恋に落ちた』時は下心の「好き」で
『愛してる』は真心の「好き」ってこと?

どちらの漢字も含んだ
『恋愛』という言葉は
どっちなんですかね!?

普段は真心の「好き」なんどけど、
ときどき下心が現れたり、
真心と下心が行ったり来たり…

そんな感じですかね…?

あ、急にこんな事書いてますが、
別に誰かに本気の恋をしたり、
下心を抱いたりした訳でもなく…

今日は中野サンプラザで
真心ブラザーズのライブを
観てきました。

なんと・・・!!!
2001年にリリースされた
『別れの歌 三部作』をやりました!!!

「流れ星」
「橋の上で」
「この愛は始まってもいない」

いや、コレは凄い…
この三部作をこのタイミングで
ライブで聴けるなんて…!!

終演後、興奮した気持ちを
真心の2人に伝え帰ろうとしたら、
楽屋付近で銀杏BOYZの峯田和伸と
カンダケイスケくんに遭遇した。

そのまま徒歩圏内にある、峯田お薦めの
カレー屋へ連れて行ってもらい(激ウマ!)、
その後、峯田の行きつけだった
少しレトロな喫茶店でコーヒーを飲む
という、奇跡のような時間を過ごした。

峯田の話す内容は、初恋とか童貞の話とか、
グラビアアイドルの画像見ながら
「誰が可愛いか?」とか、、、(笑)

真心の名曲と、峯田の下心満載のトークで、
とても素敵な1日になりました。

↑ ↑ ↑

この日があったからという訳でなく
僕の中で「中野」といえば峯田和伸の印象が強い。

リリー・フランキーさん主催の「ザンジンバルナイト」や
安藤裕子さんのライブを中野サンプラザで観た時も
峯田が出てきて歌っていた。

昨年も銀杏BOYZのワンマンライブを中野サンプラザで観たけれど、
とにかく濃厚で濃密なライブだった。

そして、今回はさらに濃厚な組み合わせ。
サンボマスターと銀杏BOYZ!

2000年代初頭から何度も対バンを繰り返し
戦友とも言うべき2組のバンド。

峯田和伸がMCで言っていた。

「あんたが今生きてるっていう、
それだけでいい」

山口隆もMCで同じようなことを言っていた。

「あんたが生きててくれて
ありがとうと言いたい」

予定調和でもなく、自然と出てきた
2人の「生きる」ということへの強い思い。

峯田もMCで言っていたけれど、
普段嫌なことがいっぱいあっても
こういうライブがあるから
「生きてて良かった」と思う。

ライブで観た興奮や感動は
何年経っても色褪せないし、忘れない
ということを確信した1日だった。

もう訪れることは出来ないけれど
中野サンプラザで観た数々のライブ、
数々のパフォーマンス、数々のMCは
僕らの記憶からは消えることがない。

数々の素晴らしいライブを開催してくれた
「同級生」中野サンプラザに、
最大級のリスペクトと感謝を込めて…
拍手!!!

ちなみに、同級生ネタで言うと、
もう1人世界から愛されている
1973年生まれの「同級生」がいる!

それは…

ウイスキーの「白州」

同級生に白州…?

同級生に拍手!!



はい、タイトルの伏線回収。
本日のクスリとする話おしまい🤭

追伸。

僕の「宝物BOX」に学生時代に行った
ライブのチケットが保管されていて、
今回撮影してコラムにも掲載しようとしたら
一番最初に中野サンプラザで観たライブの
記憶が間違っていたことが発覚。。。

1989年のZIGGYのライブが最初でした!

ZIGGYを代表する名曲といえば「GLORIA」ですよね?
「GLORIA」と言えば、フジテレビの月9ドラマ『同・級・生』の主題歌でしたよね?

やっぱり中野サンプラザは「同級生」に縁がある。

♪今日のオススメ
「GLORIA」ZIGGY
「Today」The Smashing Pumpkins
「RED LIGHT」THE YELLOW MONKEY
「A Car Crash in the Blue」ATOMIC SWING
「東京」きのこ帝国
「Beautiful Days」OKAMOTO’S
「PERFECT LOVE」堂島孝平
「骨」安藤裕子
「流れ星」真心ブラザーズ
「橋の上で」真心ブラザーズ
「この愛は始まってもいない」真心ブラザーズ
「ありのまんまが愛しい君へ」DISH//
「beautifulさ」 BiSH
「ぶらんこ」リーガルリリー
「最後の彼女になりたかった」コレサワ
「ウララ」ビッケブランカ
「愛してる.com」大森靖子
「ジャンキー」赤い公園
「夕方ジェネレーション」 Base Ball Bear
「愛に気をつけてね」ドレスコーズ
「俺よ届け」忘れらんねえよ
「新訳 銀河鉄道の夜」銀杏BOYZ

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