2023.04.24 18:40
https://www.blacksabbath.com/
2023.04.24 18:40
1970年にデビューアルバム『Black Sabbath』をリリースして以来ヘヴィメタルの祖として数々のバンドに影響を与えてきたバンド、ブラック・サバス。ブラック・サバスの音楽をバレエ化した『Black Sabbath: The Ballet』がバーミンガム・ロイヤル・バレエ団によって今年の9月に上演されることも話題になっているパイオニアだが、ベーシストのギーザー・バトラーが過去のブラック・サバス作品について語っている。
Metal Edgeの最新インタビューに登場したギーザー・バトラーは、1978年にリリースされた『Never Say Die!』がブラック・サバス史上最も“最悪”なアルバムだと発言している。
「個人的には、“Never Say Die! ” がブラック・サバス史上最悪のアルバムだったと思う。その理由として、当時ブラック・サバスは自分たちでマネジメントとプロデュースをしようとしたんだ。自分たちでやりたかったけど、正直メンバーの誰もが何をすればいいのかわかっていなかった。当時、スタジオで音楽を作っているよりも、弁護士と法廷にいる時間のほうが長かった。プレッシャーが大きすぎて、曲作りが難航した。
当時、ツアーを終えることができて、稼いだお金がどこにいったのかを疑問に思っていた。マネージャーたちに、レコードも売れているのに、口座の平均額が徐々に減っていっている理由を訊いてもちゃんと答えてくれなかった。音源も売れているし、ライブもたくさんやっているのに、口座に反映されていないという難しさは想像できないだろう。私たちに入らなかったお金はたくさんあったし、税金の支払いも問題になった。ブラック・サバスが上手くいかなくなったのはそこからだ」
『Never Say Die!』が音楽的に失敗したと感じている理由を述べたギーザー・バトラー。彼は当時抱えていた金銭的な問題もブラック・サバスが徐々に上手くいかなくなった原因として挙げている。『Never Say Die!』はオジー・オズボーンが脱退する前の最後のアルバムとなったが、彼は結果的にオジーが正しかったともコメントしている。
「もちろんオジーとの問題もあった。私たちは音楽的に成長しようとしていて、元の筋書きを失ってしまったんだ。今考えると、ブラック・サバスという存在を作った要素をやめて、もっとメロディックな方向にいこうとしたのは間違いだった。オジーは昔ながらのブラック・サバスのようなサウンドをやりたがっていて、トニー・アイオミは音楽性を広げようとしていた。振り返ると、音楽性を広げたことによって本来のブラック・サバスを失ったから、オジーが正しかったのかもしれない」
オジー・オズボーンは2011年にブラック・サバスに復帰し、2013年には『13』、2016年には『The End』をリリースしている。