2023.04.28 17:00
2023.04.28 17:00
ドラマ、映画にと幅広い活躍を見せている石井杏奈。現在放送中のドラマで、人気ネット配信者に“ガチ恋”してしまった女の子が、恋心を暴走させていく様を描く『ガチ恋粘着獣』では第二部の主人公・琴乃を演じている。10代の頃からキャリアを積んできた彼女にとって、「演じる」という仕事の魅力とは? 記事の最後にはプレゼントもあるのでお見逃しなく!
フィクションだからこそできた疑似体験
──今回、この作品に出演することになっていかがでしたか?
最初にこのタイトルを聞いたときは、「ガチ恋」というイマドキの言葉が入ってるなぁ……と思ったら「“粘着獣”ってなんだ!?」と(笑)。謎に包まれたタイトルだなと思ったのですが、企画書を読み進めていくとこれは今の時代に沿ったものといいますか、現代の子たちの気持ちに通ずるものがとても詰まっているんじゃないかなと。ワクワクしましたし、楽しみになりました。
──そのワクワクは作品に関してですか? それともこういう役柄を演じることに関してですか?
そうですね……確かに琴乃という役はあまり演じたことのないタイプの役柄なので、こういう役柄を演じられるのはとても嬉しいな、という気持ちはありますね。
──物語は香音さん演じる雛姫が中心の第一部、琴乃が中心になる第二部という形で進んでいきますが、琴乃もまた「ガチ恋」にハマっていってしまう役柄ですよね。
雛姫ちゃんのインパクトが強いというのもありますが(笑)、意外と琴乃は「普通の女の子の恋愛の極み」という気がします。狂気的な過激な感情まで行ったらまたそれは別物ですが、友達に相談する描写や、好きな人の反応に一喜一憂する姿、ライバルに嫉妬したり妬んだりなど……「恋愛ってこういうことあるよな」という行動が多い気がします。そういう「あるある」がたくさんちりばめられているので、「演じられないかも」とは思わなかったです。
──確かにそう聞くと、ディテールとしては「恋愛」ですね。
琴乃は「ファンはこうあらねば」という自制心が凄く強いんです。強いからこそ、バランスが崩れてしまったときの反動も凄い。だから誰しもの中に琴乃のような部分は眠っていると私は思っていて。本当は言いたいことはあるけれど、理想の自分を目指しているから「私はこうあるべき」と飲み込んでしまう。でもそれが爆発して……と。共感ポイントはたくさんあるのではないかなと思っています。
──石井さんご自身は、自制心は強いタイプですか?
一人のときはすぐ行動に移すタイプなのですが、友達と一緒にいると、自分のやりたいことよりも友達のやりたいことなどを優先しますね。その方が楽しいからそうしてるのですが、対人関係に置いて「人に迷惑をかけてはいけない」など、そういう風に思うことは強いかも。そういう面では琴乃に近いかもと思う部分はありますし、共感できますね。だからこそ琴乃のように「タガが外れていってしまう」というのは、フィクションだからこそ疑似体験できたことかなと思います。
──E-girlsとして活動されていたときは石井さんも「推される」立場だったわけで、今回「推す」立場を演じられてどう思われましたか?
いやー、「こうなんだ!? でもわかる!」という感じです。嫉妬や妬みすら明日の活力になるというか、「好き」がゆえネガティブな感情すらも愛せるという……自分自身はどちらかというとそういう感覚を味わったことがこれまであまりなかったので、こういう感覚なんだ! と。でも「推す」ためにバイトだったりいろいろなことを頑張れたり目標にもなりますし、私自身もいろんな方に「推し」ていただいたからこそ今ここに立てている。凄い循環だなと。
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