初主演映画『犬、回転して、逃げる』が3月17日に公開
これからも“普通じゃない”ことを──長妻怜央が実践する困難にも立ち向かう生き方
2023.03.11 17:00
2023.03.11 17:00
出会ったすべての人と話すのが楽しい
──長妻さんも、ふだんから現場でコミュニケーションを意識しているのでしょうか。
舞台とかもそうですけど、僕はなるべく「自分はこういう人だ」ということをわかってもらった上でお芝居したいんです。何も知らない状態で急に変なお芝居をすると、「なんだこの人!」ってびっくりしちゃうじゃないですか。でも自分のことを事前にちゃんとPRしておけば、「こういう人なんだな」とわかってもらった上でお芝居できるので。
──それは、役者としての活動を始めた当初からですか?
結構、最初からですね。意外とコミュニケーションを取るのが好きなんですよ。それに仕事をする上で、人と話すとか、自分のイメージを伝えるってすごく大事なことだなと感じます。昔は人見知りだったんですけどね。
──あえて人見知りを克服した?
そうなんですかねぇ。僕、幼稚園の年中さんから小学6年生まで水泳を習ってたんですけど、そこで友達になったのは2人くらいなんです。8年の間に、話したのが2人ですよ?(笑)でも今は、出会ったすべての人とお話しして、「僕はこういう人なんですけど、あなたはどうですか」みたいなやり取りをするのがすごく楽しいです。
──今回、西垣匡基監督からはどんな演出がありましたか?
そんなに大きな演出はなかったですね。でも、監督から「コメディの演技がすごく面白い」と言っていただけたので、「僕はコントも大好きなので、やってみたいです」とお話しさせてもらいました。
──コメディって、加減が難しそうです。
そうなんですよね。やりすぎるとつまらなくなるってよく言うけど、とことん笑いを取りに行ったら、それはそれで面白いんじゃないかと思ったりもして。たぶん、「普通だと面白くない」っていう話なのかなと。また監督とご一緒できたら、ぜひ普通じゃないことをしたいです。
──パンダの着ぐるみ姿も印象的ですが、撮影はいかがでしたか?
撮影が一昨年の9月くらいだったので、「これは暑いだろう」と衣装さんが気を利かせて涼しくなるスプレーをしてくれたんですよ。3本くらい用意してくれていて、もはや寒かったです(笑)。
──(笑)。着ぐるみ姿で、ベッドの下にスーッと入っていくシーンが個人的に大好きです。
あははは。あれは、ちょっとベッドの高さを上げて上から撮っています。「ベッドの下、入れる?」って言われたので、その場でやってみました。意外とうまくいって。走り込んでスーッて感じでしたね。パンダの着ぐるみがよく滑るので、結構キレイでしたよね?
──すっごくキレイでした! 今回は主題歌に7ORDERの『なんとかやってますわ』が起用されていますが、これはどのような流れで実現したんでしょうか。
宮澤さんが僕らのライブ映像を見て、「7ORDERの『BOW!!』めっちゃいい曲! 主題歌に合うよ!」と言ってくれたんです。実際、『BOW!!』を主題歌にするのは難しかったんですけど、「せっかくだったら作ってみたら?」と声を掛けていただいきました。かなり映画の内容に寄せて作ったので、すごくシュールな感じになっています。「『BOW!!』がいい」と言っていた宮澤さんは聴いて爆笑したと思いますが(笑)。
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