初主演映画『犬、回転して、逃げる』が3月17日に公開
これからも“普通じゃない”ことを──長妻怜央が実践する困難にも立ち向かう生き方
2023.03.11 17:00
2023.03.11 17:00
俳優業、アーティスト、タレント、モデルと多方面で活躍する長妻怜央(7ORDER)。3月17日に公開を迎える初主演映画『犬、回転して、逃げる』では、カフェ店員でありながら「泥棒」という裏の顔を持つ青年・木梨栄木役を演じる。そんな木梨が宮澤佐江演じる婦人警官・眉村ゆずきの部屋に忍び込んだことから、物語は大きく動き出す。
木梨は、偶然逃げ出した愛犬・天然くんを、仕返しのため眉村に盗まれたと勘違い。一方、2人が暮らす街では爆弾予告、小学生の誘拐騒動といった事件が相次いで発生。そして、そのすべてを見ていたのは天然くんだった。
事件の真相を“犬の視点”で捉えた異色のサスペンスコメディに長妻はどう向き合ったのか。現場での過ごし方から作詞作曲を担った主題歌『なんとかやってますわ』の制作秘話までじっくり話を聞くと、飾らない、魅力的な人柄が見えてきた。
2ミリ3ミリと人生を変えていただけたら
──映画、すごく面白かったです!
めちゃめちゃ面白いですよね。僕もすごく好きな世界観です。
──出演が決まったときのお気持ちは?
すごく嬉しかったです。主演でやらせてもらえることも嬉しかったですし、犬と一緒にやらせてもらえることも嬉しくて。もともと犬が好きなので、肉球の匂いを嗅ぎまくりました(笑)。
──不思議なタイトルですが、どんな印象を持ちましたか?
メンバーや関係者の人にタイトルを聞かれたときに「『犬、回転して、逃げる』です」って言うと、必ず「え?」と聞き返されるので最初は恥ずかしかったんです(笑)。でも、作品を撮影させていただいた今ではすごく誇らしいですね。
──タイトルから物語の内容が想像できないですよね。
最初に、言葉で概要を説明してもらったんですよ。泥棒の役で、犬が大好き。けれども犬を盗まれちゃって、その犬を探す話だと。その説明を聞いても、どういう話なのかマジでわからなかったです(笑)。でも、作品を知っていくうちに「なるほどな」って。自分以外の登場人物も含めてこの世界は成り立っているんだなと感じるような作品だったので、知らないところで実は自分に関わってくれている人もたくさんいるんだと、改めて感じられました。
──たしかに、ただのコメディではないですよね。
日常的な会話の中に、自分もそうだなって共感できる部分がたくさんあると思います。そういうところを探してもらって、人生が1ミリでも変化してくれたらいいなと思うので、ぜひ何回も見て、2ミリ3ミリと人生を変えていただけたら嬉しいです。
──木梨を演じる上で、難しさなどはありましたか?
一人のシーンも多く、なかなか共演者の方と会えなかったので、作品の流れがどう繋がるかわからない、というのは映像作品ならではの悩みでした。だから自分の出番がなくても見に行ける撮影にはなるべく顔を出して、共演者の方とコミュニケーションを取ることを大事にしました。
──具体的にどういったコミュニケーションを?
なだぎ(武)さんに「どう演じられているんですか?」と聞いてみたり、「次はこう演じてみようと思ってるんですけど……」と相談してみたり。なだぎさんは「やってみて、やってみて~。監督がOKって言ったらOKだから」と言ってました(笑)。
──作品に関するお話が多かった?
そうですね。なだぎさんは(子役の)男の子とのシーンが多いんですけど、その男の子とちゃんとコミュニケーションを取っていらっしゃったんですよ。なだぎさん発信でゲームを一緒にやったり、いろいろ話したりしていて。芸人さんのイメージが強いですけど、お芝居のこともすごく勉強されてるんだなと肌で感じました。
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