大林利江子の原作を山岸聖太監督が映画化、コメントも到着
松村北斗×堀田真由『まだ見ぬ君へ』来年4月公開、声と視界で繋がる2人の始まりを描く特報解禁
2026.11.05 07:00
©2027「まだ見ぬ君へ」製作委員会
2026.11.05 07:00
大林利江子の小説『副音声 まだ見ぬ君へ』が松村北斗主演で映画化され、『まだ見ぬ君へ』のタイトルで2027年4月2日(金)に全国公開されることが決定した。
本作は、顔も名前も知らない2人が、声と視界だけで繋がり惹かれ合っていくラブストーリー。監督は山岸聖太が務め、そして原作者の大林が小説を再構築する形で自ら脚本を手掛けた。
司法試験に落ち続け、引きこもり生活を送るフリーターの陽介は、ある日厚生労働省の「副音声」システムのアルバイトに出会う。それは、リモートで繋がった目の見えない依頼人の前に広がる“情景”を、機械的に音声で伝えるだけの簡単な仕事だった。陽介のパソコンに映し出されるのは、函館で暮らす依頼人・望海〈のぞみ〉の視界。彼女もまた、生きる希望を見失ったまま、日々を過ごしていた。
東京と函館で繋がっているのは“僕の声”と“彼女の視界”だけで、依頼人のプライバシーには一切立ち入らず、依頼人の目に徹することが副音声のルール。そこに一切の感情は必要ないはずだったが、陽介は「ねぇ、君は誰ですか?僕はどうしても、君に会いたい」と言わずにはいられなくなる。顔も名前も知らない、出会うはずのない2人。彼女の“視界”を通じて、モノクロだった陽介の世界はやがて鮮やかに色づき始めていく。
陽介を演じるのは、今最も旬な俳優・松村北斗。第49回日本アカデミー賞で優秀主演男優賞、優秀助演男優賞、話題賞(俳優部門)をトリプル受賞し、『告白-25年目の秘密-』(2026年)では地上波ドラマ初単独主演を務めた。2027年1月8日には『九条の大罪』の公開も控える松村が、本作では東京にいながら遠く函館で暮らす彼女の“目”となり、“彼女の世界”を共有するうちに徐々に感情が溢れだし、惹かれ合っていく役どころを繊細かつエモーショナルに演じる。
ヒロイン・望海役を務めるのは、『アンチヒーロー』(2024年)や日曜劇場『御上先生』(2025年)などの話題作に相次いで出演し、2024年にはエランドール賞を受賞した堀田真由。配信ドラマ『地雷グリコ』(2026年)や主演声優を務める劇場アニメ『ghost/夜の果て』(2027年2月11日公開予定)の公開を控えるなど、確かな演技力で高い評価を集める堀田が、松村とともに2人の関係を瑞々しく体現する。
監督を務める山岸聖太は、MV、CM、ドラマなど多彩なフィールドで存在感を放つ映像作家。ドラマ『シナントロープ』(2025年)では第63回ギャラクシー賞テレビ部門に入賞し、ABEMAオリジナルドラマ『MISS KING』(2025年)ではドイツ「ワールド・メディア・フェスティバル 2026」でグランプリを受賞するなど、国内外で高い評価を獲得してきた。さらに2026年2月には星野源とのコメンタリーツアー『にっぽん副音声紀行』を担当しており、枠にとらわれない活躍を見せている。そして本作の原作者である大林利江子は、脚本家としてドラマ『私の知らない私』(2025年)や『身代金は誘拐です』(2026年)などをこれまで手掛けてきた。
映画化決定にあわせて、2人の切ない距離感と世界観が伝わるティザービジュアルと、1日30分の“声”の繋がりから始まる物語の一端を捉えた30秒の特報映像が解禁。特報映像は、薄暗い部屋のパソコンに向かい、「前方に、障害物なし。左右に、桜が咲き乱れている」と静かに語りかける陽介の“声”から幕を開ける。「僕の『声』は 彼女の『目』となる」「私の『視界』は 彼の『希望』となる」というコピーの通り、東京で暮らす陽介はマイクを通して、函館で暮らす望海の前に広がる情景を言葉で紡いでいく。
本作は一人称視点の映像を“副音声”が彩るかつてない映像表現も見どころで、スクリーンに広がるのは路面電車が走る街並み、海を茜色に染める夕陽、夜空に咲く花火など、函館ならではの雄大な自然や四季折々の絶景だ。そして「もう少し、この世界を見たい」と希望を見出していく望海と、「僕は――君に会いたい」と堪えきれない思いを露わにする陽介。声と視界だけで繋がる2人の、どこまでも無垢で純真なひと時を映し出す映画となっている。
コメント一覧
松村北斗(陽介役)
お話をいただいて、まず「副音声」という馴染みのある言葉でありながら、どのような内容なのか掴めない原作タイトルが非常に印象的でした。原作を拝読して、架空の物語でありながら「世界のどこかで本当にあったのではないか」と思えるほど、リアリティがあり、登場人物たちが懸命に生きる温かい世界観そのものに強く惹かれました。声と視界だけで繋がるふたりの微妙なすれ違いや、もどかしい距離感は、深く心を動かされると思います。 物語の結末を迎えたあとも、ふたりの未来や周りの人たちをずっと応援したくなるような作品になっていますので、ぜひ観ていただけたら嬉しいです。
堀田真由(望海役)
初めて脚本を読ませていただいたとき、一筋縄ではいかない人と人との繋がりや、その中に宿る温もりを描いた優しい物語に心を打たれました。
これまでラブストーリーにはどこか気恥ずかしさを感じていましたが、この物語にはそんな気持ちを越えて飛び込んでみたいと思わせてくれる力がありました。
望海と向き合う日々の中で、目には見えないものを感じ、信じることの豊かさに触れながら、一つひとつのシーンを大切に紡ぎました。生きていれば、前を向くことさえ難しい日がどうしてもあると思います。そんなとき、誰かの何気ない言葉や優しさに救われることがあります。映画にも、そんな力があると信じています。
この作品が、観てくださる方の心に寄り添い、明日を生きる小さな力となれば幸いです。
大林利江子(原作・脚本)
うまくいかないとき、自分で自分の世界に呪いをかけてしまうことがあります。
それでも誰かとつながることで、世界にもう一度色が差していく。そんな思いを込めた作品です。
すばらしいスタッフ、キャストの皆様のお力によって、この作品が映画化されることを大変嬉しく思い、心より感謝しております。物語を書いたのは随分前ですが、AIが大きく進歩した今だからこそ、伝わるものもあるように思います。函館の風景の中を歩くように、映画の世界を楽しんでいただけたら嬉しいです。
山岸聖太(監督)
監督を務めました山岸聖太です。
ネットに触れれば見たくないものまで見えてしまい、どんなことも可視化されてしまう昨今です。だからこそ、視えないことが心を惹きつける。視えないから、より想う。そこから勇気を出して踏み出す一歩がお互いを高め合う。この二人の物語は、今の時代だからこそ描く意味があるのかもしれません。函館の儚い空気と共に、陽介と望海の行末を見守って頂けたら幸いです。そして、この作品で描かれる「副音声制度」が現実になることを心から願っています。
貴島彩理(企画プロデュース)
今作は、助けてと素直に言えない頑張り屋さんたちが、助けてと“誰かに頼る強さ”を見つける物語です。
現代人は力を抜くのがへたくそで、自分を追い詰めてしまいがちです。人生を失敗したと感じたり、泣きたいのに涙の流し方を忘れてしまう人もいるはず。
でも深呼吸をして周りを見渡せば、味方でいてくれる誰かの存在に気付けるかもしれません。
肩の力を抜いて眺めたその場所は、意外にも愛に溢れているのではないでしょうか。
この映画が、まだ見ぬ“自分の素敵さ”に、気づくきっかけになれば嬉しいです。
