映画『ザッケン!』での共演を経て語りあう10代俳優の本音
中島瑠菜&大島美優に聞く究極の選択、今の二人は“上手さ”と“楽しさ”どっちを選ぶ?
2026.04.09 18:00
2026.04.09 18:00
この職業をずっとやっていきたいと思える軸を探している
──そんなお二人が演じた役の好きなところを教えてください。
中島 嫌なことは嫌って伝えられるところが好きです。今ってなかなか言えない子もいると思うんです。でも、ゆかりは「あ、無理です」って意思表示がちゃんとできる。そこはいいところだし、私もわりと言うタイプなので、似ているなと思いました。
大島 好きなことがあるのは私も一緒ですが、みみのように極められる人ってなかなかいないと思うんです。みみは雑草のことは抜群に詳しいので、純粋に尊敬できます。

/小学館/『ザッケン!』製作委員会
──実際のところ、みみみたいに夢中になれるものを見つけられている人のほうが少ないと思います。若くしてこの仕事を始めているお二人は、やりたいことが見つからないみたいな経験はあまりないですか。それとも、やはり何か思うことはありますか。
中島 ある?
大島 私がこの世界に入ったのは小学3年生のときで。そのときはオーディションの特典(※漫画家先生とのお茶会)が目当てみたいな感じでした(笑)。俳優というお仕事に対して憧れはありましたが、そのために何かしていたわけではなかったです。今もお芝居が大好きですし、全力でやるぞ!という気持ちですが、お仕事である以上、それが当たり前みたいなところがあるので。夢中になれているかというと、自分でもよくわからないところがあります。
中島 私もそうかも。もともと夢としては別のものを掲げていたし。今、大学1年生で、これからいろんなことを学んでいく中で、また別のことに興味が出るかもしれないし、よりこの業界が好きになって、このままこの道を極めたいって思うかもしれない。だからまだ何もわからなくて。自信を持ってこの職業をずっとやっていきたいと思える軸になるものを探すことに、今夢中かもしれません。

──この映画でいいなと思ったのが、野球部の“球拾いくん”を見て、ゆかりとみみが「うまくならなきゃ続けられないのですか? ただ好きなだけじゃダメですか?」という話になるじゃないですか。あそこが特に刺さりまして。
中島 私もあの言葉を聞いたときに泣きそうになりました。ゆかり自身もきっと泣きたい気持ちになっていただろうし、あの疑問をまっすぐぶつけられるのも、ドクダミちゃんがまだ高校生だから。これからあと3年間、二人はこの高校でいろんな経験をしていくんだろうなとか、すっごくいろいろ考えさせられました。
大島 私は高校生になって、急に自分の世界が広がったように感じました。私にとって、高校は全然知らない人たちが集まる初めての場所で、その中には自分の得意としていたものがもっとできる人もいて。そういうのを考えると、好きなだけじゃ続けられないなんておかしいという気持ちもわかるし、競争で勝ち残った人が続けているからこそ憧れるものがあるのだろうなというのもわかる。本当に難しいですが、私は好きなだけで続けていいという気持ちです。

──お二人の歩んでいるお芝居という道も、うまくなろうと頑張れば頑張るほど、どこかで好きなものが好きじゃなくなってしまう瞬間もあるのかもしれません。
中島 今は楽しくやれていますけど、そういう瞬間もきっとこれからあるのかなと思います。(大島に)どうですか?
大島 普段は、お芝居がしたい!とか、オーディションに受かってお仕事決めなきゃ!という気持ちで頭がいっぱいですけど、ふと仕事がなくなったときに、今の私のこの状態って無職だよな……と思うことはあります。
中島 めっちゃくちゃ、そう思う!怖いよね。
大島 とにかく頑張らなきゃって、すごい焦るときもあります。
中島 わかるわかる。
──確実にお芝居はうまくなるけど、ただお芝居を好きなだけじゃいられなくなる瞬間もいっぱいある道と、お芝居はうまくなれないかもしれないけど、ずっとお芝居のことが好きで楽しくやれる道。二つの道のどちらかしか選べないとしたら、どちらを選びますか。
中島・大島 え〜!!
中島 難しい。どっちだろう……。
大島 なんかもうずっと決断できないまま、ずるずるいきそう(笑)。
中島 常に悩んでいる(笑)。
大島 どっちを選ぶべきか、ずっと考えたまま答えが出ない。
中島 本当にね。一生わかんないなって思いながら、やっている気がする(笑)。

──明日回答が変わっても構いません。今この瞬間の自分ならどっちを選びますか。
中島 私が楽しいほうがいいです。楽しくないとやっていけないなって思うので。
大島 私もそっちかなぁ。お芝居は、今みたいに仕事という形ではなかったとしても続けることはできると思うので。お芝居を好きなまま、ずっと続けていたいです。
──逆の道を選んだら、自分のお芝居をたくさんの人に評価してもらえて、賞もいっぱいもらえるかもしれません……!
大島 評価をいただいてたくさんの作品に出られたら、その分たくさんの役に出会えて、たくさんお芝居ができる。それはすごくうれしいし、憧れます。でも、そのときにお芝居が好きじゃなくなっていたら、今みたいに作品に出会っても楽しいと思えなくなっちゃう気がして。
中島 そうだよね。好きじゃないのに評価されるのもキツくなるだろうし。評価されることによって、どんどんハードルが高くなって苦しくなっていく気がする。
大島 怖!(笑)
中島 怖いよね〜!(笑)
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