2026.04.08 18:00
2026.04.08 18:00
その名の通り、吉川愛は“愛”の人だ。インスタライブでは飾らない素顔でファンを喜ばせ、「我が子」と呼ぶ愛犬にはたっぷり愛情を注ぐ。愛こそが、吉川愛の原動力だ。
そんな吉川愛がドラマティックな愛の物語に身を投じた。3月27日公開の映画『鬼の花嫁』はあやかしと人間が共存する世界を舞台とした究極のラブストーリー。吉川は家族から愛されず虐げられてきた平凡な女子大生・東雲柚子を演じている。
永瀬廉演じる、あやかしの頂点に立つ“鬼”鬼龍院玲夜に見初められ、鬼の花嫁となった柚子。若い世代を中心に熱烈な支持を集めるシンデレラストーリーに、吉川愛はどう向き合ったのだろうか。【記事最後にプレゼント情報あり】

クランクインは、歩道橋のシーンでした
──柚子はいわゆる“溺愛されるヒロイン”ですが、玲夜に甘えることなく、自分でできることは自分でやりたいという姿勢が魅力的でした。
ただ弱いだけの人間ではないということは大事にしたいなと思っていました。演じる上でも柚子の持っている強さを出すことを意識していましたが、どちらかというと私自身が強く見えてしまうほうなので、そこのバランスには気をつけました。やっぱり気が強く見えるのは違うな、と。柚子は気が強いのではなく、芯が強い女性。ただ、家族から冷たい扱いを受けていることで芯の強さが削られて、心が弱ってしまっている。そんな儚さが皆さんに伝わるといいなと考えながら演じていました。
──特に前半は辛くなるシーンも多かったです。演じていると引っ張られるようなところはありましたか。
私はあまり役に引っ張られることはなくて。演じている時間はその役の感情がグッと乗ってくるタイプだと思います。
──となると、撮影のときはどうしているんでしょう。本番前に気持ちをつくる時間を設けたりはしますか。
歩道橋のシーンはカメラが回る前から気持ちをつくるようにしました。というのも、あのシーンがクランクインだったので、しっかり気持ちをつくって入ったほうがいいと思い、あえて自分から役に寄っていくようにしていました。
──あのシーンがクランクインって、めちゃくちゃ難易度が高くないですか。
はい……(笑)。家族とのシーンもまだ撮影していないので、イメージしきれていなかったところもありました。ですが 、事前に何回か本読みをさせていただいて、監督とも役についてお話しさせてもらっていたので、あとはとにかく直前まで台本と向き合おうと。自分がされたら辛いだろうなという最悪の状況を頭の中で想像して感情をつくっていきました。
──監督とはどんなことを話されたんですか。
柚子の家族についてです。初めて台本を読んだときに、柚子の軸は家族にあるんだなという印象を受けました。親からまったく愛情を受けていないのに、柚子は家にいることを選んでいる。妹の花梨との関係も、あきらめていないような気がして。それはなんでだろうと考えたら、やっぱり家族に認めてほしかったからなんだ思いました。
そこがいちばん大事なのではないかという話を監督として。ここの台詞の言い方はこうしようとか、ここのシーンを増やしたほうがいいかもしれないと台本に追加してみたり。監督と深くまで話し合えたおかげで、柚子というキャラクターが出来上がっていったと思っています。

──こんな家族さっさと手放してしまえばいいのにと思ったんですけど、そうできないのは柚子の中に家族との温かな思い出がちゃんと残っているからなんですね。
はい。決して最初から冷たい家族だったわけではなくて、仲が良い時期もあったから、柚子はその頃に戻りたいと思っているんです。今はひどい家族に見えるかもしれないですが、もともとは幸せな家族だったということは演じる上で忘れてはいけないなと思いました。柚子は家族に認められたいと思っている部分を観ている人にしっかり伝えたいというのは、監督と私が今回とてもこだわったポイントでした。
──実際、妹の花梨もパッと見は悪役なんですけど、彼女もまた家族のことを考えてきたわけで。
そこは本当に難しいなと思いました。柚子の視点から見れば、花梨は自分のことをいじめてくる人かもしれない。でも、花梨の視点から見ると、見え方が変わってくる。ただの悪い人がいないというのが、このお話の面白いところの一つだと思います。

──花梨を花嫁として迎える瑶太もまた、ものすごく花梨のことを愛していますしね。
そうです。花梨のことを守ろうとしている、愛の深い人です。だから、嫌な人ではないですが、柚子は燃やされました(笑)。
──燃やされてましたね(笑)。
あのシーンも難しかったです。まず人は腕を燃やされたときにどうするかを考えました。腕を下げると服に燃え移ってしまうかもしれない。咄嗟にどう反応するかを考えた時に、きっと腕を上げるのではないかなと。そのようなことをアクション部の方々と話し合いながら動きを決めていきました。
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