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INTERVIEW

主演舞台『赤坂檜町テキサスハウス』を前に語る周囲への感謝

俳優・伊藤健太郎を育てた街と人。痛くてエモい、でも心地いい青春懐古トーク

2026.04.06 19:00

2026.04.06 19:00

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伊藤健太郎の取材は、楽しい。たぶんそれは彼が垣根をつくらないから。杓子定規な一問一答ではなく、雑談みたいに広がっていく会話の中から見える、地元の兄ちゃんのような気さくな素顔が、彼の一番の魅力だ。

主演舞台『赤坂檜町テキサスハウス』で演じるのは、昭和の流行を数多く生み出した日本芸能史の星・永六輔。終戦間もない日本を舞台に、赤坂・乃木坂にあった木造二階建てのアメリカ風アパート・通称“テキサスハウス”で暮らす、マスコミ関係者、女優、モデル、歌手、作家、プロ野球選手など夢の卵たちの熱き日々を、伊藤演じる永六輔の目から描いていく。

現在28歳。当然、伊藤健太郎は昭和を知らない。けれど、不思議なくらい昭和が似合う。それは、今よりずっと熱くて、人と人の距離が近くて、大らかな時代の血潮が、伊藤健太郎に流れているから。

何が伊藤健太郎をつくったのか。彼の中の昭和の部分と、根っこに息づく平成青春トークをたっぷりお届けする。

伊藤健太郎

ご近所付き合いが好き。掃除のおばちゃんにも挨拶します

──テキサスハウスという舞台が、アメリカ好きの伊藤さんにぴったりだと思いました。

そうですよね。俺も思いました、「アメリカ風のアパートだ!」って。舞台美術とかどういうふうになっていくんだろうとか、その空間にいるとよりテンションも上がるだろうなとか、いろいろ考えて。もし今こんな感じのマンションが本当にあったら、ちょっと住んでみたいなと思うくらいには楽しみです。

──中学のときにユタ州に留学されていたんですよね。アメリカ好きはそれがきっかけで?

いや、その前からっすね。『フルハウス』とか『フレンズ』とか、小さい頃からアメリカのテレビドラマをよく観ていて。自然とアメリカに興味を持つようになりました。

──伊藤さんのオープンな性格は、確かにアメリカっぽいと思います。

マジっすか?(笑) ずっと憧れの場所だっていう感覚は常にあります。だから、こうして関わらせていただく作品に、自分の好きな要素が入っているのは、それだけで上がるものがありますね。

──このテキサスハウスは、若き日のメディア人が住んでいたと言います。

それぞれ道や目指しているものは違えど、夢を追っかけているという部分では同じ。そういう人たちが集まって生活している環境って今の時代にはなかなかないというか、古き良き時代の香りがしますよね。僕も住んでいるマンションの人たちに「おはようございます」って挨拶したり、わりとご近所付き合いをする人間なんで、テキサスハウスの距離がちょっと近い感覚は好きです。

──芸能人って、マンションの人に挨拶しないと思ってました。

全然します。掃除のおばちゃんとか超仲良いです。帰ってきたら「おかえり」「ただいま」みたいな。うれしいっす、そうやって声をかけてもらえるのとか。普段なかなか関わることのない人たちと、ちょっとしたつながりを持てるのが、なんかいいなって。(映画『男はつらいよ』シリーズの)寅さんっぽいっていうんですか。下町の空気というか、商店街を歩いていたらみんな知り合いみたいな世界観は結構好きです。

──地元にいた頃から、ご近所付き合いが盛んなタイプだったんですか。

うちの両親がするほうだっていうのがデカいかもしれません。僕は平成生まれですけど、近所のおじちゃんに怒られたこととかありますし。そのおじちゃんが畑をやってたんですよ。で、遊んでたらボールが入っていっちゃって。絶対(畑に)入るなって言われたのに、ボールを取りに入ってバレるみたいな。あとは、公園の壁にボールを当てて遊んでいたら、裏の家の人が「うるせえ」って出てきて、みんなで走って逃げたり。

──『ドラえもん』の世界だ。

本当そんな感じの世界でした。当時はそれが普通だったんですけど、今思うと僕らの世代であの環境はなかなかなかったのかもしれないなって。貴重だったなと思うし、何よりそうやって怒られて殴られるのも楽しかったです。

──「古き良き時代の香り」という言葉もありますが、今回の舞台の時代設定は終戦直後。なんとなくですが、この時代の空気みたいなものがお好きだろうなというイメージがあります。

そうっすね! みんなが顔を合わせて言葉で会話してる感じがあるじゃないですか。今は画面越しがメインになってて。それが悪いとは思わないし、それのメリットもあると思うけど、今の学生さんの話とか聞いてると、やっぱりどこか孤独な感じがするというか。昭和の頃の人のつながりが目に見えてわかる感じが僕は好きです。たぶん今って、目に見えるつながりがないから、人とつながれてるか不安になって、SNSに頼っちゃうんじゃないかな。そのこと自体を否定はしないけど、人の温かさみたいなものは昔のほうが感じやすかった気がします。

──不思議ですよね。一瞬でLINEとかでつながれるのに、距離は遠くなった気がするという。

そうそう。たぶん一瞬でつながれちゃうから、また今度でいっかってなっちゃうと思うんですね。だから僕はいまだにメールやLINEより電話のほうが好きです。

──LINEで延々ラリーとかしなさそうです。

しないですね。LINEで連絡が来ても電話で返しちゃう。そっちのほうが手っ取り早いし、みたいな。

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唯一同じマンションに住める俳優仲間

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PARTNERS

作品情報

舞台『赤坂檜町テキサスハウス』

舞台『赤坂檜町テキサスハウス』

【東京公演】下北沢ザ・スズナリ
2026年5月8日(金)~5月24日(日)
チケット料金:全席指定7,500円(税込)

【大阪公演】近鉄アート館
2026年5月28日(木)~5月31日(日)
料金:全席指定8,800円(税込)

公式サイトはこちら

スタッフ&キャスト

原作:永六輔(大竹省二・写真/朝日新聞出版「赤坂檜町テキサスハウス」)
企画:崔洋一
脚本・演出:鄭義信

出演:伊藤健太郎 大鶴佐助 福井晶一 酒井大成 小川菜摘 みのすけ

伊藤健太郎

アーティスト情報

1997年6月30日生まれ、東京都出身。
2014年、ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』にて俳優デビュー。主な出演作品に、映画『コーヒーが冷めないうちに』(2018)、『今日から俺は!!劇場版』(2020)、『静かなるドン』(2023)など。『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(2023)では日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。ドラマ『連続テレビ小説スカーレット』(2020/NHK)、『大河ドラマ 光る君へ』(2024/NHK)『彼女がそれも愛と呼ぶなら』(2025/YTV)他、多くの作品に出演し、演技の幅を広げている。2026年はwowow×Lemino連続ドラマ『北方謙三 水滸伝』、CX/FOD『102回目のプロポーズ』、映画『鬼の花嫁』などに出演。

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