北村有起哉、瀧内公美、中井友望らも重苦しい余韻を残す
染谷将太主演『廃用身』キャラクターカット解禁、“画期的な治療”による異様な気配を捉えた全5点
2026.02.25 11:00
©2025 N.R.E.
2026.02.25 11:00
5月に全国公開される染谷将太主演のヒューマンサスペンス映画『廃用身』からキャラクターカットが解禁された。
原作は、外務省医務官を経て現在も在宅訪問医として活躍する久坂部羊による同名小説。出版当時、あまりに強烈な設定から「映像化絶対不可能!」と世間で話題を呼んだ同作を、『家族X』(2010年)『三つの光』(2017)で世界の注目を集めてきた吉田光希監督が渾身の思いで実写化する。
主人公は、デイケア「異人坂クリニック」の院長・漆原糾(うるしはら・ただす)。そこへ通うお年寄りの間では、漆原が考案した“画期的な”治療が密かに広まっていた。究極にコスパの良い介護を目指すその医療行為は、廃用身(麻痺などにより回復見込みがない手足のこと)をめぐる従来の常識を覆すもので、その結果患者には「身体も心も軽くなった」「厳しい性格が柔らかくなった」などと予想外の“好ましい副作用”が現れたという。噂を聞きつけた編集者・矢倉は、老齢期医療に革命を起こす可能性を感じ取り、漆原に本の出版を持ちかける。しかしやがて、デイケアに関するとある内部告発が週刊誌に流出してしまう。
主演の染谷将太は、「医療の限界を超えたい」と力強く訴え、理想を追い求めるあまり合理性と狂気の危うい狭間へと踏み込んでいく医師・漆原糾を怪演。また、編集者・矢倉俊太郎を映画『逆火』(2025)や連続テレビ小説『おむすび』(2025)など話題作への出演がつづく北村有起哉が演じる。そして両脚と左腕の麻痺に苦しめられ、漆原の〈画期的な治療〉で人生を取り戻した岩上武一役に六平直政、漆原を支える妻の漆原菊子役に『敵』(2025)『国宝』(2025)などの瀧内公美。さらに廣末哲万、中村映里子、中井友望、吉岡睦雄ら豪華俳優陣が脇を固める。

解禁されたキャラクターカットは、静まり返った空気の奥に異様な気配が漂う全5点。院長・漆原はどこか底知れぬ影を宿した佇まいを見せ、施設に訪れた編集者・矢倉は確信にも似た熱を帯びた眼差しを向ける。また、他にも自由を奪われ真意の読み取れない表情を浮かべる患者の岩上武一、複雑な感情を内に秘めた眼差しを向ける漆原の妻・菊子、治療の残酷さを見つめるような張り詰めた表情を湛えている看護師・内野(中井友望)の姿も。彼らの視線の先にあるものは、救済の約束された楽園なのか、それとも取り返しのつかない喪失の地なのか、あるいはその境界すら曖昧な場所なのか。息が詰まるような静謐さと不穏さが同居する、重苦しい余韻を残すキャラクターカットとなっている。

映画『廃用身』場面写真 ©2025 N.R.E.
