源孝志監督が2017年リリースの楽曲を選んだ理由とは?
映画『木挽町のあだ討ち』主題歌が椎名林檎「人生は夢だらけ」に決定、楽曲入りスペシャル動画解禁
2026.01.20 07:00
©2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 ©2023 永井紗耶子/新潮社
2026.01.20 07:00
2月27日(金)より全国公開される柄本佑主演映画『木挽町のあだ討ち』の主題歌が椎名林檎の「人生は夢だらけ」に決定し、主題歌スペシャルムービーが解禁された。
第169回直木賞・第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子による同名小説を原作に、芝居小屋での仇討ちの裏に隠された真実を描く本作。物語の始まりは、雪の降る夜に芝居小屋のそばで美しい若衆・菊之助によって成し遂げられた仇討ちで、この事件は多くの人々の目撃により美談として語られることに。その1年半後、芝居小屋に菊之助の縁者と名乗る侍・加瀬総一郎が「仇討ちの顛末を知りたい」と現れ、菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞く中で隠されていた事実が徐々に明らかになっていく。
キャストでは主人公の総一郎を柄本佑、芝居小屋「森田座」で謀略を巡らせる立作者・篠田金治を渡辺謙、菊之助を長尾謙杜が演じる。さらに北村一輝、瀬戸康史、滝藤賢一、山口馬木也、愛希れいか、イモトアヤコ、野村周平、高橋和也、正名僕蔵、石橋蓮司、沢口靖子ら豪華キャストが集結。監督・脚本を時代劇の名手・源孝志が務め、日本映画界が誇る実力派キャストとスタッフが集い“あだ討ち”をめぐる極上の江戸ミステリーを描き出す。
本作の主題歌に決定した「人生は夢だらけ」は、アルバム『逆輸入 ~航空局~』(2017年リリース)に収録された椎名林檎の人気楽曲。ミュージカル調の華やかさとジャズの洗練されたリズムが特徴の本楽曲は、椎名林檎ならではの独特な音運びとサウンドが印象的で、人生という名の舞台で「歌舞伎の見得」を切るような堂々とした色気と感情表現を感じる楽曲となっている。
主題歌決定に併せて解禁されたスペシャルムービーは、菊之助と作兵衛(北村一輝)の衝撃的な仇討ちの場面で始まり、1年半後に総一郎が芝居小屋〈森田座〉を訪れるシーンへと展開する。さらに総一郎と森田座の人々との出会いや仇討ち当日の事情聴取、菊之助とそれぞれの人物との関わりが断片的に映し出され、事件の裏に隠された“もう一つの物語”が少しずつ浮かび上がっていく。そして、覚悟を決めた菊之助の表情に「良かろうだろうが古い物は尊い」「それは人生 私の人生 誰の物でもない」「奪われるものか 私は自由」といった歌詞が重なり、物語の余韻を感じさせる映像となっている。
源孝志(監督)楽曲へのコメント
私は椎名林檎さんの長年のファンである。彼女の楽曲のどこが好きかと問われると「全部」、としか言えないのだが、とりわけ歌詞の言葉の選び方、置き方がたまらなく好きだ。散文的でありながら物語を内包するうねりがあり、文学的なのだが血や体液のような生な残り香が漂う。それを彼女が声にして歌うとゾワゾワっとさせられるハメになる。陰と陽、表現者として多面的なところもリスペクトせざるを得ない。この『人生は夢だらけ』は“、陽”の椎名林檎の魅力を感じさせる最たるもので、陽を浴びる大通りを、高らかに、堂々と歌いながら歩いていくような曲だ。
『木挽町のあだ討ち』は、世間からドロップアウトし、生き甲斐を求めて(食うためだけではない!)芝居小屋に流れ着いた人間たちの物語。江戸という大都会で最下層と蔑まれながら、観客の前で束の間の夢を作り上げて見せる矜持、反骨と誇り。いわば日本の歴史の中で初めて現れた「自覚ある自由人」だと私は思っている。
そんな彼らが武家社会の不条理に対して“一発かます”痛快さを楽しんでもらい、「いやぁ〜 面白かったね。気分いい」と言いながら映画館を出て行ってもらいたかった。それが、私がこの曲をエンディングテーマに望んだ理由です。椎名さん、ありがとうございました。
