2025.11.30 17:00
2025.11.30 17:00
ギャップやメンバー愛で魅了したライブ中盤
1番を丸々ピアノをバックにした小坂の独唱という先程とは真逆の趣向のアレンジで届けられた「Love yourself!」では「もっと自分好きになれよ」の歌詞に合わせて小坂が松田好花を抱き締める一幕が見られ、涙脆いことで知られる松田の涙腺が少し心配になったり(笑)、続く五期生曲の「空飛ぶ車」ではセンターを務める松尾桜が体調不良で欠場となった高井俐香の存在を振り付け中にアピールしてくれたり、四期生の正源司陽子、藤嶌果歩、渡辺によるユニット曲「What you like!」では初々しい恋模様を清涼感たっぷりに描いてくれるなど、温かな感情を様々な形で表現。続くMCでも竹内希来里が出身地である広島公演で「おかえり!」の声援をもらえたことが嬉しかったからと、今度は自分たちがおひさまに「おかえり!」を言いたいと提案するなど、当ブロックでは冒頭ブロックとはまた違った味わいの高揚感を届けてくれた。

ここからは楽曲参加メンバーをシャッフルしての展開。ステージには再度球体が姿を表し、開かれた先には五期生大野愛実の姿が。AKAIのMPCをソロで演奏し、サンプル音やドラムのビート、自身を象徴する動物として挙げるウーパールーパーの仕草などでおひさまを盛り上げ、今年加入したばかりというキャリアながら早くも大観衆をたった1人で煽動するという類稀なる頼もしさを見せてくれる。そちらのビートに乗じてわちゃわちゃとパフォーマンスされた「足の小指を箪笥の角にぶつけた」では、曲名通りの悲哀なる激痛ハプニングを上村ひなのが「まぁいっか!」とポジティヴに笑い飛ばし、続く「この夏をジャムにしよう」では小西夏菜実がメンバーのニックネームをおひさまとコール&レスポンス。

宮地すみれが「いつも頑張ってるみんなに笑顔を届けに行くよ!」と宣言し、藤嶌が「ファイナルが寂しくて泣いちゃいそう!」と心情を吐露するのを契機に「どうする?どうする?どうする?」へと曲は繋げられ、再び衆目はステージ中央の球体へ。中には真っ白いレスポールシェイプのギターを携えた正源司だ。激しくギターを掻き鳴らし、スクリーンには「KSST」の文字が映し出される。正源司がプレイするリフから雪崩れ込んだのは「恋した魚は空を飛ぶ」だ。恋(K)魚(S)空(S)飛(T)、なるほど!と膝を打つ間もなくインダストリアル・ロック調のビートに身体を揺さぶられ、ラスサビ前の大野が見せた笑顔から一転して客席をぎろりと睨みつけるその表現力に舌を巻く。

大野はそのまま中央の球体へ移動しMPCでビートをプレイ。隣に松尾が登場し「なんでも知りたガール」と題したゆるふわラップソングを披露。だがこれも唐突なコメディパートではなく、続いたのは“知りたい”という欲求を歌った「ナゼー」だ。「なんでも知りたガール」は用意周到に張り巡らされた次曲への伏線であった。球体内部で平尾帆夏がピアノを奏で、そちらをイントロとしたクールな「その他大勢タイプ」では清水理央が持ち前のダンススキルでおひさまたちを魅了し、球体そのものにジャック・オー・ランタンの顔が映し出された「ハロウィンのカボチャが割れた 2025」ではアウトロにカボチャコールが追加されており、その後のMCによればこちらは上村と平尾が考案したものであったそうで、髙橋は「進化しすぎていてびっくりした」とのこと(笑)。


その後石塚瑶季が「自分もやりたい!」と即興の「なんでも知りたガール」を披露。大野に「なぜそんなにカッコ良い表情ができるの?人生46回目なの?」と問い掛ければ大野は「460回目です」と返し、松尾に「なぜわたあめを箸で食べるの?」と問い掛ければ松尾は「メンバーといっぱいコミュニケーション(ボディタッチ)がとりたくて、その時に手がベタつくのを避けるためです」と返し(ちなみにその直前には、平岡海月から石塚が青いわたあめを食べすぎて口や舌が真っ青になっていたというタレコミもあった)、正源司に「なぜギターを持つ時はカッコ良い口調で喋るの?」と問い掛ければ「精一杯のカッコつけ」と返すなど、最新の楽屋ネタの提供とそちらに対する秀逸な返しというバラエティ力を存分に発揮する(笑)。
ライブは図太く、かつ今までのダンス仕様とは質感の違う温かな四つ打ちによって再開。その音の正体はなんと球体内部にセッティングされたドラムセットを駆る金村であった。力強くしなやかのストロークでドラムソロを決めると、満足げな笑みでスティック回し。そのまま金村の生ドラムをフィーチャーする形で「あの娘にグイグイ」。松田が渾身のシャウトでおひさまを煽った「好きということは…」ではタオルの旋風が巻き起こる。その光景の美しさに様々な感情が込み上げたのか、松田の目には涙が。

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