乃木坂46での経験も糧に舞台『醉いどれ天使』では新境地へ
「みなさんが私の居場所を教えてくれた」阪口珠美が“自分らしく”あるために守りたいこと
2025.11.11 18:00
2025.11.11 18:00
先輩たちを見て、陰の努力の大切さを学んだ
──北山宏光さんの印象を聞かせてください。
以前、北山さんの出演されているドラマを観ていて。それがすごく怖い人の役だったんですよ。だから怖い人なのかなというイメージが最初あったんですけど、実際はすごく優しくて。二人のシーンをやるたびに「ここ、大丈夫だった?」と気にかけてくださったり、「次はこうしてみようか」ってアドバイスをくれたり。それでいて、自分のことに対してはすごくストイック。チームを引っ張ってくださる憧れの座長です。

──『醉いどれ天使』というタイトルですが、阪口さんご自身はそこまで深酒をするタイプではないそうですね。
そうですね。嗜む程度です。可愛い系のお酒が好きで、カンパリオレンジとか、サングリアとか、梅酒とか。
──梅酒は何で割るんですか。
ロックです。
──あ、そこはロックなんですね(笑)。
絶対ロックでないとダメです(笑)。あの濃い梅酒の味が飲みたくて。だから、水分量はいらないんです。ソーダとかで割るんだったら、コーラでいいやってなっちゃいます(笑)。
──大体いつもどれくらい飲みますか。
全然飲まないです。ロックで2杯くらい。お酒を飲んでも特に変わらないんですよ。陽気になることも泣き上戸になることもなくて。ちょっと火照って可愛くなるくらい(笑)。あと、私、冷え性なんですね。いつも手とか冷たいんですけど、飲むと体がポカポカして、冷え性が改善される。だから、飲んでいるというのもあります。
──家でも飲むんですか。
飲みます。夜ご飯と一緒に、といっても本当に普通のお味噌汁とかお魚ですけど、夜ご飯を食べながら梅酒を飲むのがちょっとした楽しみです。
──じゃあ、もう一つ。タイトルに入っている「天使」はどうでしょう。阪口さんにとって、「天使」と思えるくらい尊いものといえば?
うーーーん。あ、チーズケーキです!

──ベイクドチーズケーキですか。レアチーズケーキですか。
ニューヨークチーズケーキが好きです。固めが好きなんですよ。カフェめぐりが好きなんですけど、最近チーズケーキにハマりだして。カフェでおいしいケーキに出会うと、「天使だ……!」って思います。今は稽古中なので、なかなかカフェめぐりをする時間がとれないんですけど、落ち着いたらどこかで時間を見つけて、おいしいチーズケーキを食べに行きたいです。
──劇中、佐藤仁美さん演じる美代が「みんな自分の居場所を探して生きてる」と言います。阪口さんにも自分の居場所を見つけられずに悩んだ時期はありましたか。
グループにいたときは、誰かの代わりに歌番組に入ることが多くて。そういうときに、「私って必要なのかな……」と思うことはありました。でもそんなときに、たとえ誰も見ていなかったとしても、ちゃんと努力をしている先輩の姿を見て気づいたんです。そうだ、チャンスが少ないからこそ、いつ出番が回ってきたとしてもすぐに出られる準備をしておかないといけないんだって。
──その先輩というのは誰ですか。
中田花奈さんや樋口日奈さんです。お二人とも努力で自分の道を切り開いた方。すごく尊敬していますし、お二人から陰の努力の大切さを学びました。だから、私もいつ呼ばれてもすぐいけるように選抜メンバーの曲も覚えて、なかなかチャンスが来なくてもあきらめないでいようって。アンダーメンバーってやっぱり前に出る機会があまりなくて、私自身ももちろん悔しい思いはあったけど、同じようにアンダーで悩んでいる子たちの道標になりたいなという気持ちでずっと頑張っていました。
何より、そうやって代打で番組に出させていただいたときに、そんな私を見て応援してくださる方がいたり、それがきっかけで私にハマったと言ってくださる方がいて。そういうファンのみなさんの声を聞いてからは、たとえ代打でも、私が輝けるなら全然いいなって。ファンのみなさんが見てくれる場所が私の居場所なんだって思うようになりました。そこからは、自分の居場所はどこだろうと悩むこともなくなったというか。アンダーライブのときも、ここが私が私らしく輝ける場所なんだという気持ちでステージに立っていました。

──ファンのみなさんが阪口さんの居場所になったんですね。
そうですね。今はもうグループを卒業して私一人になりましたが、変わらずにイベントをやったらたくさんの方が来てくださって。そういう姿を見ると、ちゃんと居場所はあるんだなって安心します。
──逆に言うと、グループを卒業するときは、一人になると離れちゃう人もいるのかなと不安になったりしましたか。
ありました。なので、オンラインミーグリのときは毎回「忘れないでくださいね」って最後にグサッと言い残していました(笑)。みなさん、忘れずにいてくださって、本当にありがたいです。
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