映画『(LOVE SONG)』出演の感想、俳優業に抱く思いとは
私には夢という“生き甲斐”がある。齊藤京子を強くする「運命」への向き合い方
2025.11.05 18:00
2025.11.05 18:00
その肩書きは、今や誰もが認めるところだろう。俳優・齊藤京子。日向坂46時代の2023年に『泥濘の食卓』で衝撃的なドラマ初主演を飾り、今年は主演映画『恋愛裁判』(2026年1月公開)でカンヌ国際映画祭と釜山国際映画祭にも参加。放送中のダブル主演ドラマ『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?』も毎週話題を巻き起こす中、出演映画『(LOVE SONG)』が公開を迎えた。
森崎ウィンと向井康二がダブル主演を務める日タイ共同制作映画で、監督・脚本は大ヒットBLドラマ『2gether』を手がけたタイのチャンプ・ウィーラチット・トンジラー。東京とバンコクを舞台に、未完成のラブソングが運命の2人を繋ぐ物語で、齊藤は森崎演じるソウタの恋を応援する原島星(ヒカリ)を演じている。
グループ時代から、夢を言葉にすることでそれを一つずつ叶えてきた齊藤京子。今改めて聞く、俳優業への思いと夢を持つ大切さとは。

ツンデレはそんなに得意ではないけど、この作品のカイは素敵です
──バースデーイベントお疲れ様でした(取材はイベント翌日)。歌のコーナーでの選曲が意外だと話題になってましたね。
ありがとうございます! 私自身とても楽しかったです。今、歌う機会も少なくなってきているので、せっかく何でも歌っていいんだったら今まで触れてこなかったジャンルや時代の曲を歌ってファンの方に喜んでいただけたらなと思って。自分が歌いたい曲より「これ意外だな」と思ってもらえるような曲を選びました。
──まさかのFRUITS ZIPPERの楽曲も。
7人組の歌を1人で歌ったので本当に滝のように汗をかいて(笑)。大変でしたけど、ファンの方が喜んでくださったり、笑顔になってくださったなら成功だったと思います。

──今日は映画『(LOVE SONG)』について聞かせてください。齊藤さんは日本のシーンのみの出演でしたが、完成作を観てタイのシーンにどんな感想を持ちましたか。
タイのパートになった瞬間に、別の作品かと思うぐらい世界観がガラッと変わって、改めて“日タイ共同作品”を体感できると思いました。タイ独特の鮮やかな色味や臨場感がガツンと出ていたので、すごい映像美でしたね。タイにはまだ行ったことがないので、行きたい気持ちが募りました。今度旅行で行けたらなと思います。
──海外の監督が手がけた作品に初参加となりましたが、チャンプ監督の現場はいかがでしたか。
日本とは撮影の流れが全然違って。日本だったらテストをやってから本番という形なんですけど、今回はいきなり本番だったので、それが新鮮で楽しかったです。一発集中できるという意味で、その一度に熱量全てを注ぎ込めるので、私的にはすごく好きな現場でした。
──齊藤さんはほぼ全ての出演シーンがソウタ役の森崎ウィンさんとご一緒でした。共演した印象を聞かせていただけますか。
とにかく常にお優しくて、すごく周りを気遣ってくださる方だと感じました。エキストラの方に真っ先に「今日はありがとうございました」「気をつけてお帰りください」とご挨拶されていて。
──森崎さんが演じたひたむきで几帳面なソウタと、向井康二さんが演じたツンデレでミステリアスなカイ。ソウタとカイなら、齊藤さんご自身はどちらに魅力を感じますか。
ソウタとカイは、どちらも魅力的で素敵だと思うんですけど、私ツンデレの方はそんなに得意ではなくて。
──そうなんですか。
なんか怖いから(笑)。普段は「そのツンいらない」とか思っちゃうんですけど、この作品はそれがすごく素敵なので、カイもソウタも好きです。

──映画はカイとソウタの運命がラブソングをキーに巡りあっていく物語でしたが、齊藤さんには人生の一曲と言える曲はありますか。
壁にぶつかった時とか、ちょっと辛いなって思った時には中島みゆきさんの「時代」を聴いたりしますね。「今だけだな、こんな風に思っているのも」って前向きな気持ちになれるので。ラブソングならMONGOL800の「小さな恋のうた」です。ドラマ『プロポーズ大作戦』が小学生のころから大好きなんですけど、その物語で流れる曲で、それも相まってキュンとするといいますか、大好きな曲です。
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