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NHKの番組をベースに未完成の音楽など新要素を追加

坂本龍一の最後の3年半を“日記”で辿るドキュメンタリー映画公開決定、予告&場面写真一挙解禁

2025.08.27 12:00

©︎ “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

2025.08.27 12:00

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世界的音楽家・坂本龍一の最後の3年半の軌跡を辿ったドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』が11月28日(金)より全国公開されることが決定し、予告編、ビジュアル、場面写真が一挙解禁された。

2023年3月に、この世を去った稀代の音楽家・坂本龍一。本作は、2024年にNHKで放送され大きな反響を呼んだ『Last Days 坂本龍一 最期の日々』をベースに、未完成の音楽や映像など映画オリジナルとなる新たな要素を加えた映像となっている。目にしたものや耳にした音を多様な形式で記録し続けた本人の「日記」を軸に、遺族の全面協力のもと提供された貴重なプライベート映像やポートレートが映し出される。

映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』より坂本龍一

晩年の日記に綴られたのは、日々の何気ないつぶやきから「死刑宣告だ」「どんな運命も受け入れる準備がある」という苦悩や葛藤、「残す音楽、残さない音楽」といった音楽を深く思考する数々の言葉。また、雨の音、雲の流れ、月の満ち欠けなど晩年の坂本が見つめ魅せられた美しい自然の音や風景が収められ、時間を超えて観る者の心を揺らす。

その日記の朗読を務めるのは、生前親交のあったダンサーで俳優としても活躍する田中泯。共にYMOで活動し盟友だった高橋幸宏との知られざる交流や、最後の作品となった未発表曲の制作過程など、ニューヨークの自宅、治療のための東京の仮住まい、病室、そして最後のライブとなったスタジオで過ごした日々が日記をもとに紡がれる。

日記の一部

解禁された予告編は、「俺の人生終わった」と病の告知を受けた坂本の心境を綴った日記の一節から始まり、「生きてるうちはね、音楽を作り続けて」という本人の言葉や、「Aqua」を演奏する姿、そして坂本が大切にしてきた「YMO」や「東北ユースオーケストラ」のメンバーとの写真が収められている。プライベート映像だからこその親密な表情や、音楽に向き合う眼差し。坂本の姿を通して観る者に「自分はどう生きるべきか」と問いかけるような、胸に迫る作品の普遍的なメッセージを感じさせる映像となっている。

映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』本予告

また、ビジュアルでは「残さない音楽」という坂本が自ら日記に書き記した言葉がコピーに。稀代の音楽家が「残さない音楽」にまで想いを巡らせていたという思考の一端が垣間見える。

音楽家でありながら、アート・映像・文学など多様なメディアを横断し、多彩な表現活動を続けてきた坂本龍一。その軌跡を辿った展覧会「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」は24年に東京都現代美術館で開催され、同館の企画展として歴代最高となる34万人を超える動員を記録し、社会的現象となった。今なお国も世代も超えて我々の心を掴み続ける坂本龍一は、命の終わりとどう向き合い、何を残そうとしたのか。人生をかけて追い求めてきた「理想の音」を最後まで生み出そうと情熱を貫いた坂本の姿が、スクリーンに刻まれる。

映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』場面写真©︎ “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

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作品情報

Ryuichi Sakamoto: Diaries

©︎ “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

©︎ “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

Ryuichi Sakamoto: Diaries

2025年11月28日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ コムデシネマ・ジャポン
2025/日本/ カラー/16:9 /5.1ch/96分/G

公式サイトはこちら

キャスト&スタッフ

出演:坂本龍一
朗読:田中泯
監督:大森健生
製作:有吉伸人 飯田雅裕 鶴丸智康  The Estate of Ryuichi Sakamoto
プロデューサー:佐渡岳利 飯田雅裕
制作プロダクション:NHKエンタープライズ

1952年東京生まれ。
1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年『YELLOW MAGIC ORCHESTRA (YMO)』を結成。散開後も多方面で活躍。映画『戦場のメリークリスマス』(大島渚監督作品)で英国アカデミー賞を、映画『ラストエンペラー』(ベルナルド・ベルトリッチ監督作品)の音楽ではアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞、他を受賞。常に革新的なサウンドを追求する姿勢は世界的評価を得ている。
環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」の創設、「stop rokkasho」、「NO NUKES」などの活動で脱原発支持を表明、また「東北ユースオーケストラ」を立ち上げるなど音楽を通じた東北地方太平洋沖地震被災者支援活動も行っている。
2013年に山口情報芸術センター(YCAM) 10周年事業のアーティスティック・ディレクター、2014年に札幌国際芸術祭2014のゲストディレクターに就任、2018年にはソウル(韓国)に完成したアートスペース「piknic」において複数のサウンドインスタレーション作品を展示した「Life, Life」展を開催し6万人以上を動員するなど、アート界への越境も積極的に行っている。
2014年7月、中咽頭癌の罹患を発表したが、2015年、山田洋次監督作品「母と暮せば」とアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作品「レヴェナント:蘇えりし者」の音楽制作で復帰を果した。2017年春には8年ぶりとなるソロアルバム「async」を、同年末よりICC(東京)において新作のインスタレーション「IS YOUR TIME」を発表。
その後も多数の映画音楽制作を手掛けるなどハイペースの活動がつづいている。

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