2025.08.05 12:00
©︎2025 A Pale View of Hills Film Partners
2025.08.05 12:00
9月5日(金)より全国公開される映画『遠い山なみの光』から主人公の夫を演じた松下洸平の新場面写真が解禁された。
原作は2017年にノーベル文学賞を受賞した小説家カズオ・イシグロの鮮烈な長編デビュー作。日本人の母とイギリス人の父を持ち、大学を中退して作家を目指すニキは、長崎で原爆を経験した後イギリスへ渡った母・悦子の半生を作品にしたいと考える。ずっと口を閉ざしてきた悦子は娘に乞われ、戦後間もない長崎で出会った佐知子という女性とその幼い娘と過ごしたひと夏の思い出を語り始める。ニキは初めて聞く母の話に心揺さぶられるが、次第にその物語の食い違いに気づいていく。
長崎の悦子には広瀬すず、佐知子に二階堂ふみ、イギリス時代の悦子に吉田羊、ニキにはオーディションで選ばれたカミラ・アイコ、さらに悦子の夫に松下洸平、その父親に三浦友和と日英映画界の至宝キャストが集結。そのほか日本パートには柴田理恵、渡辺大知、鈴木碧桜が出演し、豪華実力派キャスト物語を彩る。

解禁されたのは、戦争で右手の指を失くし、心身ともに傷を負った人間の屈折や哀しみも持つ二郎を確かな説得力で演じた松下洸平の場面写真3点。2人で住む長崎の団地で、妊娠中の悦子(広瀬すず)のお腹に手を当て身重の妻を気遣う姿、福岡から訪ねてきた父の緒方(三浦友和)との複雑な関係性を匂わせる物憂げな表情、そして悦子に核心的な問いを投げられ、答えをはぐらかす姿など作中でみせた松下の様々なシーンを捉えている。

キャスティングに際し、悦子の夫という重要な役に松下洸平が白羽の矢を立てられた決め手は「古風とも言える昭和感がありながら華もある」佇まいだったとのこと。石川慶監督は、二郎を人間臭さや色香の感じられるような人物にしたいと考えた時に、松下ならば演じられると確信めいたものがあった。そして松下が長崎の原爆をテーマとした舞台『母と暮らせば』に出演しているのを観たプロデューサー陣は、彼の長崎弁と時代背景への理解度に期待をしたという。
映画『遠い山なみの光』場面写真 ©︎2025 A Pale View of Hills Film Partners