ドラマ『トラックガール2』を経て語る、心の現在地と未来
頼られることで強くなれる。乃木坂46とともに変化する遠藤さくらの成長曲線
2025.06.13 18:00
2025.06.13 18:00
乃木坂46に加入して約6年半。これまでの数々の挑戦について、「期待に応えたい一心で向き合うことが多い」と答えた遠藤さくら。
配信中のドラマ『トラックガール2』もその一つ。2023年に配信され話題となったドラマの続編で、遠藤は何があっても弱音を吐かず、日々をポジティブに生きる女性トラック運転手の鞍手じゅんを演じている。その主演ぶりは前作以上に堂々としたもので、それでいて完成披露試写会などでの受け答えを聞くと、「そんな謙遜しなくても……」と誰もが思うはずだが、グループ加入当初から変わらない謙虚さこそ遠藤さくらの大きな魅力だ。
演技においては、いわゆる憑依型ではないように思う。だからこそ、自身のキャラクターとかけ離れたじゅんを演じるにあたっては、見えない努力とプレッシャーがあったはず。乃木坂46の活動では早くから楽曲センターを担い、シングルのヒット祈願などでも大役をやり遂げてきた遠藤さくらの原動力とは? その根源には、寄り添う心と「乃木坂46が大事」というグループ愛があった。【記事最後にプレゼント情報あり】

前ほど深く悩むことはなくなりました
──続編があると「前作よりパワーアップ!」とよく言われがちですが、『トラックガール2』はその看板に偽りなしで。すごく面白かったです。
本当ですか? 良かったです。
──前作のクランクアップの時、「今回はもっとやりたかった」とお話されていました。2のクランクインの日の朝はどんな気持ちでしたか?
1の時は終わってほしくなかったというか、名残惜しい気持ちでした。けれど1年半くらい空いたので、やっぱり緊張の方が勝ってしまいドキドキしていました。
──「また皆に会える!」みたいな気持ちはいかがでしたか?
それはもう、いっぱいありました。本当に共演者の皆さんが面白くて優しくて大好きだったので、また一緒に撮影できる日々が始まるというのはすごくワクワクしましたね。
──1のメイキングでは、撮影期間中「今日も足を引っ張るかなぁ……」と思っていたともお話されていました。1年半ぶりの撮影で、自分で成長を実感できたところはありましたか?
うーん……どうでしょうか。 「足を引っ張っちゃう」とは思わなかったので、そこはもう大きく前回と違うところだと思います。お芝居をしている中で、本当にじゅんちゃんになることができている瞬間が前回より多くなったんじゃないかなと思っています。
──個人的にはツッコミ力が上がったと思いました。あの錚々たる共演者たちを相手に、間(ま)をつかむのがうまくなった印象を持ったんですけど、自覚は……?
ないです(笑)。でもそのツッコミというか、ちゃんとハッキリ言えるようになったのは、共演者の皆さんと前回よりも仲良くなって、何でも言える仲になったのが大きいからだと思います。
──『ウォーキングのひむ太郎』に出られた際も、日村さんに「明らかに前に出るようになった」って言われてましたね。
そうですね。以前より人とコミュニケーションをとることが多くなりました。楽しいと思えるようになったのが、一番大きいなと思います。

──乃木坂46の一員としてはいかがですか? この1年半で成長したと思うところは。
あると思います。それこそ後輩の成長を見たり、新しい後輩ができたことで大きく変わったと思います。後輩もそうですし、先輩もそうですけど、頼られることが増えたというのが、たぶん一番大きくて。それで「自分で何とかしなきゃ」と思うようになってから変わっていった気がしますね。
──自己肯定感みたいなものも高まったり?
自己肯定感は変わっていないと思います(笑)。でも、前よりも落ち込むことはなくなったかなとは思います。
──以前はおうちでよく反省してたんですか?
反省していましたね。「今日もうまくできなかった」とか、「今日も収録で発言できなかった」とか。ひとり反省大会みたいなものがすごく開かれていました(笑)。もちろん今でも反省はたくさんするのですが、前ほど深く悩むようなことはなくなったと思います。

──逆に「今日はよくやったなぁ」とか、自分で自分をほめることもありますか?
自分でほめるということはあまりないのですが、周りの方からの嬉しい言葉をちゃんと受け止めることができるようになったと思います。演技をほめていただいたりしても、今は素直に「ありがとうございます」と思えるようになりました。
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