2025.06.06 17:30
2025.06.06 17:30
「辞めたい」と思ったことはないし、ここでしか生きられない
──作中で美沙子は泰明との出会いがきっかけである願掛けをしますが、お2人はふだん願掛けをされたりしますか?
北村 願掛け、します! ちょっと前なんですけど、私の誕生日の時に三峯神社に行きました。すごく空気が良くて、体に触れる空気が全然違うんです。そこからちょこちょこ仕事がうまくいくようになったので、行って良かったです。
高崎 願掛けは、私もすごいしますね。歩いてて、次の電信柱まで何秒で走れたら「これは絶対できるぞ」みたいなこともします。
北村 それこそ美沙子みたい!
高崎 めっちゃやります。早く家に辿り着きたいときに走っちゃうんですけど。「何秒以内に」とか1人でやってます。周りから見たらやばい人(笑)。

──決まったルーティンとかもあったりしますか? 大事な仕事の前日はこれを食べる、とか。
高崎 これってものはないんですけど、消化に良いもの。次の日お腹が痛くならないように、とかはあります。
北村 私、ルーティンを作って守れなかったときの精神の乱れ方が怖いんで、作らないようにしてます。たとえばちょっと起きるのが遅れて「できなかった」と思ったらパニックになっちゃう気がして、やってないです。
高崎 わかる気がします。
──詩的な台詞が多い本作ですが、特に美沙子の「愛だけが人生をかけるに値すること」という台詞が印象的です。ご自身にとって、一心に情熱を傾ける対象はなんでしょうか。
北村 お芝居ですね。芝居の中で役者として生きていくことが、私の生きる道だと思うので。15歳から始めて10年ぐらいになるんですけど、これだけ自分の好きなものが変わらずに「ずっとやっていきたい」と思えることがあるのって、やっぱりすごいなって。死ぬまでこの業界で、お芝居で生き続けられたらいいなって思います。

──「辞めたい」と思ったことはない?
北村 ないですね。ここでしか生きられないんじゃないかって思います。人の話を聞いて影響を受けやすいタイプなので、そういうところを役に活かしていければ、何にでもなれるんじゃないかっていう楽しさもありますね。
高崎 私もお芝居に限らず、この業界で芸能の仕事をしていくことが、一番自分には熱いものなのかなと思います。私も「辞めたい」と思ったことがないぐらい好きですし、私は同じことをずっと長くやれないんですよ。だから毎日違う仕事をしたくて。それってこの業界にいないとできないことなのかなって。
北村 刺激がないと生きていけないですよね。

──麻美が泰明に言うように、もし大切な人に「仕事ばかりしないで側にいてほしい」と言われたらどうしますか。
高崎 え、言われても仕事はするよー!
北村 (笑)
高崎 仕事は辞めないで続けますけど、休みの日はちゃんと相手をしてあげる(笑)。大好きな人に時間を使うと思います。そこでちゃんと満足させてあげられるように頑張ります(笑)。

──高崎さんのSNSには度々愛猫のうゆちゃんが登場していますが、仕事ばかりだと寂しがらないですか?
高崎 めっちゃ寂しがり屋なんです! だから帰ったらめっちゃなでなでしてます。癒しですね。
北村 猫ちゃんいいなー。その子を養っていくためっていうのも、けっこう生きる目的になりそうじゃないですか。「この猫ちゃんを絶対幸せにする」みたいな。
高崎 今日もエサ代稼いでくる!って(笑)。
北村 (笑)動物、飼ったことなくて。
高崎 でも、婚期逃すから飼わなくてもいいと思います。
北村 やっぱそうなんですか?
高崎 「この子がいるから、今はいいかな」って。満たされちゃう。
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