2025.04.21 07:00
©︎⿂豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会
2025.04.21 07:00
漫画『チ。―地球の運動について―』の著者である⿂豊の連載デビュー作『ひゃくえむ。』が劇場⻑編アニメーションとして9⽉19⽇(⾦)に公開されることが決定し、特報とティザービジュアルが解禁された。
「⼼が熱くなる」「スポーツ漫画で感じたことない感覚」と多くの共感と驚きを呼び、完結後も熱狂的な⼈気を集めている本作は、陸上競技の世界で「100m」という10秒に満たない⼀瞬の輝きに魅せられた者たちの狂気と情熱を描いた物語。⽣まれつき⾜が速く、「友達」も「居場所」も⼿に⼊れてきたトガシは、⾟い現実を忘れるためにがむしゃらに⾛っていた転校⽣の⼩宮に速く⾛る⽅法を教え、放課後2⼈で練習を重ねる。⼩宮は打ち込むものを⾒つけ、貪欲に記録を追うようになり、次第に2⼈は100m⾛を通してライバルとも親友とも言える関係になっていく。数年後、天才ランナーとして名を馳せるも勝ち続けなければいけない恐怖に怯えるトガシの前に、トップランナーの⼀⼈となった⼩宮が現れる。
監督は、⻑編1作⽬の『⾳楽』で「アニメ界のアカデミー賞」と名⾼い⽶アニー賞ノミネートをはじめ、国内外の多数の映画賞で⾼い評価を受ける岩井澤健治。本作も2024年6⽉にフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭の「Work in Progress」に選出され、早くも世界から注⽬を集めている。脚本は、劇場アニメ『機動戦⼠ガンダム 閃光のハサウェイ』『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』、TVアニメ『東京リベンジャーズ』シリーズのむとうやすゆき。キャラクターデザイン・総作画監督は、TVアニメ『葬送のフリーレン』、劇場アニメ『劇場版モノノ怪 第⼆章 ⽕⿏』など⼈気作で原画・絵コンテ・演出など多岐に活躍する⼩嶋慶祐。⾳楽は、TVアニメ『呪術廻戦』『東京リベンジャーズ』シリーズ、『Dr.STONE』シリーズの堤博明が⼿掛ける。
そしてトガシ役を松坂桃李、小宮役を染⾕将太が務めることが決定した。2⼈は『アントキノイノチ』(11)以来、14年ぶりの共演となる。松坂は「原作を読んだ時に、登場⼈物の呼吸や、⾵を切っていく⾳、⾜が地⾯について駆けていく⾳、汗、体温を感じました。初めての経験でした。なにより、選⼿⼀⼈⼀⼈の葛藤や、繊細な⼼の機微に揺さぶられ、ページを捲る⼿が⽌まりませんでした。参加できることを、光栄に思うと同時に、とてつもなくプレッシャーも感じました」と明かした。染⾕は「⿂豊先⽣の原作を読んだとき、⾃分が⾵を切って⾛っているような躍動感を感じました。それをアニメーションに落とし込んだら、絶対⾯⽩い作品になるだろうなと。観る⽅の息も思わず上がってもらえるように⼤切に演じました」とアフレコを振り返った。

©︎⿂豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会
解禁されたティザービジュアルには、正⾯へまっすぐな視線を向けるトガシと、競技服を着て⾜元に視線を落とす⼩宮の後ろ姿が描かれている。隣り合わせではあるが、同じ空間にはおらず、ライバルとも親友とも言える2⼈の静かで熱い闘争⼼が伝わってくる。

©︎⿂豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会
併せて解禁された特報には、⼩学⽣、⾼校⽣、社会⼈へと成⻑し、⾛り続けるトガシと⼩宮の姿が疾⾛感ある楽曲とともに映されている。選⼿たちの表情は⼀様に清々しいものではなく、時に険しく、悩み、0.001秒が⼈⽣を分ける勝負の世界に⾝を置く覚悟を滲ませる。「今⽇も勝たせてもらうよ」と余裕を⾒せるトガシに、「そう、頑張ってよ」とボソッと返す⼩宮。対照的な2⼈はどのように関係し、〈100m〉の先にどんな景⾊を⾒るのか。「すべては、その⼀瞬のためにー」というコピーには、100mという⼀瞬の輝きに魅せられ、⼈⽣を懸ける主⼈公2⼈の狂気と情熱を窺うことができる。
松坂桃李 コメント全⽂
原作を読んだ時に、登場⼈物の呼吸や、⾵を切っていく⾳、⾜が地⾯について駆けていく⾳、汗、体温を感じました。初めての経験でした。なにより、選⼿⼀⼈⼀⼈の葛藤や、繊細な⼼の機微に揺さぶられ、ページを捲る⼿が⽌まりませんでした。そんな「ひゃくえむ。」のアニメーション映画に参加できることを、光栄に思うと同時に、とてつもなくプレッシャーも感じました。染⾕くんとの共演は14年ぶりとなりますが、とても嬉しかったです。染⾕くんが演じた⼩宮は、まさに⼩宮でした。原作から感じた⾳や汗、体温がそのまま伝わる作品になっていることを願います。是⾮楽しみにしていてください。
染⾕将太 コメント全⽂
⿂豊先⽣の原作を読んだとき、聞こえないはずの100m⾛を⾛る⾳が聞こえてくるような、⾃分が⾵を切っているような躍動感を感じました。それをアニメーションに落とし込んだら、絶対⾯⽩い作品になるだろうなと⼼惹かれました。⼩宮には気持ちが先⾛って限界がどこだか分からなくなってしまうような⼈間味があり、僕⾃⾝にも響くところがあります。観る⽅の息も思わず上がってもらえるように⼤切に演じました。