3人が熱い想い語るプロジェクト映像とコメントも到着
北村匠海×綾野剛×林裕太共演、現代日本が抱える若者の“闇”を描いた『愚か者の身分』映画化決定
2025.04.17 04:00
©︎2025映画「愚か者の身分」製作委員会
2025.04.17 04:00
第二回大藪春彦新人賞を受賞した西尾潤の『愚か者の身分』が北村匠海主演、綾野剛、林裕太共演で映画化されることが決定した。
実写化を手掛けるのは、Netflixドラマ『今際の国のアリス』シリーズや『幽☆遊☆白書』(23)などの話題作を手掛けるプロデューサー集団・THE SEVEN。初の劇場作品となり本作では、貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れてしまい抜け出せなくなった3人の若者たちの運命と友との絆を描く。監督は岩井俊二の元で長年助監督として活躍した永田琴が務め、彼らの“3日間”の出来事を3人それぞれの視点が交差するトリック感のある展開に仕上げながら、若者たちの貧困・世界に侵食される日本・闇ビジネスの深淵など、今多くの人が感じる社会的テーマも織り込まれた作品となっている。
SNSで女性を装い、身寄りのない男たちを利用して“戸籍売買”で稼ぐ主人公・タクヤ役に『君の膵臓をたべたい』(17)、『東京リベンジャーズ』シリーズなどの北村匠海。犯罪に手を染めながらも騙した被害者を気にかける一面を併せ持つ若者を繊細かつ大胆に演じた北村は、綾野・林との共演について「3つの世代の想いのリレーのように感じられた」と語り、「剛さんから僕へ、僕から裕太へ。その先に『裕太』は、『マモル』は何を思うのか。映画館で是非感じて欲しいです。」と熱いコメントを寄せた。
裏社会の運び屋で、かつてタクヤを闇ビジネスに誘い戸籍売買の仕事を教えた兄貴的存在の梶谷役には、『カラオケ行こ!』(24)、Netflix『地面師たち』(24)などの綾野剛。組織で働くことにうんざりしながらタクヤを気にかける姿や、彼女に対する優しさが全面に表れるなど、これまでにない新たな顔を魅せた本作について「北村匠海が織りなす繊細な煌めきと、林裕太が生み出す瑞々しい輝き。そんな彼らの呼吸を抱きしめ続けた」と永田琴監督に称賛を贈り、「光を奪われた者と、光を諦めた者。そして光を切り開く者の物語。ぜひ劇場でその光に触れて頂けたら幸いです。」と観客へ向けてメッセージを贈った。
そして、複雑な家庭環境で家族の愛を知らずに育ったマモル役にはABEMA『透明なわたしたち』(24)、『HAPPYEND』(24)などで話題の若手俳優・林裕太。兄のように慕うタクヤに誘われ大金目的の軽い気持ちで“闇ビジネス”の世界に足を踏み入れてしまう難役を演じたことについて、「この作品ができるまでに色々な人がマモルに居場所をくれました。」と振り返り、「人にしてもらったことを誰かにしてあげたい、そう思うことが生きようとする力に繋がる。それを教えてくれた映画です。」と役柄を通して感じた想いも語った。
そんな3人が魅せる逃亡サスペンス映画『愚か者の身分』は10月24日(金)に公開が決定。本日解禁されたイメージビジュアルはネオン輝く新宿・歌舞伎町の街をバックにタクヤ、マモル、梶谷の3人が肩を組み笑いあう姿で、“闇ビジネス”で生きる背景を感じさせることのないごく普通の日常の瞬間をとらえたカットとなっている。併せて解禁されたプロジェクト映像はメイキング風景と北村、林、綾野のインタビューで構成され、3人の演じた役柄や本作に懸ける熱い想い、そして制作陣が世界に伝えたい“日本の今”というテーマが感じられる映像となっている。
北村匠海(松本タクヤ役)コメント全文
失うものなど何も無くなった男たちが、それでも生きようとする映画です。林裕太さん、北村匠海、綾野剛さん、3つの世代の想いのリレーのように感じられた撮影期間。剛さんから僕へ、僕から裕太へ。その先に「裕太」は、「マモル」は何を思うのか。映画館で是非感じて欲しいです。
綾野剛(梶谷剣士役)コメント全文
彼らに名前はあるのだろうか。彼らは自身を生きているのだろうか。いつから彼らは自分で自分を抱きしめなければいけなくなったのか。北村匠海が織りなす繊細な煌めきと、林裕太が生み出す瑞々しい輝き。そんな彼らの呼吸を抱きしめ続けた永田琴監督。光を奪われた者と、光を諦めた者。そして光を切り開く者の物語。ぜひ劇場でその光に触れて頂けたら幸いです。
林裕太(柿崎マモル役)コメント全文
マモル役の林裕太です。いっぱい食べろと言われると、生きろ!と言われている気がします。大丈夫と言葉をかけられると、本当に大丈夫な気持ちになります。この作品ができるまでに色々な人がマモルに居場所をくれました。人にしてもらったことを誰かにしてあげたい、そう思うことが生きようとする力に繋がるのだと思います。それを教えてくれた映画です。沢山の人に届いて欲しいです。
永田琴(監督)コメント
この数年、若者の深刻な貧困や犯罪を私自身も目の当たりにし、何か表現できないかと考えていたところ、西尾潤さんの原作と出会い、これだ!と企画しました。私にとって初となる男たちの物語を素晴らしい役者たちが彩ってくれています。経験に裏打ちされた深みと純粋さが同居し、画面に映った瞬間ハッとさせられる存在感を放つ北村匠海。芝居をどこまでも追求し物語に深みを与えてくれた綾野剛。等身大の繊細な表情で私の心を鷲掴みにしてくれた林裕太。日本の社会問題を露わにしつつエンターテイメントに仕上げた渾身の一作です。
西尾潤(原作者)コメント
『人は生まれる身分を選べない。では、それが売買できるとしたら——?』
本作は現代社会に潜む歪みと、そこに翻弄される人間たちの姿を描いた物語で、自身のデビュー作です。
ひっそりと一人の部屋で生まれたキャラクターたちが、こうして永田監督のもとにたくさんの人と出会い、映像化されたことは、今でも夢の中の出来事のよう。善と悪、欲望と絶望の狭間で揺れる青年たちの選択を、ぜひ劇場で見届けてください。スクリーンに現れたタクヤ、マモル、梶谷は、原作者の中で動いていた時よりも、遥かに魅力的な愚か者でした!
森井輝(プロデューサー)コメント
親も、社会も、誰からも手を差し伸べられず、それでも生きてきたことで現代社会の闇に飲まれ、翻弄されてしまう青年たち。一体誰が悪なのか・・どこで間違えたのか・・・
この者たちの人生は、私たちの知りえないところで起きて消えている。しかし、それはすぐ側にあり、自分や家族にも起きうることです。この殺伐とした世界で、ほんの小さな、当たり前の幸せだけを望むタクヤ、マモル、梶谷。どうか観客の皆さんの温かな目線で包み込んであげて欲しいです。素晴らしい原作を、素晴らしいキャスト、監督、スタッフで映画化に臨めたことに大感謝。