新感覚の推理劇『AGASA』案内人2人が互いの魅力を語る
松丸亮吾と平子祐希の共通解は熱さ?“論理×感情”バディが阿吽の呼吸を築けた理由
2025.01.02 18:00
2025.01.02 18:00
参加者が本人役としてミステリーの世界に入り事件の犯人を推理するミステリープロジェクト舞台『AGASA』。昨年4月に第1弾がEX THEATER ROPPONGIにて行われることが発表されるとチケットは即完売、上演後には大きな話題を集めた。そして12月11日・12日にはその第2弾が行われ、ストリーマー回、芸人回、アーティスト回、YouTuber回のいずれも大盛況にて終幕。4公演のアーカイブ配信も1月5日まで実施されている。
そこでBezzyでは、この『AGASA』で案内人役を務める松丸亮吾と平子祐希(アルコ&ピース)にインタビューを敢行。取材が12月11日のストリーマー回を終えた直後だったこともあり、記事では“AGASA脳”全開の2人の会話が楽しめるはずだ。
松丸くんはラブIQが高い愛すべき人間
──お二人は案内人として第1弾からの続投となりますが、最初にこの『AGASA』の企画を聞いたときはどう感じましたか?
平子 僕は意味がわからなかった(笑)。謎解きをしてこなかった46年間だったので、そもそもマーダーミステリーというものも知らなかったし。それが解く側を飛び越えて、解かせる側になるなんて。だから前回は、舞台に立っていても自分が何をしているのかわからない瞬間もありました。
松丸 平子さんに初めて会ったのはフィッティングだったんですが、そのとき平子さんに「松丸くんさ、このプロジェクトって何なの?」と言われたのを覚えています(笑)。でもいわゆるマーダーミステリーって、普通は一人一人にセリフとキャラクター設定が与えられているものなんですが、この『AGASA』は台本がないんですよね。全員に記憶がないという設定なので。そこが革新的。だから誰でも出演できるし、逆に言うと、一人一人の技量が求められる。出演者の皆さんはその覚悟を持って出られているのですごいなって、見るたびに尊敬します。
平子 その設定要素とメタ要素が複雑に入り組んだなかで皆さん表現力や個性を出していて、見るお客さんも様々な角度で……っていうこの『AGASA』、僕からするとすごく高貴な遊びです(笑)。自分はなんてエレガントな場に同席させていただいているんだろうと。
松丸 でも平子さんがいないとこの舞台は成立しないんで。平子さんだからこそ盛り上がるんだなと、毎回思います。
平子 同じことをそっくりそのまま松丸くんに返したい。僕はもう、松丸くんの背中を見て芸能界を歩いてきているんで、芸能界の親として……。
松丸 違う違う違う!(笑)
平子 非常に信頼を寄せております。
松丸 それはありがとうございます。
──松丸さんは、最初にこの『AGASA』の企画の話を聞いたときはどう感じましたか?
松丸 僕はこれが初舞台なんですけど、普段から謎解きを作っていたり、ゲームをしたりしている身としては、ありがたいことに自分にこの役は向いているかもと思いました。普通に演じる舞台だったら絶対に俳優さんのほうがうまいし、カッコいいですけど、『AGASA』の案内人という役は、みんなのゲーム感を調整しながら、ゲームマスターとして振る舞う必要がある。それはすごく楽しいし、向いているかもって。発見でしたね。
平子 松丸くんって、あれだけ完璧にこなしておいて、本番前に「平子さん、見てください。緊張してます」って手を見せてくるんですよ。
松丸 緊張して手がキンキンに冷えちゃって。
平子 なのに舞台に出たらあれだけの立ち回りをしますからね。かわいくないし、かわいいし。
松丸 あはは(笑)。
──今せっかくお話が出たところで。お互いの印象は、案内人として共演する前とあとでどのように変わりましたか?
平子 もちろん元々クレバーな印象を持っていて、一緒に舞台をやるようになって、そのクレバーな印象はより肥大したんですけど、そこに見え隠れする人間力の高さにものすごく惹かれましたね。
──緊張した手を見せてくるようなところから。
平子 はい。舞台上だけじゃなくて、舞台を降りて会話することでも、それをすごく感じます。愛すべき人間だなって。僕はそれを「ラブIQ」って呼んでます。
松丸 ラブIQ? 愛の知能指数……?
平子 それそれ! 数字的なものだけじゃなくて、愛を伴っていてラブ度が高いなって感じましたね。血が通っているIQの高さって言うんですかね。
松丸 言葉はよくわからないですけど(笑)、言ってくれていることはうれしいですね。世間の皆さんは僕に対して、頭を使っていろいろやっているイメージがあると思うんですけど、本来は子供っぽい部分も結構あるんですよ。負けず嫌いだし、「楽しいものを作りたい」という熱い気持ちもあるんですけど、そこを見過ごされることが多くて。でも平子さんはその熱さを認めてくれた。逆に平子さんに対してもそうで。番組でご一緒したときも「この番組をどうやって面白くしようか」ということを常に考えていて、出てくる言葉も的確で、尊敬していました。その状態で舞台を一緒にやって、めちゃくちゃ熱い人だなと思いました。絶対に手も抜かないし。
平子 ここ太文字でお願いします。レインボーカラーの太文字で!
松丸 あはは(笑)。ご本人も熱い人で、僕の熱さも見てくれた、先輩や兄に近いような存在ですね。
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