2024.11.11 12:00
2024.11.11 12:00
誰かと比べても疲れるだけ、そう気づいて比較をやめた
──木村さんからダンスの指導を受けていたのは、まだデビューする前のことです。当時と今で自分自身のどういうところが変化したなと思いますか。
当時はデビューに向けて競い合わなきゃいけない場面もあって、1位にならなきゃと思いながら頑張っていたんですけど、根っこが消極的なので、どうしても前に出られないところがあったんです。でも、今はそういうのはなくなりました。ちゃんと自分を出せるようになったのは大きな変化ですね。
──その変化は何から生まれたんでしょう。
経験は大きいと思います。場数を踏んで、緊張することが減りました。
──昔はもっと自分を覆っていた?
覆っていました。その時点ですでに年上側だったので、あまり周りからイジられることもなく。学校でもイジられるタイプじゃなかったから、自分はそういうタイプじゃないと思っていたんです。でも今はメンバーからめっちゃイジられる(笑)。
──もともとポンコツな要素はあったんでしょうね。
あったけど、引き出してくれる人がいなかったんだと思います。だから、みんな引き出してくれてありがとうという感じです(笑)。
──ここ最近、俳優活動が活発です。お芝居を始めたばかりの頃は演技についてどんな姿勢でしたか。
難しいなと悩んでいました。それこそ成田は明るい役だから、どこまでテンションを上げてやったらいいんだろうとか、さじ加減を考えながらずっとやっていたんですけど。そういう殻みたいなものを捨てるきっかけの一つになったのが、成田という役だった気がします。
──山中さんはどちらかと言うと控えめな性格だと思います。そういう人が、自分が普段出さないような感情を出すのってすごくハードルが高いと思うのですが。
その殻を捨てきれないほうが恥ずかしいなと思ったんですよね。だったら恥ずかしがらずに、1回やり切ろうって。そう考えられるようになってから吹っ切れたというか。まだまだ演技をしていて悩むことはありますけど、すごく楽しいです。
──ご自身の出演している作品はご覧になるタイプですか。
そこはいまだにちょっと恥ずかしいです(笑)。もちろん勉強になるので、オンエアされたら1回以上観るようにしているんですけど、自分のシーンが来たら真顔になります(笑)。
──今、どういうところにお芝居の楽しさを感じていますか。
自分じゃない人になれること。あとは共演者の方との掛け合いですね。今回の映画でもあこ子に追い回されるシーンがあるんですけど、あそこは渡邉(美穂)さんがパワフルにやってくださったので、僕はもうそれに返すだけというか、素で楽しんでいました。
──あこ子は充希に対して負けたくないという気持ちを抱きますが、山中さんも友達に負けたくないと思うことはありますか。
誰か個人に対して負けたくないと思うことはないです。昔は誰かと比べることもありましたけど、結局自分が疲れちゃうだけなので、気にしなくなりました。
──そもそも喧嘩とかしなさそうですよね。
しないです(笑)。
──ちょっと腹が立ったときとか、どうやってガス抜きするんですか。
まず腹が立つことがないんです。基本的に性格が適当なので、気にしないと決めてからは何も気にならなくなりました。もしストレスが溜まっても、そのときはゲームとかサッカー観戦とか趣味で発散します。あとは犬を飼ってるので、その子と一緒にいるともうどうでも良くなります(笑)。
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