2024.11.11 12:00
2024.11.11 12:00
恋と友情、どちらをとるか? そんな永遠のテーマを題材とした幸田もも子の傑作ラブコメコミック『あたしの!』が映画化された。
超人気イケメン・直己をめぐり、火花を散らす幼なじみのあこ子と充希。恋と友情の間で悩むあこ子の良き相談相手となるのが、直己の親友であるクールイケメン・成田葵央だ。
演じる山中柔太朗も、成田同様に落ち着いた物腰で、22歳という実年齢以上に大人っぽい雰囲気の持ち主。だが、かつては人と比べたり、前に出る勇気を持てなかったり、硬い殻に覆われて過ごしていた時期もあったと言う。今も「自分に自信はない」と明かす山中が、それでも「周りの目を気にしなくなった」と晴れやかに語れるようになった、その歩みを聞かせてもらった。
柾哉くんに焼肉をご馳走になりました
──映画は、直己をめぐるあこ子と充希の三角関係が見どころとなっています。山中さんからは、あこ子と充希の女の友情はどう見えましたか。
あまり男同士にはないものだと思います。一人の人をめぐってモメるって男だとない気がする。僕が適当だからかもしれないですけど(笑)。
──ということは、山中さんは恋と友情なら友情をとるタイプですか。
そうだと思います。友達が好きなら別にいいやってなっちゃいそう。あこ子と充希みたいに本気でぶつかることはない気がします。逆に言うと、ぶつかり合いながらもちゃんと解決に向かっていく感じは、今の学生にはなかなかできないと思ったので、いい関係だなと思いました。
──確かに今は空気を読んで、お互いが傷つかない方向に持っていきがちかもしれません。
仮に僕が友達と同じ子を好きになったとしても、言うと思います、「俺も好きだわ」って。たぶん抜け駆けとかはしないんじゃないかな。
──とすると、何事にもストレートなあこ子とあざとい充希、どちらに共感できますか。
充希です。単純に僕があこ子ほど明るくないというのが大きいんですけど(笑)。僕もどちらかと言うと、充希みたいに嫌われないように周りを見て行動するところがあるので。傷つく前に予防線を張ったり、あえて本気じゃないふりをしたり、そういう駆け引きみたいなことをやっちゃう癖は昔からあります。
──逆に、山中さんの周りにあこ子みたいなストレートな人っていますか。
います。うち(M!LK)のメンバーに塩﨑太智というのがいるんですけど、彼は本当にストレートです。自分とは別物すぎて、だからすごく好きです。怖いもの知らずで、周りが驚くようなことを突然やったりする。その熱意とか馬力は見ていていいなと思うし、一緒に遊んでいても楽しいから、彼といる時間はすごく幸せです。
──ご自身が演じた成田に近いところはありますか。
近い方だと思います。成田ってちゃんと周りを見ているじゃないですか。そこは僕も意識していることだし、よく人からも言われたりします。ただ、明るくボケたりするところが成田の優しさなんですけど、それは僕にはできない。成田をもうちょっと消極的にしたのが僕です(笑)。
──成田みたいに人から相談を持ちかけられることも?
あるかもしれないです。あんなに的確なアドバイスができているかはわからないですけど、話していて安心するタイプなんだと思います。
──自分が女子だったら直己と成田、どっちを好きになると思いますか。
自分が演じてる分、成田は自分みたいなところがあるので、そうなると直己です。たぶん学生時代にモテるのは直己みたいなタイプだと思います。成田がモテるのは大人になってからじゃないかな。
──ちなみに山中さんの思う直己のキュンポイントは?
ミステリアスなところです。何を考えているのかよくわからない。それは演じる(木村)柾哉くんにも言えることなんですけど、ミステリアスなところに惹かれます。
──木村さんは、山中さんから以前ダンスを教えてもらったそうですが、俳優として現場で再会するのはどんな感覚でしたか。
INIとしてデビューしたことは聞いていたので、再会するなら音楽の現場かなと思っていたんです。まさか俳優として共演するとは思っていなかったのでうれしかったです。
──山中さんから見て、木村さんはどんな人ですか。
可愛い先輩です。僕から可愛いと言うのは失礼かもしれないですけど、でも可愛いです。
──今回共演したことで、より深く知った木村さんの一面ってありますか。
もともと先生として接していたときは、結構スパルタだったんです。うちの事務所からそうお願いされていたみたいで。でもきっと実際には柔らかい人なんだろうなと思っていて、それはもうその通りでした。思った以上に柔らかいというか、ふわっとしている。いつもニコニコしているし、でもミステリアスなところもあって。共演したことで、以前よりずっと仲良く話せるようになったのがうれしかったです。柾哉くんに相談に乗ってもらったり、一緒にご飯に行ったり。焼肉を食べに行って、柾哉くんがご馳走してくれました(笑)。
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