2024.10.22 21:00
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2024.10.22 21:00
第77回カンヌ国際映画祭で最高賞であるパルムドールを受賞した『ANORA アノーラ』の日本公開日が2025年2月28日(金)に決定した。
監督は『タンジェリン』(15)、『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(17)、カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作『レッド・ロケット』(21)などアメリカの性産業従事者やマイノリティをユーモアを交えて描き、世界中で称賛を浴びてきたショーン・ベイカー。本作でもNYを舞台に、ロシア系アメリカ人ストリップダンサーである女性主人公のジェットコースターのようなロマンスと騒動をユーモラスかつ真摯に描く。
主演はクエンティン・タランティーノ監督『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)で短い出演時間ながら強烈な印象を残したマイキー・マディソン。本作では単に主人公のアノーラを演じるだけでなく、脚本の段階からすべてコミットしていたという。監督と主演、二人の絶対的な信頼の上で撮影された本作は、これまでのベイカー監督作の中でも飛びぬけたエンターテインメント性と人間愛にあふれた作品になっている。
今年のカンヌ国際映画祭の審査員長だったグレタ・ガーウィグは、本作を「真実味がありつつも予想だにしない作品。(エルンスト・)ルビッチやハワード・ホークスのようなクラシックな映画の構造を思い起こさせた」と評する。また、アメリカのレビューサイトRotten Tomatoesでは10月22日現在で批評家たちから99%の高評価を獲得しており、「監督史上最高傑作!この感動を味わってほしい!」(IGN)、「笑いすぎて高血圧の人はご注意を!」(BBC.com)、「スクリーンを独り占めするマディソンの演技が素晴らしい」(Guardian)と、監督並びに主演のマディソンへの称賛が相次いでいる。さらにVariety誌は「『プリティ・ウーマン』がディズニー映画のように見えてくる」と、一見シンデレラストーリーのように見えつつもビターな現実もあわせて描かれる本作へ賛辞を贈っており、今後ゴールデングローブ賞、アカデミー賞へのノミネートも有力視されている。
なお本作はアメリカで10月18日(金)に6館で先行公開され、週末(10月18~20日)の3日間で550,503ドル(約8,257万円)の興行収入を記録。1館あたりの平均は91,750ドル(約1,376万円)に達し、この館アベレージは2024年にこれまで公開された全作品の中で第1位となっている。