野村周平、佐久間由衣ら個性豊かな俳優陣が集結
草彅剛主演×森新太郎演出『ヴェニスの商人』全キャスト発表、意気込み語るコメントも到着
2024.09.05 16:20
2024.09.05 16:20
12月6日(金)の東京公演を皮切りに京都、愛知でも上演される草彅剛主演舞台『ヴェニスの商人』の全キャストが解禁された。
時代を超えて愛され続ける数々の名作を世に残す演劇史の巨人、ウィリアム・シェイクスピア。中でも『ヴェニスの商人』は、深い人物描写と痛快な展開で圧倒的な人気を誇る。本作では第21回読売演劇大賞・最優秀演出家賞に輝いた森新太郎が演出を手掛け、古典の常識を覆す新しいアプローチで歴史ある名作を現代のエンターテインメントに生まれ変わらせる。
本作からは草彅剛がシェイクスピア作品初挑戦で稀代の悪役・シャイロックを演じることが8月28日(水)に発表されると、翌日8月29日(木)から毎日1人ずつキャストが解禁。そして本日、多方面でキャリアを築いてきた野村周平、佐久間由衣、大鶴佐助、長井短、華優希、小澤竜心、忍成修吾ら全キャストが明らかになった。
「貸した金を返せなかったら、あんたの体から、きっかり1ポンド、切り取らせてもらおうか」
物語では、高利貸しのシャイロック(草彅剛)は高潔な商人・アントーニオ(忍成修吾)にそう突きつける。親友・バサーニオ(野村周平)が富豪の美女ポーシャ(佐久間由衣)に求婚する為の資金を援助したいアントーニオは、シャイロックの申し出を受け入れることに。
アントーニオの助けを得てバサーニオはポーシャのいるベルモントに向けて旅立つ。友人・グラシアーノ(大鶴佐助)がポーシャの侍女ネリッサ(長井短)と恋仲になるなど、全ては順調に運んでいた一方で、シャイロックの娘・ジェシカ(華優希)がバサーニオらの友人・ロレンゾー(小澤竜心)と駆け落ち。それを知ったシャイロックは激昂する。さらにアントーニオの財産を積んだ船が海に沈んでしまうが、シャイロックは「肉1ポンド」の契約をかざし、容赦なく冷酷にアントーニオを追い詰めるのだった。
追加された各キャストのソロビジュアルとコメントも到着。舞台『ヴェニスの商人』は2024年12月6日(金)より2025年1月10日(金)まで、東京・日本青年館ホール、京都・京都劇場、愛知・御園座にて上演される。
コメント一覧
野村周平(バサーニオ役)
これまでシェイクスピア作品のお話をいただいたことは何度かあったのですが、うまくタイミングなども合わず挑戦ができず残念でした。自分も歳を重ねて、 クラシックな音楽や歴史を好きになり、そのタイミングで今回のお話をいただき、 今の自分の興味や気持ち的にも、是非やらせていただきたいと感じ嬉しく思いました。自分としては約2年半ぶりの舞台、そして、初のシェイクスピア作品となるのですが、 シェイクスピア作品を見るのが初めての方も是非お越しいただけますと嬉しいです。
佐久間由衣(ポーシャ役)
まさか…自分がまた板の上に立たせていただく機会がもらえるとは夢にも思っていませんでした。それも森新太郎さんが演出されるシェイクスピア作品ということで、今からブルブル震えています。お話をいただいたのは、初めての舞台「てにあまる」を終え、改めて舞台人に対する敬意と、自分の未熟さを再認識していた頃のことでした。ポーシャという役と共に自分が成長できたらいいなという想い、そして素晴らしいキャストの皆様とお芝居させていただく贅沢さを胸に、足を引っ張らぬよう必死に食らいついていきたいと思います。
大鶴佐助(グラシアーノ役)
シェイクスピア、森新太郎、松岡和子、このタッグにまた参加できることを嬉しく思います。自分は森さんの創作現場がとても好きなので今回も「ヴェニスの商人」をどう組み立てるのか、または壊すのか、そこに自分がどう飛び込むかとても楽しみです。バラエティ豊かな共演者の皆様と、どうこの作品に挑むのか今から楽しみでなりません。
長井短(ネリッサ役)
念願のシェイクスピア…!遂にやらせて頂けるのですね?!っと胸がいっぱいです。「いにしえ」という言葉を調べると「思い出すという行為の堆積」という説明が出てきます。自分は誰かの思い出、その地層である、などと考えながら、稽古初日が待ちきれません。よろしくお願いします!
華優希(ジェシカ役)
芝居をやっていく上で、シェイクスピア作品に出ることは一つの夢だったので、今回挑戦できることを大変嬉しく思うと同時に、正直ドキドキしています。課題はたくさんあると思いますが、シェイクスピアの世界独自の言葉を深く噛み砕いた上で、観てくださる皆様に伝えられるように一生懸命励みたいと思います。今回ご一緒させていただく、森さんがどのように作品を作り上げていかれるのかを、近くで経験し勉強させていただけることもとても楽しみです。よろしくお願いいたします。
小澤竜心(ロレンゾー役)
有名なシェイクスピアの作品に出演することができ、とても嬉しいです。「ヴェニスの商人」は、様々な感じ方で楽しめる作品です。僕が演じるロレンゾーの恋模様がストーリーにどう影響するのかも面白いポイントだなと思います。主演の草彅剛さん、演出の森新太郎さんはじめ、キャスト・スタッフの皆様。そして、お客様とこの作品を楽しんでいきます。よろしくお願い致します!
忍成修吾(アントーニオ役)
去年「シャイロックの子供たち」という映画に参加して、「ヴェニスの商人」が劇中で演じられていたのが印象に残っていました。それから1年、今回は自分が演じる方に回るなんて不思議なご縁を感じます。初のシェイクスピア作品で今から緊張と楽しみが入り混じった状態です。お久しぶりの森新太郎さん、そして草彅さんをはじめ魅力的な俳優陣の方々とご一緒出来る事をとても光栄に思います。古典ですが現代にも通じるものがある「ヴェニスの商人」、どうぞお楽しみに。
草彅剛(シャイロック役)
今回、初めてシェイクスピアの作品に出演させていただきます。
『シャイロック』は今まで舞台で演じたことのないような役なので、
すごく緊張しています。
でも、演出の森新太郎さんをはじめ、共演者も初めての方が
多いので、気負わず、新鮮な気持ちで、この作品、この役に
挑みたいと思っています。
そして、僕自身も思いっきり、楽しみたいと思います!
森新太郎(演出)
シェイクスピアがこの作品を発表した当時、ロンドンの観客にとってヴェニスはまさに憧れの地でした。海洋貿易によって経済的繁栄の絶頂にあった、活気あふれる、美しき水の都。ロマンティックな恋愛喜劇が繰り広げられるのに、これほどふさわしい場所はありませんでした。しかし、物語は実にメランコリックな台詞から始まります。「まったく、どうしてこう気が滅入るのかな……。」この息苦しさの正体は何なのか、美しき水の都にはどんな“腐臭”が漂っているのか、演出家としてまずはそこを掘り下げていけたらと思っています。今の時代に重なる『ヴェニスの商人』になれば良いのですが。この一大事業に、力のある俳優陣が揃いました。特に草彅さんがシャイロックを演じられるのは、私にとっても事件でしかありません。シェイクスピア劇の新たな地平へ一歩踏み込めるのではないかと、心臓がバンバン高鳴っております。