2024.07.11 08:00
©︎2024『ナミビアの砂漠』製作委員会
2024.07.11 08:00
9月6日(金)に公開される河合優実主演映画『ナミビアの砂漠』の本予告映像が解禁された。
監督・脚本は19歳で『あみこ』を作り上げ、史上最年少でベルリン国際映画祭出品を果たした山中瑶子。主演の河合優実はその『あみこ』に衝撃を受け、山中監督に「いつか出演したいです」と直接伝えに行ったにいった過去を持つ。その思いが叶えられた本作は、今年の第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞。山中監督が女性監督として最年少受賞に輝いたことも大きな話題となった。
主人公は、世の中も人生も全部つまらないとやり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている21歳のカナ。優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのか。
解禁されたのは、河合優実演じる主人公カナの一挙手一投足に目が奪われるシーンが盛りだくさんの本予告映像。前半部分には楽しそうに街中を走ったり、寛一郎演じる同棲している彼氏ホンダの前で「甘いのとしょっぱいの嬉しい」と微笑む姿や、金子大地演じる新しい彼氏・ハヤシとのデートで幸せそうなカナの様子など、身近にいそうな21歳の女の子像が描かれる。打って変わって「わたし働かなくていいかなぁ」と暗い表情でつぶやくシーンからは、襲い掛かるように誰かを足で踏みつけたり、土下座する男から走り去ったり、取っ組み合いのケンカをしていたりと感情剥き出しの言動が続く。カナが「わたしおかしいかなぁ」とつぶやく静かな声は、どこか不安定な雰囲気を纏っている。
いじわるで、嘘つきで、暴力的。それでも夢中になってしまう中毒的な魅力を持ったカナ。山中瑶子監督と河合優実という若き才能が、これまでの日本映画で見たことのない女性像をスクリーンに焼き付けたことが伝わってくる予告映像となっている。
併せて解禁された場面カットには、カナが男の手を握っている場面を切り取った一枚。鼻から鼻血を垂らし、心ここにあらずという感じのカナの表情が、異彩を放つ彼女のキャラクターを物語っている。
また、カンヌ国際映画祭と上海国際映画祭に続き、本作が2024年香港国際映画祭<夏季>に正式出品されることも決定した。