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共演は水上恒司、仲野太賀、綾野剛、妻夫木聡ら

石井裕也監督×池松壮亮主演、母が自由死した青年に人間の本質を見る『本心』11月8日公開   

2024.06.21 08:00

©︎2024 映画『本心』製作委員会

2024.06.21 08:00

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石井裕也監督最新作『本心』が11月8日(金)に全国公開されることが決定した。

昨年10月公開の『月』が同年度の各映画賞を総なめにした石井監督が、平野啓一郎原作の長編小説『本心』を映画化。池松壮亮を主演に迎え、日本映画界を牽引する豪華実力派俳優陣が集結した。

「大事な話があるの」そう言い残して急逝した母が、実は“自由死”を選んでいた。幸せそうに見えた母がなぜ自ら死を望んでいたのか。どうしても母の本心が知りたい息子の朔也は、最先端のAI企業に「母を作ってほしい」と依頼する。テクノロジーは、人の心を再現できるのか。ただ、母の本当の心を知りたかっただけなのに、朔也は自分の心や尊厳さえも見失っていく。

鬼才・石井裕也監督がデジタル化社会の功罪を鋭く描写した本作。今年のカンヌ国際映画祭で話題をさらった『ぼくのお日さま』や『シン・仮面ライダー』ほか、近年ますます活動領域を拡張する池松壮亮が、本作では時代に置いてけぼりにされた青年・石川朔也をあえて地に足の着かない不安定な演技で体現した。映画、ドラマを合わせ石井監督とは9作目のタッグとなり、本作では原作を読んだ池松が石井監督に「今やるべき作品」と企画を持ち込み2023年7月に撮影。俳優歴24年にして「気の抜けない脚本だった。こんなに集中した夏は初めて。」と語る意欲作となった。

池松壮亮 ©︎2024 映画『本心』製作委員会

池松演じる朔也の母 秋子役には石井組初参加となる俳優・田中裕子が扮し、生身/VF(ヴァーチャル・フィギュア)という未知の“2役”に挑戦。また、Netflix『今際の国のアリス』シリーズやAmazon Original映画『ナックルガール』で本格アクションを披露し、7月5日に『先生の白い嘘』の公開も控える三吉彩花が、秋子の素顔を知るキーパーソンで過去の傷を抱えるミステリアスな女性・三好を好演する。

朔也の幼馴染の岸谷には、昨年の大ヒット作『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』で主演を務め、第47回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した水上恒司。さらに最新AIのVFの開発を行う技術者の野崎将人に妻夫木聡、ある出来事をきっかけに朔也に興味を抱くアバターデザイナーのイフィーに仲野太賀、VFの中尾役の綾野剛、リアル(現実)のアバター(分身)として依頼主の代わりに行動する仕事を始めた朔也の依頼人・若松に田中泯と、それぞれ池松演じる朔也の心情を大きく揺さぶる重要な役どころを担う。

原作は、1999年『日蝕』で第120回芥川賞を受賞した小説家・平野啓一郎が『マチネの終わりに』『ある男』に続き発表した渾身の傑作長編小説。私たちの生活は確かに便利になったかもしれないが、果たして心は豊かになったのだろうか? 今と地続きにある少し先の将来、進化する時代に迷う青年を通して我々が得たもの・失ったものを一つひとつ掬い取り、愛と幸福の真実を問いかける。

コメント一覧

石井裕也/脚本・監督
平野啓一郎さんの傑作小説を映画化できて本当に光栄に思います。これからさらに普及していくAIやテクノロジーに対して少しでも不安に思っている方々に捧げる映画です。これから確実に到来する複雑な世界の中で、登場人物たちは地に足をつけられず、ひたすらに迷子になっていきます。それは明日の僕たちの姿です。あるいは、もしかしたら僕たちはもうとっくに迷子になっているのかもしれません。素晴らしいキャストとスタッフと共に人が生きる喜びをシンプルに祝福するためにこの映画を作りました。不思議で面白い極上の迷子を是非劇場でご堪能ください。

主演:池松壮亮/石川朔也役
本心というあまりに素晴らしい原作を映画化させてくださった平野啓一郎さんに心から感謝しています。この難しい題材にありったけの力を注いでチームを導いてくれた石井裕也監督に心から感謝しています。最高峰のキャスト、最高峰のスタッフが結集し、私たちのこれまでについて、すぐそこまでやってきているこれからについて、2023年猛暑の夏、夢中に懸命に取り組みました。
本心を巡る旅路は、人間の本質を見つめ、人間の哀しみを見つめ、欲望と、愛と、存在そのものを追求するような果てしないものでした。
自分にとって、生涯忘れられない作品となりました。沢山の観客の皆さまとこの映画を共有できることを心から願っています。

三吉彩花/三好彩花役
三好彩花役を演じました、三吉彩花です。
まずこのお話を頂いた時から運命とはこういう事か、と…
そして逆に誰が三好をやるのだろうか、と…
何だか不思議な気持ちになりました。そして、今の私に必要な役でした。
撮影の裏話などをよく聞いていただきますが、こんなに心が苦しかったのは初めてで戸惑いました。
それは、三好と一緒に戸惑いました。
常に三好と背中合わせで、そこに三好が居るかのような、私にも三好が見えているような感覚でした。
皆様にもこの『本心』を感じていただきたいです。
本当に素晴らしい方々に恵まれました。この作品を観て救われる方がいらっしゃったら私はとても幸せです。

水上恒司/岸谷役
本や文字というものは、良質なものほど読み手に委ねると私は考えます。
それは大変なことだと考えます。
今作、『本心』の脚本に私はその委ねる力を感じました。
正直なところ、未だに正解がわかりません。
でも石井組に参加してそれで良いのだと学ばせて頂きました。
何とも消化の悪く心地の良いクランクアップを迎え、とても嬉しかったです。

仲野太賀/イフィー役
石井組「本心」に参加できた事をとても嬉しく思います。AIが発達して変わりゆく社会と、変わることのない人間の愛の形を描いた今作がどのようにして映画になっていくのか。
脚本を初めて読んだ時、常に挑戦を続ける石井監督の更なる挑戦に、身震いしました。
僕が演じたイフィーという役は自由度が高く、軽やかでありながら寂しく、とても欲深い人間味をもっています。複雑なキャラクター像を演じるのは、僕自身大きな挑戦になりました。石井監督の演出を信じて導かれるように撮り切れたと思っています。

田中泯/若松役
「本心」のひとこまに居る事
事は1日で済んだ、これを書いている私は現在、田中泯だ、が、私が演じた「あの人」は今も私の内に居る。映画の中にも短い時間だが「あの人」はずっと居続ける。人の存在は等しく架空だ。事実はなんであれ全て地球の過去となる。本心の台本が届いてから時間は重厚なモノローグに匹敵する貴重な稽古だった。更にも増して、撮影本番の私の右斜めかたわらで、喰いるように私のカラダを見続ける石井監督の存在は、「あの人」と共にあった。感謝!

綾野剛/中尾役
池松さんの真心、妻夫木さんの愛情、石井裕也監督の真摯さに触れられて幸せでした。
私の役柄は、VF(ヴァーチャル・フィギュア)です。私を生んでくれた家族。もう会えない人に会いたいという果てしない想い。それぞれがそれぞれの心と向き合うこと。そして、私という”再生”と生きていくことの誠実さを体感しました。
本作が観てくださる方々にとって、ご自身の本心との対話のきっかけになりましたら幸いです。

妻夫木聡/野崎将人役
石井組には何度も参加させていただいていますが、石井組の一体感は改めて素晴らしいものでした。 AIの世界は未だ私たちにとって未知の領域です。僕たち人間には感情があるからこそ存在している意義があると思いますが、人間とAI、リアルと仮想空間、うまく共存できる世の中というのがあっても、僕は面白いんじゃないかとこの映画で思わされました。そして、そう思わせてくれる未来は意外とすぐそばなのかもしれない、未来予想図のようなこの映画を是非映画館で楽しんで欲しいです。

田中裕子/石川秋子役
『本心』の脚本を読んだ後、石井監督に聞きました。
「ここに書かれている世界はだいぶ先の話しですよね」と。「いいえ、近い未来10年とか、あとちょっとぐらいかな」監督はそうおっしゃいました。世の中の新しいシステムについて行けず、困ったなぁ感満載の私の日々です。でもね。
この作品の主人公の男の子はいっぱい泣くんです。池松くんの涙を見てると、「こんなに男の子が泣いてくれるんだったらまぁいいか…」と近い未来の恐怖にちょっとだけ安心する私がいます。観ていただけたらわかると思うんだけどな。

原作者:平野啓一郎
『マチネの終わりに』、『ある男』に続き、『本心』が映画化されることとなり、私は期待に胸を膨らせました。しかも、驚くほど豪華なキャスト! とは言え、本作の映像化の困難は容易に想像がつきました。2040年代の日本と、その世界を生きる人々は、果たしてどのように描かれるのか? 登場人物たちの人生を通じての思想的な問いかけは? 脚本の段階で相談を受けましたが、私は、原作のプロットを窮屈になぞろうとするのではない、石井裕也監督による映画的な再構築を受け容れました。試写会では固唾を飲んで見守りました。小説の映画化に於いて、原作と映画は、一種、共同的なライバル関係にあるのだということを、私は強く感じました。一つの新しい世界が誕生しました。そして私は、それを実現した監督、俳優を初めとする映画制作者たちに敬服しました。

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作品情報

本心

©︎2024 映画『本心』製作委員会

©︎2024 映画『本心』製作委員会

本心

2024年11月8日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ

公式サイトはこちら

キャスト&スタッフ

出演
池松壮亮
三吉彩花 水上恒司 仲野太賀 / 田中 泯 綾野 剛 / 妻夫木 聡
田中裕子
原作:平野啓一郎「本心」(文春文庫 / コルク)
監督・脚本:石井裕也
音楽:Inyoung Park 河野丈洋
制作プロダクション:RIKIプロジェクト

1983年生まれ。埼玉県出身。大阪芸術大学時代の卒業制作『剥き出しにっぽん』(05)がPFFアワードにてグランプリを受賞。商業映画デビュー作『川の底からこんにちは』(10)がベルリン国際映画祭に正式招待され、モントリオール・ファンタジア映画祭で最優秀作品賞、ブルーリボン賞監督賞を史上最年少で受賞した。『舟を編む』(13)で第37回日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞を受賞。『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)は第67回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品され、第9回TAMA映画賞にて最優秀作品賞ほかを受賞。『月』(23)で第48回報知映画賞作品賞ほか多数の映画賞に輝く。その他の主な監督作品に『ぼくたちの家族』(14)『バンクーバーの朝日』(14)『乱反射』(18)『生きちゃった』(20)『茜色に焼かれる』(21)『アジアの天使』(21)『愛にイナズマ』(23)。

1990年生まれ、福岡県出身。03年に『ラスト サムライ』で映画デビュー。近年の主な映画出演作に『斬、』(18)『宮本から君へ』(19)『ちょっと思い出しただけ』(22)『シン・仮面ライダー』(23)『せかいのおきく』(23)『白鍵と黒鍵の間に』(23)など。石井裕也監督作品には『ぼくたちの家族』(14)『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)『アジアの天使』(21)『愛にイナズマ』(23)ほか多数の作品に参加しており、今作が9作目のタッグとなる。テレビドラマ「海のはじまり」(フジテレビ)が7月1日(月)21時より放送開始。また、今年のカンヌ映画祭で話題をさらった『ぼくのお日さま』が9月13日全国公開、『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』が9月27日公開予定。

1996年生まれ、埼玉県出身。
2010年、雑誌「Seventeen」専属モデルに抜擢。同誌卒業後も「25ansウェディング」カバーガールなど数々の雑誌モデルを務める。2012年、映画「グッモーエビアン!」で「第67回毎日映画コンクールスポニチグランプリ」新人賞受賞。2013年、映画「旅立ちの島唄~十五の春~」で「第35回ヨコハマ映画祭」最優秀新人賞受賞。『ダンスウィズミー』(19)『犬鳴村』(20)『Daughters』(20)『十二単衣を着た悪魔』(20)Netflix『今際の国のアリス シリーズ』(20,22)に出演し、Amazon Original映画『ナックルガール』(23)ではボクサー役に挑戦。『先生の白い嘘』が7月5日公開予定。

1999年生まれ、福岡県出身。 主な映画出演作に『弥生、三月-君を愛した30年-』(20)『望み』(20)『そして、バトンは渡された』(21)『死刑にいたる病』(22)『OUT』(23)ほか。『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(23)では、第47回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。TVドラマ出演作には「中学聖日記」(18/TBS)「MIU404」(20/TBS)、NHK大河ドラマ「青天を衝け」(21)、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」(23)、テレビドラマ「ブルーモーメント」(24/フジテレビ)などがある。映画『八犬伝』が10月公開予定。

1993年生まれ、東京都出身。2006年に俳優デビュー。『すばらしき世界』(21)で日本アカデミー賞優秀助演男優賞、ブルーリボン賞助演男優賞ほかに輝く。石井裕也監督作には『町田くんの世界』(19)『生きちゃった』(20)『愛にイナズマ』(23)に出演。近作に映画『ある男』(22)『ゆとりですがなにか インターナショナル』(23)『笑いのカイブツ』(24)『熱のあとに』(24)『四月になれば彼女は』(24)ほか。テレビドラマ『新宿野戦病院』(フジテレビ)が7月より放送開始。『十一人の賊軍』が11月1日公開予定。2026年1月から放送される大河ドラマ『豊臣兄弟!』では主演 豊臣秀長役に決定している。

1945年生まれ、東京都出身。1966年よりクラシックバレエとモダンダンスを学び、74年に独自の活動を開始。78年にはルーブル美術館において海外デビューを果たした。『たそがれ清兵衛』(02)で映画初出演し、第26回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞と新人俳優賞を受賞。2022年には『メゾン・ド・ヒミコ』の犬童一心監督による長編ドキュメンタリー映画『名付けようのない踊り』が公開された。直近の出演作に映画『PERFECT DAYS』(23)『わたくしどもは。』(24)、ディズニープラス「フクロウと呼ばれた男」(24)などがある。

1982年生まれ、岐阜県出身。『横道世之介』『夏の終り』(13)で第37回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。以降、『そこのみにて光輝く』(14)『リップヴァンウィンクルの花嫁』(16)『64 -ロクヨン-』(16)『日本で一番悪い奴ら』(16)『怒り』(16)『ヤクザと家族 The Family』(21)ほか多数の映画・ドラマに出演。直近の主な出演作に映画『花腐し』(23)『カラオケ行こ!』(24)、Netflixシリーズ「幽☆遊☆白書」がある。Netflixシリーズ「地面師たち」が7月25日に配信開始。映画『ラストマイル』が8月23日に公開予定。

1980年生まれ、福岡県出身。2001年『ウォーターボーイズ』で映画初主演を果たし、第25回日本アカデミー賞新人俳優賞と優秀主演男優賞をW受賞。以降、映画『ジョゼと虎と魚たち』(03)、テレビドラマ「オレンジデイズ」(04)ほか話題作に立て続けて出演し、NHK大河ドラマ「天地人」(09)で主演に抜てき。『悪人』(10)で第34回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、『怒り』(16)で第40回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。『本心』の原作者でもある平野啓一郎による小説を映画化した『ある男』(22)では、第46回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に輝いた。石井裕也監督とは『ぼくたちの家族』(14)『バンクーバーの朝日』(14)に続くタッグとなる。

1955年、大阪府出身。『ええじゃないか』『北斎漫画』(81)でブルーリボン賞助演女優賞、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞・新人俳優賞をW受賞。『天城越え』(83)でモントリオール世界映画祭主演女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞、キネマ旬報主演女優賞、毎日映画コンクール女優主演賞を受賞。『いつか読書する日』、『火火』(05)でキネマ旬報主演女優賞、報知映画賞主演女優賞、毎日映画コンクール女優主演賞受賞。そのほかの主な映画出演作に『カポネ大いに泣く』(85)、『嵐が丘』(88)、『ホタル』(01)、『共喰い』(13)、『家路』(14)、『ひとよ』(19)、『おらおらでひとりいぐも』(20)、『千夜、一夜』(22)、『怪物』(23)など。

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