主題歌を手掛けたMr.Childrenは本日デビュー32周年
ジミーとアミが最後のデートで聴いていた曲は?『青春18×2』藤井道人監督が演出秘話を明かす
2024.05.10 12:00
©︎2024「青春18×2」Film Partners
2024.05.10 12:00
藤井道人監督初の国際プロジェクトで、台湾の人気俳優シュー・グァンハンと日本の清原果耶がダブル主演する日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』が絶賛公開中。鑑賞後の評価も非常に高く、映画レビューサイトFilmarksでは公開後スコアが4.0から4.1にアップ。初日満足度では第1位を獲得し、SNS上でも「久々に映画館でこんなに泣いた」「絶対に2回観るべき」など絶賛の声が溢れている。
本作の主題歌を手掛けたMr.Childrenは、1992年5月10日にミニアルバム『EVERYTHING』でメジャーデビューし、本日で32周年を迎えた。監督の藤井が10代から愛聴する憧れのバンドであり、自身の監督人生の第二章の始まりとも語る本作で主題歌にと熱望し今回のコラボレーションが実現した。脚本段階で制作された主題歌「記憶の旅人」は監督、プロデューサー陣を唸らせるほど作品の本質を捉えており、藤井は撮影期間中もずっとこの曲を聴き「作品づくりのぶれない芯になった」という。公開後はSNSでも「エンドロールに出てくる主題歌の歌詞を眺めながら、もう一回映画を観ているような感覚になり、素晴らしい時間だった」「ミスチル主題歌の映画はたくさん観てきたけど、この映画はかなり意味合いが違う」などのコメントが続々と寄せられている。
中でも話題を呼んでいるのが、シュー・グァンハン演じるジミーと清原果耶演じるアミの“最後のデート”を映し出すワンシーン。アミが日本へ帰国することになり落ち込むジミーは、アミに寄せる恋心を伝えられないまま、「アミの行きたいところに行こう」と少し遠出して最後のデートに誘う。その道中、電車に揺られながらジミーとアミが聴く音楽こそ、共通の好きなミュージシャンであるMr.Childrenの楽曲だ。
間近に迫る別れを前に、言葉に詰まるジミーといつになく黙りこくるアミ。「ミスチル、聴く…?」とジミーがアミにイヤホンの片方を渡し、ふたりは楽曲に身を預ける。そのなかでジミーがつぶやく「アミ、帰らないで…」という本音は、電車の音と音楽にかき消されてしまいアミには届かない。もしくは、聞こえないふりをしたのか。
このシーンではふたりが聴いている楽曲をあえて流さない演出が施されており、SNS上では観客による「ジミーとアミが聴いたミスチルの曲は何だったのかな」「私の時代なら…」と考察合戦が巻き起こった。これについて藤井監督は「台本には『Mr.Children さんの音楽を聴いている』と書いてあるのですが、僕にとってのMr.Childrenさんの青春ソングがあるように、きっとそれぞれの方たちにとっての青春の曲があると思うので、あえて僕の中では明示しないで書きました。なので、映画をご覧になった皆さんが好きなMr.Childrenさんの青春ソングを想像してもらえたらと思っています」とコメント。観客一人ひとりが「思い出のミスチルソング」を脳内再生することで、“私たちの物語”になるエモーショナルな演出であることを明かした。
本作『青春18×2 君へと続く道』は3月の台湾公開を皮切りに、香港、マカオ、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、ヴェトナムとアジア各地でも続々公開され、日本でも5月3日に公開を迎えた。台湾では今年公開した台湾映画(合作を含む)でNo.1ヒット、ヴェトナムでは歴代日本映画実写第1位を記録。今後は韓国(5月22日公開)や中国大陸(5月20日公開)なども含むアジア10以上の各国、各地での劇場公開が決定している。