何かに迫るような青木崇高や葛藤する中村倫也の姿も
石原さとみが苛立ち、焦り、掴みかかる新境地を熱演 映画『ミッシング』場面写真一挙解禁
2024.03.30 13:00
©︎2024「missing」Film Partners
2024.03.30 13:00
5月17日(金)に全国公開される石原さとみ主演映画『ミッシング』の場面写真が一挙に解禁された。
メガホンをとったのは『空白』(21)、『愛しのアイリーン』(18)、『ヒメアノ〜ル』(16)の𠮷田恵輔監督。本作ではオリジナル脚本も手掛け、ある日突然失踪した娘の帰りを待ち望みながらも、世の中に溢れる欺瞞や好奇の目に晒され、もがき苦しむ母親とその家族を描いた。
出産を経て母となった石原さとみが演じるのは、出口のない迷路を彷徨い続ける母親・沙織里。本作ではこれまでのイメージを一新させる新境地に体当たりで挑んでいる。さらに中村倫也、青木崇高、森優作、小野花梨、細川岳、有田麗未(ありたつぐみ)、小松和重、カトウシンスケ、山本直寛、柳 憂怜、美保純ら実力派キャスト陣が集結した。
新たに解禁された場面写真では、母親の沙織里が夫の豊(青木崇高)と共に、失踪してしまった娘・美羽(有田麗未)のビラを配る様子や、娘に会いたい一心からすがるような表情で何かに迫る夫婦の姿、沙織里が美羽の最後の目撃者である自分の弟・圭吾(森優作)に掴みかかる様子などが切り取られており、失踪事件から時間だけが経っていくことへの苛立ちや焦りがうかがえる。
そして、沙織里たちの取材を続ける地元テレビ局の記者・砂田(中村倫也)が浮かべる報道する立場としての葛藤も見え隠れする表情や、砂田と共に取材を続けるどこか飄々とした態度のカメラマンの不破(細川岳)、毎日が精いっぱいの新人記者の三谷(小野花梨)の姿も。どの登場人物の表情にも、一言では言い表せない感情とともに事件の報道を観るような緊迫感にも満ちており、“人間描写の鬼”ともいわれるほど描写力が巧みな𠮷田監督ならではのリアリティある演出が場面写真からも浮かび上がってくる。
先日には予告映像が公開され、心が壊れていく主人公を熱演した石原さとみの覚悟や「わたしたちは、心を失くしてしまったのか?」という現代的なテーマのインパクトに大きな反響が起こっている本作。なお映画の公式SNSでは、オリジナルポッドキャスト〈聴(き)いと恵(けい)輔(すけ)〉を配信中。監督の𠮷田がパーソナリティとなって、毎回キャストやスタッフをゲストに招いたトークを展開している。
『ミッシング』主要キャラクター
・沙織里(石原さとみ)…失踪した娘・美羽を探し続ける母親。世間の関心が薄れて行くことに焦り、夫・豊の態度に温度差に感じ苛立ちを募らせる。言動は次第に過激になり、いつしかメディアが求める”悲劇の母”を演じてしまうほど心を失くしていく。
・砂田(中村倫也)…地元テレビ局の記者。失踪事件の発生からずっと沙織里たちの取材を続けている。「事実を報道する」メディアの正義を信じながらも、上層部から世間の関心や視聴率を稼ぐための報道姿勢を求められ、葛藤する。
・豊(青木崇高)…沙織里の夫。感情を爆発させながらも娘を見つけるために邁進する沙織里に対して、一歩引いて事件に向き合っているその態度から、沙織里とは度々意見のすれ違いを見せる。
・圭吾(森優作)…沙織里の弟。美羽が失踪する直前まで一緒にいたことと挙動不審な言動から、世間から容疑者として怪しまれ、SNSやメディアから追い詰められていく。ミキサー車の運転手として働く。
・三谷(小野花梨)…地方テレビ局の新人記者。新人ならではの洗礼を受け、日々奮闘していく中、あこがれだったテレビの仕事への疑問も持ち始める。
・不破(細川岳)…地方テレビ局のカメラマン。飄々と砂田の取材に同行してこなしていく。「撮影する側の立場」として、時に砂田に意見を言う場面も。