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山下敦弘×久野遥子がW監督、少女役に五藤希愛

森山未來が“声と動き”で37歳の化け猫に、日仏合作アニメ映画『化け猫あんずちゃん』7月公開

2024.02.22 07:30

©︎いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会

2024.02.22 07:30

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熱狂的ファンを持ついましろたかしによる漫画『化け猫あんずちゃん』がアニメーション映画化され、2024年7月に公開されることが決定した。

子猫の時に拾われ、10年たっても20年たっても死なず、気が付けば30年以上生きて人の言葉も喋れるようになった化け猫あんずが主人公の本作。監督は『リンダリンダリンダ』(05)や大ヒット公開中の『カラオケ行こ!』などで映画ファンから絶大な支持を集める山下敦弘と、『花とアリス殺人事件』(15)にロトスコープディレクターとして参加した気鋭のアニメーション監督の久野遥子。実写とアニメそれぞれの第一線で活躍する二人がタッグを組みW監督を務める。

『化け猫あんずちゃん』ティザービジュアル ©︎いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会

本作では実写で撮影した映像から動きや表情を抽出してアニメーションにするロトスコープの手法を採用。まず山下監督を中心に実写として撮影し、その映像をもとに久野監督が中心となり生き生きとしたアニメーションを作り上げた。実写で役者が演じた登場人物たちは、その魅力を活かしながら、久野監督デザインによるキュートなキャラクターに変貌をとげている。

また、本作はシンエイ動画とフランスのMIYUプロダクションが共同で制作する初の長編アニメーション作品。『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』で知られるシンエイ動画は『窓際のトットちゃん』など繊細な芝居を得意としており、MIYUプロダクションは23年カンヌ国際映画祭で『24(原題)』が短編パルムドールを受賞している。

W監督の一人である久野遥子は、多摩美術大学在学中に制作した短編アニメーション「Airy Me」が第17回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞を始め多数の受賞、海外映画祭での上映にて一躍注目を集め、アニメーション作家として活躍。その傍ら商業アニメーションとしてTVアニメ『宝石の国』『BEASTERS』『映画クレヨンしんちゃんシリーズ』などでの演出、絵コンテ、原画などで頭角を現し、アニメファンからも熱い支持をうける。みずみずしさ溢れる豊かな人物やキャラクターの表現力は唯一無二とされ、直木賞候補にも選出された「オルタネート」(加藤シゲアキ・新潮社)の表紙イラストも話題を呼んだ。今回の日仏合作は、海外でもその才能が注目される久野監督がフランスからのラブコールを受ける形で実現したという。

そして声と動きのキャストとして、化け猫のあんずちゃんに『ボクたちはみんな大人になれなかった』(21)、『ほかげ』(23)他、数々の話題作に出演、多岐に渡るジャンルで活躍を続ける森山未來が決定。森山があんずちゃんを実写映画と同じように演じ、撮影。その映像から動きや表情のエッセンスを抽出しアニメーションのあんずちゃんに命が吹きこまれ、なんとも人間味のある動きや表情が表現されている。また声も撮影時の音声がそのまま本編に使用されており、他のアニメーション作品とは一線を画す自然でリアルなやりとりを生んでいる。

『化け猫あんずちゃん』比較画像
©︎いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会

あんずちゃんの声と動きを担当した森山は、「森山の造形はほぼ跡形もなくなるんだな。でもフランス×日本合作の実験的で楽しそうな座組だし、あんずちゃんよろしく、ゆるゆると夏休み気分で行ってみるか!」と忙しいスケジュールをぬって撮影に参加した際の気持ちを振り返る。また、鬱屈した思いを抱え、あんずちゃんと出会い変わっていく少女“かりん”を山下監督の『1秒先の彼』(23)でもフレッシュな魅力を発揮した五藤希愛が担当する。

さらに新たなティザービジュアルと併せて解禁された特報映像では、MIYUプロダクションが中心に作り上げる絵画のような美しさの背景の中に、ロトスコープにより生きているかの様に描かれるあんずとかりんの瑞々しいアニメーションが垣間見ることができる。

森山未來 コメント全文
コロナ禍真っ只中の夏の日。
山下敦弘監督、いまおかしんじ脚本で映画を撮るという。
10年ぶりの懐かしくも嬉しい座組である。
そして久野遥子監督によって、ロトスコープ・アニメーションになると聞く。
実写からアニメに?それもおもしろそうだ。
原作はいましろたかしさんの「化け猫あんずちゃん」。森山はあんずちゃん。
…森山の造形はほぼ跡形もなくなるんだな。でもフランス×日本合作の実験的で楽しそうな座組だし、あんずちゃんよろしく、ゆるゆると夏休み気分で行ってみるか!
それが東宝の配給による夏休み映画になるらしい。
青天霹靂、棚からぼたもち…いやいろいろ失礼かもしれないけれど、正直びっくりである。
まぁ、そんな個人的な成り行きはともかく、楽しんでもらえたら幸いです。

五藤希愛 コメント全文
かりん役で出演が決まったとき、嬉しくて、思わず飛び跳ねて喜びました。
同時に私にできるだろうかという不安もたくさんありました。
なぜなら、台本を初めて読んだとき、「えっ!私以外ほぼ妖怪?」と驚きましたから(笑)。
今回の作品で、森山さんと同じシーンを経験させて頂けたことが、私にとって何よりも大変貴重で、幸せな時間でした。
劇場公開がとっても待ち遠しいです。

久野遥子監督 コメント全文
学生のころ偶然本屋でいましろたかし先生の漫画を見つけて、なんて実直に人間を描いているんだと衝撃が走りました。なので「化け猫あんずちゃん」の監督オファーは本当に嬉しかったです。
ロトスコープは実写映像を元に絵を描く手法な為、リアルな身体表現のために使用することが多いのですが、私はお芝居の魅力を表現することにも向いていると思っていました。
山下監督が映し出す温度のあるお芝居を冷ますことなくアニメーションで再構築する体験は贅沢で痺れました。
そして、Miyu Productionsによって描かれた美術と色彩は、見慣れた日本の風景をこんなに新鮮な景色にするのだと驚きました!
そんな風景を生き生きと動き回るあんずとかりんをぜひ劇場で体感してください!

山下敦弘監督 コメント全文
漫画『化け猫あんずちゃん』はいつか映像化したいと思ってはいましたが、まさか長編アニメ映画として作ることになるとは思ってもいませんでした。共同監督の久野遥子さんは時に原作から逸れて行ってしまう自分を何度も引き戻してくれて、原作への愛情の深さに自分自身、とても影響を受けました。主人公“あんず”にはずば抜けた身体能力を持った森山未來しかいないと、自分の中で決めていて、“猫”という難しい演技を森山くんは期待以上に表現してくれました。企画の立ち上げから7年以上の月日が経とうとしていますが、唯一無二の映画が出来上がりました!是非、スクリーンで観てください。

森山未來、五藤希愛
©︎いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会

全ての画像・動画を見る(全7点)

作品情報

化け猫あんずちゃん

©︎いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会

©︎いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会

化け猫あんずちゃん

2024年7月全国公開
配給:TOHO NEXT

公式サイトはこちら

スタッフ&キャスト

監督:久野遥子・山下敦弘
原作:いましろたかし『化け猫あんずちゃん』(講談社KCデラックス刊)
脚本:いまおかしんじ
キャスト(声・動き):森山未來 五藤希愛
制作:シンエイ動画×Miyu Productions
製作:化け猫あんずちゃん製作委員会
実写制作協力:マッチポイント

1984年、兵庫県生まれ。

5歳から様々なジャンルのダンスを学び、15歳で本格的に舞台デビュー。
2013年には文化庁文化交流使として、イスラエルに1年間滞在、Inbal Pinto&Avshalom Pollak Dance Companyを拠点にヨーロッパ諸国にて活動。
「関係値から立ち上がる身体的表現」を求めて、領域横断的に国内外で活動を展開している。

俳優として、これまでに日本の映画賞を多数受賞。
ダンサーとして、第10回日本ダンスフォーラム賞受賞。
監督作として、ショートフィルム「Delivery Health」「in-side-out」などを手がける。

2021年3月11日には京都・清水寺でのパフォーマンス「Re:Incarnation」の総合演出を務め、東京2020オリンピック開会式では鎮魂の舞を踊った。
2022年4月より神戸市にArtisti in Residence KOBE(AiRK)を設立し、運営に携わる。
ポスト舞踏派。

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