リリー・フランキーと木村多江の若かりし頃を演じる
日英合作映画『コットンテール』恒松祐里&工藤孝生による主人公夫妻の出会いシーン解禁
2024.02.11 10:00
©︎2023 Magnolia Mae/ Office Shirous
2024.02.11 10:00
3月1日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開される映画『コットンテール』より主人公・兼三郎と妻・明子の出会いのシーンが解禁された。
東京と、イギリスで最も風光明媚なリゾート地でとして名高いイングランド北西部の湖水地方・ウィンダミアを舞台に、家族の愛と再生を紡ぎ上げたロードムービー仕立てのヒューマン・ドラマ『コットンテール』。学生時代にオックスフォード大学と早稲田大学で日本映画を学び、日本に非常に造詣が深いパトリック・ディキンソン監督が、自身の母親を看取った経験を元に書き上げた脚本に深く共鳴したというリリー・フランキーを主演に迎えた本作は、昨年開催された第18回ローマ国際映画祭で最優秀初長編作品賞を受賞した。
長年人生を共に歩んできた妻・明子(木村多江)に先立たれた兼三郎(リリー・フランキー)は、明子の「イギリスのウィンダミア湖に遺灰を撒いて欲しい」という最後の願いを叶えるため、長らく疎遠だった息子の慧(錦戸亮)とその妻・さつき(高梨臨)たちとイギリスへと旅立つ。しかし、互いに長年のわだかまりを抱えた兼三郎と慧はことあるごとに衝突してしまう。さらに兼三郎には、慧に言えない明子とのもう一つの約束があった。
今回解禁されたのは、リリー・フランキーと木村多江の若かりし頃を演じた恒松祐里と工藤孝生による出会いのシーン。文芸誌に自身の作品を投稿しながら、普段は英語教師として暮らしている兼三郎(工藤孝生)は、とある寿司屋で初めて明子(恒松祐里)と出会い、一目で心を奪われる。明子から目が離せないものの緊張でうまく話すことができない兼三郎と、そんな彼を気遣い優しく語りかける明子。明子が子供の頃に訪れたイギリス土産のウサギのペンダントをきっかけに、少しずつ心の距離を近づける姿は、その後の二人の関係性を表しているかのような微笑ましいシーンとなっている。
近年では『Gメン』(2023)、Netflixシリーズ『今際の国のアリス シーズン2』(2022)など数々の映画、ドラマ作品に出演している恒松と、Disney+『ガンニバル』や現在公開中の映画『罪と悪』などに出演している期待の次世代俳優である工藤についてパトリック監督は「兼三郎と明子の青年期を描くにあたって、観客の心を掴む演技ができる若い役者が必要でした。二人は、まだ人生の正しい道を見つけていない若者です。でも、出会って、恋に落ちて、二人で自分たちの道を切り拓いていきます。恒松さんと工藤さんは、完璧でした。若き日の明子については、チャーミングで強い意志を持った俳優が必要でした。恒松さんは、弱さを見せる勇気や決断力を明子に与えてくれる、まさに明子そのものでした。工藤さんは役に豊かな感受性とユーモアを与えてくれました。輝くような優しい笑顔も見せてくれています。リリーさんが演じた兼三郎にとても似ていたことにも満足しています。二人と一緒に撮影ができて、とても楽しかったです」と大絶賛。恒松と工藤も脚本を読んだ感想やパトリック監督の演出、そして本作の魅力についてコメントを寄せている。
恒松祐里 コメント
脚本を読んだ時の感想
静かな物語だけれど、大きな感情が渦巻いている作品だなと思いました。家族の中で決して口に出すことはないけれど、確かにそこにある愛を感じ取ることのできる作品です。
パトリック・ディキンソン監督の演出について
パトリック監督は常にナチュラルな状態で現場に居させてくださいました。撮影中に生まれる雰囲気を大切にされていて、繊細にシーンを創り上げていく過程が心地良かったです。
本作の魅力、メッセージ
時間が経っても色褪せることのない愛、楽しかった家族での記憶はまた次の世代にも受け継がれていく。どんなに悲しいことがあっても、記憶さえあれば、誰かが覚えていてくれれば、またあの日に戻ることが出来る。心に真っ直ぐ届く作品です。映画館でお待ちしています。
工藤孝生 コメント
脚本を読んだ時の感想
監督は日本の文化をとても好きな方なんだと感じました。
僕は海外に出た事が無いので客観的に日本の事を見る事が無かったのですが、脚本から日本に住んでいたら気付けない他国の人から映る日本人の姿が描かれていてとても興味深く思いました。
パトリック・ディキンソン監督の演出について
初めての国外との撮影に加えて名だたる俳優の方々との撮影でとても緊張していました。
役が決まった後も、撮影が始まるまでずっと緊張していました。
その緊張に耐えかねてパトリックに『何故僕を選んでくれたのか』と聞きました。
その時に彼は『他の人は関係ないよ。貴方が受かったんだから。自信を持って。やりたいように。大丈夫。分かった?』と言ってくれたんです。
そこから自分に自信が持て積極的に撮影に臨むことが出来ました。
この言葉は今も新しい撮影に臨むたびに思い出し、心の支えになっています。
本作の魅力、メッセージ
2021年に撮影して数年経ち劇場で観て頂けることを本当に嬉しく思います。
家族は一番近いようで友人や恋人より複雑で実は知らない事が沢山あり、血が繋がってても赤の他人に思う事もあると思います。
見て頂く方にもそう思う方が居ると思います。
そんな家族の在り方、親子の関わりを偽りなく美しく映し出してくれている作品です。