2024.02.03 08:00
『朽ちないサクラ』ティザービジュアル ©︎2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会
2024.02.03 08:00
小説『朽ちないサクラ』(徳間文庫)が主演・杉咲花にて実写映画化され、2024年6月21日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他全国にて劇場公開されることが決定した。
原作は「孤狼の血」「佐方貞人」「合理的にあり得ない」など、数々のシリーズが映像化されている大藪春彦賞作家・柚月裕子の「サクラ」シリーズのはじまりとなる同名小説。発行部数は続編の『月下のサクラ』と合わせて累計27万部を刊行している。主人公は本来捜査する立場にない県警の広報職員で、親友の変死事件の謎を独自に調査していく中で、事件の真相と次第に浮かび上がる“公安警察“の存在に迫っていく。
杉咲花が演じる主人公は、26歳の県警広報職員・森口泉。杉咲は『市子』『52ヘルツのクジラたち』『片思い世界』と映画での主演が続いており、若手随一の演技派として絶大な信頼を集める実力派俳優。単独主演作となる本作では、“事務職のお嬢ちゃん”が自責と葛藤を繰り返しながら強さを手に入れていく姿を繊細な演技で体現している。
メガホンをとる原廣利は、『帰ってきた あぶない刑事』(5月24日公開)の監督に抜擢された注目株。『ウツボラ』(23年/WOWOW)や撮影監督も務めた『日本ボロ宿紀行』(19年/テレビ東京)など多くのドラマ作品を演出し、長編映画は本作が第2作となる。警察×ミステリー×サスペンスという王道のエンタテインメントに洗練されたノワールの味付けを施し、主人公が己の正義感に目覚めていく成長譚として仕立てている。
なお原作の舞台は架空の土地だったが、映画では舞台を愛知県に設定。2023年3月~4月に蒲郡市を中心に県内でオールロケを敢行した。なお本編で咲き誇っている美しい桜はすべて本物で、泉が桜吹雪の中である決意を固め、前を向くラストシーンでもカタルシスと映像美を際立たせている。
作品情報と合わせてティザービジュアルが解禁。ビジュアルは本作の重要なシーンが撮影された川に、真っ赤なワンピースを着た杉咲演じる泉が素足のまま凛と佇み、背景にはタイトルにもある「サクラ」が満開に美しく咲き誇っている。そしてその様子が水面に静かに映り込み、本作の主人公の美しさと儚さ、そして内に秘めた強さを合わせ持つ姿を印象的に表現したビジュアルとなった。このビジュアル撮影は2023年3月ロケ地にて、満開を迎えた本物の桜と晴天が広がる奇跡的なシチュエーションにて行われたという。
杉咲 花/主人公・森口泉 コメント
この物語は、ひとりの人物の失敗から始まります。
私はその出来事に温もりの眼差しを向けることはできないけれど、失敗に向き合い、責任を取ろうとする姿を見捨ててはいけないと思いました。“再生を見守る”という世の中のあるべき姿のひとつとして、この映画に関わる価値を感じ、緊張を抱きながら演じました。
いつの日か失敗してしまったことのある誰かにも、他者の失敗を許してあげられない誰かにも、この映画が届いてほしいです。
原 廣利/監督 コメント
撮影したのは去年の春に差し掛かる頃でした。
タイトルにある通り「サクラ」がキーワードになってきます。
「正義」とは一体何か?
それぞれの「正義」が交錯する時に、サクラを魅せることで物語の骨格を表現したい。
スタッフ・キャストと共に考え、アイディアを出し合い、全力で撮影していきました。
森口泉を演じる杉咲花さんの真っ直ぐ真相を見つめる眼は、僕自身何度も鳥肌が止まりませんでした。
柚月 裕子/原作 コメント
この作品は、世の中の理不尽や不条理なことに、懸命に立ち向かっていく人間を書きたくて出来上がったものです。
主人公の森口泉は、親友の死をきっかけに事件の真相と社会の闇に迫っていきます。泉は、迷いながら、悩みながら、ときに諦めそうになりながらも、必死に前に進んでいきます。がんばる泉を、杉咲花さんがどのように演じてくださるのか、とても楽しみです。泉を、そして作品に登場する人々を応援しています。