リリース52周年に古いアルバムから見つかる
レッド・ツェッペリン『Led Zeppelin IV』ジャケの正体が判明 元となった写真が発見される
2023.11.10 18:15
『Led Zeppelin IV』
2023.11.10 18:15
ロック史で最も影響力があったバンドのひとつであるレッド・ツェッペリン。全世界で3億枚以上のアルバムを売り上げている伝説的なバンドだが、ファンの間で長年の謎だった『Led Zeppelin IV』に写っている人物が判明した。
レッドツェッペリンの4thアルバム『Led Zeppelin IV』は52年前の11月にリリース。「Stairway to Heaven」「Black Dog」「Rock n Roll」などの人気曲が収録されたアイコニックなアルバムだが、アルバムのジャケットに写っている人物の正体は長年の謎だった。
同ジャケットの写真はボーカルのロバート・プラントがレコーディングに向かう途中でイギリスのレディングにあるアンティークショップで見つけ、購入したもの。当初は絵画だと思われていた写真には大量の枝を背負った老人が写っており、ファンのなかにはビクトリア朝時代の“ヘビ捕り”として有名なブラッシャー・ミルズだと提唱している人も多かった。ギタリストのジミー・ペイジは1800年代に活躍した呪術師/魔女のジョージ・ピッキンギルに似ているとも発言していた。
しかし、先日その謎がついに解けたようだ。イギリスのディバイザスにあるウィルトシャー博物館で開催される展覧会の調査中に、元となった白黒の写真が発見されたと報じられている。同写真は、西イングランド大学にある地域史センターの客員研究員ブライアン・エドワーズ氏によって古いアルバムから発見され、レッド・ツェッペリンのファンである彼はすぐに写真を認識したようだ。
その古いアルバムにつけられたタイトルから推測したところ、同アルバムは写真教師アーネスト・ハワード・ファーマー氏がドーセット州シャフツベリーを訪れたときの思い出として叔母に送ったものだったという。また、さらなる調査により被写体として写っているのは伝統的な茅葺き屋根職人のロット・ロング氏(1823年〜1893年)という説が有力であることが判明した。
こちらの写真を発見したブライアン・エドワーズ氏は「レッド・ツェッペリンは、10代の頃から私に寄り添い人生のサウンドトラックを作ってくれました。ロバート・プラント、ジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズがこのビクトリア朝の写真の発見を喜んでくれるといいなと、心から願っている」とコメント。また、同写真はウィルトシャー博物館で来年の4月から開催される展覧会で展示されるようだ。
ジミー・ペイジは2010年にタイム誌のインタビューに登場した際、『Led Zeppelin IV』のアルバムジャケットについて「このアルバムアートは、リスナー自身が独自に感じたことをじっくり味わうためのものだ。もし私が全部説明してしまったら、みんなが音楽を冒険するなかで個人的に感じた体験を台無しにしてしまう」とコメントしていた。