2023.10.16 19:30
(Photo by Jesse Wild/Guitarist Magazine)
2023.10.16 19:30
ロック・ギターやメタルにクラシック音楽の要素を盛り込んだ速弾きスタイルで、ギター界に多大な影響を及ぼしたイングヴェイ・マルムスティーンが、シンガーを起用せずに自分で歌うようになった理由を明かした。
Classic Rockマガジンの最新号によると、イングヴェイ・マルムスティーンにとって自身のプロジェクトは、バンドのような共同作業ではなく“絵描き”のようなスタイルの制作なのだという。
「誰も完璧ではない。でも誰も俺がやっていることをあまり理解していない。これはバンドじゃないんだ。1984年以来このプロジェクトはバンドじゃない。ロック畑の人からしたら理解しがたいかもしれないけど、これが俺の仕事のやり方だ。俺は絵描きのような存在で、半分だけ絵を描いて他の人に“完成させてくれないか?”と頼むこともしない。他人と作業するのは、プラスではなくマイナスのようにずっと感じていた。
それをエゴイストだと思う人もいるけど、そうではない。むしろシンガーたちは、自分がイングヴェイの曲を演奏しているアンサンブルの一部だと認めることができないんだ」
自分のプロジェクトにおいてはシンガーが主役ではなく、他の楽曲と同じアンサンブルの一部だとコメントしたイングヴェイ・マルムスティーン。彼は過去にもシンガーと仕事する上でのフラストレーションを語っており、その結果自分で歌う決断をしたようだ。
「俺は夜中に起きて、完成された曲が頭の中に流れてくることもある。だからプロデューサーも作曲者もいらないし、今ではシンガーもいらない。シンガーがいたときも、俺の頭のなかで鳴っているボーカルメロディをシンガーに教えるだけだった。アメリカに引っ越すまでは、俺がシンガー、ギタリスト、ソングライターだったし、後はベーシストとドラマーを雇うだけだった。そもそも俺のキャリアでシンガーを起用していた期間のほうが短い」