2023.09.08 12:00
2023.09.08 12:00
岩井俊二がアイナ・ジ・エンドを主演に迎え、1992年に放送された『夏至物語』をリメイクすることが決定した。
現在YouTubeチャンネル「岩井俊二映画祭」では、『キリエのうた』が10月13日(金)に公開されることを記念し10月12日(木)まで3ヵ月連続で岩井俊二関連作品が配信中。『リップヴァンウィンクルの花嫁』や『なぞの転校生』など監督作からプロデュース作までの様々な過去作が配信されてきたが、今回『夏至物語』のリメイク版が配信されることが決定し、ティザーとメインビジュアルが公開された。
『夏至物語』は愛する人の帰宅を待つ女の子の愛と狂気に満ちた夏のある日を描いたどこか不穏でダークな物語で、アイナ・ジ・エンドは『キリエのうた』とはまったく違う役どころを演じる。解禁されたティザーでは美しい映像の世界観を垣間見ることができ、メインビジュアルには何かをじっと見つめるアイナ・ジ・エンドの美しい横顔が写されている。
1992年版エンディング曲にはムーンライダーズのファーストアルバム『火の玉ボーイ』(1976年)から「午後のレディ」が使用されたが、リニューアル版でもムーンライダーズ自らの手によって47年ぶりにレコーディングされた同曲が採用されることも決定した。
また、YouTubeのほか、1992年にオリジナル版を放送したカンテレにて10月8日(日)25時よりリメイク版が放送。日本映画専門チャンネルでは、10月10日(火)に『岩井俊二映画祭presents マイリトル映画祭』のスペシャルとして、『「キリエのうた」公開記念・マイリトル映画祭Special 夏至物語×夏至物語』と題し、新旧の『夏至物語』と岩井俊二監督自ら作品を語る90分のスペシャル番組が放送される。TVerでは9月15日(金)から『キリエのうた』公開記念特集が行われ、特集内では1992年版の『夏至物語』も配信される。
今回のリメイクについて、主演のアイナ・ジ・エンドと岩井俊二監督からコメントも届いている。
アイナ・ジ・エンド コメント
1992年の作品を時代を超えて携わらせていただけて、とても幸せに思います。
ありがとうございます。
岩井さんの世界に混ざりこめることは
私にとってやはり、すごく楽しくて刺激的でした。
岩井さんの奇想天外な感性を目の当たりにする度に、あぁ、最高だー!と心が漏れます。
自分に巡っている表現の血が
ざわざわと音を立ててユウコに没入していきました。
とても暑い日の撮影で、岩井組の皆さんは汗をだらだら流していたのに、
ずっと朗らかで、キラキラしていました。
たくさん学ばせていただきました。
そして、暑すぎる中でそうめんを食べた時
おいしくって生き返りそうになって
そうめん大好きになりました。
“夏至物語”
たんまり味わってもらえますように。
一度見たあと、
二度目はユウコと一緒にそうめんを食べて観ていただけたら嬉しいです。
夏の思い出を作りませんか。
何卒、よろしくお願いします。
岩井俊二 コメント
29歳の夏に撮った「夏至物語」をアイナさんでリメイク。これ自分がまず観てみたいと思い、ご本人に旧作を観て頂いたところ、やってみたいとお返事が。かくして実現した本作。4K版として復活しました。(当時の解像度で比較すると面積比で27倍!)
「キリエのうた」とはまた全く違うアイナさんです。きっとご堪能頂けるかと思います。旧作はムーンライダーズの「午後のレディ」の音源をお借りしてましたが、今回は改めて演奏して頂けることになりました。
改めて当時こんな変なドラマを放送してくれたカンテレさんには今も感謝しかありません。今後もこうしたショートフィルムを時々作れたらいいなといろいろ構想中です。