人間の欲望が引き起こす物語を圧倒的映像美で描く
落語から生まれたWOWOWドラマ『にんげんこわい2』吉田羊、吉岡里帆、岡田将生らキャスト解禁
2023.06.14 15:00
2023.06.14 15:00
8月11日(金・祝)からWOWOWにて放送・配信されるオムニバス形式ドラマ『にんげんこわい2』に主演するキャスト6名が発表された。
滑稽話のイメージがある落語だが、実は怖い話の宝庫。そんな落語の演目を原案とした本作では、人間のさまざまな欲望が引き起こす怖い物語が圧倒的映像美で描かれる。脚本は前作のシーズン1に引き続き首藤凜、山田由梨、舘そらみの3人が書き下ろした。江戸時代を舞台としながらも、昔から変わらない「にんげんのこわさ」はそのままに現代にも通ずる解釈を加えている。
今回ドラマで描かれる落語は「紙入れ」「品川心中(上・下)」「鰍沢」「権助提灯」「笠碁」の5つの演目。第1話「紙入れ」で主演を務めるのは、昨年俳優デビュー25周年を迎え、来年の大河ドラマ『光る君へ』への出演も決まっている吉田羊。第2話と3話「品川心中(上・下)」で落ちぶれた看板花魁・お染を演じるのは、先日『連続ドラマW 落日』の出演も発表された吉岡里帆。全6話で唯一前後編に分かれた構成で、品川の遊郭を舞台に男女の騙しあいを描く。
また、第4話「鰍沢」で妖しい山に迷い込む好奇心旺盛な旅人を演じるのは、『昭和元禄落語心中』(NHK)にて柳家喬太郎の指導のもと人気落語家役を演じ、第14回コンフィデンスアワード・ドラマ賞主演男優賞を獲得した岡田将生。第5話「権助提灯」では、『ラーゲリより愛を込めて』などで硬派な役から個性的な役を演じている安田顕が、主人に夜通し振り回されてしまう権助をユーモラスかつシリアスに演じる。
そして第6話「笠碁」に登場するのは松重豊と伊東四朗。2018年の『孤独のグルメ』大みそかSPでも共演を果たした2人が、憎み合いながら求め合う近江屋と相模屋のご隠居役で演技合戦を繰り広げる。さらに、落語家・柳家喬太郎がシーズン1に引き続き語りを務めることも決定している。
公開されたメインビジュアルは、シーズン1のロゴでもあしらわれた赤い“目くじら”が映え、人間のどろりとした黒いものが象徴的にデザインされている。
吉田羊 コメント
落語にハマった20代、噺家の解釈や脚色の違いを楽しめる古典が好きでした。本来、顔を上下に切り独りで人物を演じ分ける話芸を実写化した今作は、自ずと人の数だけ解釈が生まれ、必ずしもそれらが同じでないのが、とても興味深くリアルにも感じました。現場では、旦那の得体の知れなさと、新吉の素直な、それでいて時に見通しているようなお芝居が非常にスリリングで…。本当の間男はどちらで、知らぬふりをしているのは誰なのか、見るほどに”にんげん”が怖くなる新鮮な「紙入れ」をどうぞお楽しみください。
吉岡里帆 コメント
前回の「にんげんこわい」の作品を見させて頂き、大変面白くぜひ挑戦してみたいなと思いました。
人間の怖さとは色々ありますが、このドラマ版”品川心中”で描かれるのは恋と欲望です。落語品川心中に登場するお染はプライドが高くずる賢い女性ですが、今作ではそこに少しだけ恋のエッセンスが入り、人間味のあるどこか憎めないキャラクターになっています。
惚れたが負けの恋心をユーモアと情熱を持って挑みました。
ぜひ新解釈の品川心中をお楽しみ頂けたら幸いです!
岡田将生 コメント
今回、にんげんこわい2の「鰍沢」に参加させていだたきました。
以前ドラマで落語をやらせていただいた事、そしてその時に鰍沢も教えていただいた事もあって、すぐ手を上げさせていただきました。
そしてそして、語り部が喬太郎師匠と言われたら、、もうそれはやる以外ないのです。
この話こそ今回のにんげんこわいの象徴となるお話なのではと思います。
2日間の撮影でしたが鰍沢の話の中に入ること、触れられた事、とても嬉しく思います。
是非放送を楽しみに待っていてください。
安田顕 コメント
興味深く、面白いことに挑戦されている企画に呼んでいただき、嬉しく、光栄です。
若旦那とその使用人、飯炊きの権助の、夜中から夜明けまでのお話です。
権助は、只々寝たいだけの人。
そこに羨望や劣等感などはなく、ただ『そういうもの』として毎日を全うする人。
そういう時代に生きた人。
そう解釈して取り組みました。
是非、ご覧ください。
松重豊 コメント
お客さんを笑わせるのも恐がらせるのも、テンポと間が全てだとも言えます。笑いの古典芸能である落語をホラー仕立てで作り上げていく本作。しかも伊東四朗さんとの共演ということで、身の縮む思いで臨みました。そして大事なのはリアルに演じること。伊東さんからいろいろ教わった2日間でした。
伊東四朗 コメント
「碁敵は憎さも憎し懐かしし」だったかな、
囲碁をやる人なら、いや将棋、チェス等やる人も一寸照れ臭く気になる言葉ではないだろうか、
そこの心理を突いた落語の「笠碁」を元にしたドラマの出演依頼に一もニもなくとびついた、
だって私にもこんな心理状態若い頃あったんだもん。
しかも相手役が大好きな松重さんと来ちゃなぁ、、、皆さん2人の丁々発止、どうぞお楽しみに。