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「もう二度とやりたくはない(笑)」と語る

光石研が映画『逃げきれた夢』で実の父親と初共演、親子の対話を捉えた本編映像公開

2023.06.07 14:00

©2022『逃げきれた夢』フィルムパートナーズ

2023.06.07 14:00

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6月9日(金)より新宿武蔵野館、シアター・イメージフォーラムほかにて全国公開される映画『逃げきれた夢』から本編映像が公開された。

本作は映画デビューから45年、日本の映画・ドラマ界を支える俳優・光石研の12年ぶりの映画単独主演作であり、光石の地元でもある北九州を舞台に人生のターニングポイントを迎えた中年男・末永周平が新たな一歩を踏み出すまでの、可笑しくも切ない希望を描いた物語。

6/9公開「逃げきれた夢」本編映像【光石研 親子共演シーン】

解禁された本編映像は、光石研が実の父親と親子役として初共演した冒頭シーン。俳優経験は一切ないという光石の実父だが、二ノ宮隆太郎監督の強い希望により共演が実現した。光石扮する周平が介護施設で暮らす父親を訪ねる場面となっている。

周平の父は、近寄ってくる息子に目もくれず、車いすに腰かけたまま遠くを眺めている。そんな父の隣に座った周平は、困ったように笑いながら話し始める。意思の疎通ができない父を気に留めることなく世間話を続ける周平。対する父は、黙ってはいるが、どこか穏やかそうな表情を浮かべている。実のところこの場面は、記憶が薄れていくという自身の病気が進行しつつある周平が、これまでの人生を振り返り、途方に暮れる複雑な心境を吐露する物悲しい場面。だが実際の親子であるからこそ醸し出される自然体で和やかな空気が映像を包んでおり、徹底的なリアリティを追求する本作の雰囲気にぐっと引き込まれる重要な冒頭シーンとなった

実の父との共演について光石は「やっぱりものすごく気は遣いましたし、ズブの素人がポツンと座って、外見てるだけなんですけど、それが成立するものなのか心配でした。でもそこは、やっぱり映画の面白いところで。俳優という職業はスタッフの皆さんが支えて下されば、誰でも出来るんだなという風に本当に思いました。ただ、やっぱりもう二度とやりたくはないですけどね(笑)」と現場スタッフへの感謝と共に、親子共演への複雑な思いを語った。

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