ボウイ哲学の源泉に触れる貴重な映像
『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』ボウイが“変化“を語る本編シーン公開
2023.03.15 19:00
©︎2022 STARMAN PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2023.03.15 19:00
3月24日(金)よりIMAX/2Dで全国公開されるドキュメンタリー映画『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』から本編映像が公開された。
現代において最も影響力のあるアーティストにして“伝説のロック・スター”デヴィッド・ボウイの人生と才能に焦点を当てる本作。30年にわたり人知れずボウイが保管していたアーカイブから選りすぐった未公開映像、さらに「スターマン」「チェンジズ」「スペイス・オディティ」「月世界の白昼夢」など40曲にわたるボウイの名曲で構成。全編にわたりボウイのナレーションで導かれ、デヴィッド・ボウイ財団が唯一公式に認定したドキュメンタリー映画となった。
監督を務めるのは映画プロデューサーで、ロバート・エヴァンスのドキュメンタリー映画『くたばれ!ハリウッド』や、伝説のロックバンド、ニルヴァーナのカート・コバーンのドキュメンタリー映画『COBAIN モンタージュ・オブ・ヘック』を手掛けた名手ブレット・モーゲン。デヴィッド・ボウイ財団が保有する膨大な映像にアクセスすることを許されたモーゲン監督は全ての映像に目を通すために2年もの歳月を費やし、貴重映像を厳選した。音楽プロデュースを務めるのはトニー・ヴィスコンティ。そして音響には社会現象級の大ヒットとなったクイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー賞を受賞した音響技術者ポール・マッセイが参加した。
ひとつの成功に安住することなく、音楽性を“変化”させ続けながら時代を駆け抜けた、伝説のロック・スター、デヴィッド・ボウイ。代表曲の「チェンジズ」で直接的なメッセージを発しているように、“変化”はボウイの音楽性のみならず、自身の生き方を象徴している言葉だが、そんな“変化”についてボウイが語った映像が公開された。
映像は1972年から73年にかけて行われた「ジギー・スターダスト・ツアー」のライブ前の控え室から始まる。ボウイが自分でメイクをしているところに「精神的な基盤を求める気持ちが強くて、自分なりの基盤を融合して作ろうとした。火曜は仏教徒で、金曜はニーチェに傾倒」とモノローグが重なり、様々な思想から自分を作り上げていったことが明かされる。次に映像がライブシーンに切り替わると、ボウイの口から語られるのは、「当日は自分こそが、仏陀が人に求めた答えだと感じてた。でもその時、心に残ったのは無常感と儚さだ」という驕っていたことの告白だ。
そして映像は、ボウイが学んでいく中で最も深く感銘を受けたという「何事も長くは続かず“変化”すること」について、「固定して見えるものも実は遅い速度で動いていて、すべては必然的に変わっていく」と、確信めいた言葉を披露している。