秦 基博の楽曲から生まれた映画の撮影秘話を振り返る
⼩川未祐×菊地姫奈×菅⽣新樹×和⽥庵、4人の若手キャストが生きた『イカロス 片羽の街』
2023.03.01 17:00
2023.03.01 17:00
2023年2⽉11⽇(⼟)にライブ配信された『秦 基博 × U-NEXT FILM「イカロス 片羽の街」&PREMIUM LIVE「ICARUS」』。当日のライブ配信での好評を受けて、2月24日(金)より改めてU-NEXTでの独占配信がスタートした。
映画と音楽LIVEを掛け合わせるという、新たな試みによって生まれた本プログラム。映画『イカロス ⽚⽻の街』では、秦 基博の最新曲「イカロス」の世界が3名の新進気鋭の映画監督によって描かれている。さらに、物語の中心となるキャストでは『トイレのハナコ』(監督:児⼭ 隆)に⼩川 未祐と菊地 姫奈、『豚知気⼈⽣』(監督:枝 優花)に菅⽣ 新樹、『⼗年と永遠』(監督:中川 ⿓太郎)に和⽥ 庵といった、今後活躍が期待される若手俳優たちが起用されていることも注目のポイントだ。楽曲「イカロス」がテーマとして掲げる“喪失”を彼らはどう演じたのか。その撮影を振り返ってもらいつつ、秦 基博の楽曲との出会いなども語ってもらった。
ハナコを私らしくそのまま演じた(菊地 姫奈)
児⼭ 隆監督『トイレのハナコ』でダブル主演を務めたのは、⼩川 未祐と菊地 姫奈。小川は思春期の悩みに押しつぶされそうになっている進学校に通う女子高生の季美、そんな季美と偶然出会い行動を共にする家出少女ハナコを菊地が演じている。初共演ながら急速に仲が縮まったという2人。ただ、私生活でも小川は菊地から目が離せないようで……?
──『イカロス 片羽の街』で唯一のW主演で対照的な性格の二人でしたが、実年齢とも近い役柄を演じるにあたって、ご自身と重なる部分はありましたか? それとも全く別の人格という意識で演じられましたか?
菊地 姫奈(以下、菊地) ハナコは、私にすごく似ていて。もう一人の人格を演じているっていうより、私らしくそのまま演じたっていう感じに近いと思います。
小川 未祐(以下、小川) はい、私もですね。学生のときとか、沸々としたものを抱えながら生きていたので、今少し時間が経って気持ちが変わった部分もあるんですけど、本当に重なるところはたくさんあるなっていうのを台本見ながら感じていました。
──ご出演された『トイレのハナコ』が秦 基博さんの「イカロス」から生まれたオリジナルストーリーということについてはいかがですか?
小川 秦さんの楽曲、本当にたくさんありますけど、その中でも今回の曲は特に切実さというか、何かを失ったときのどうしようもない失望感みたいなものを、歌詞からもメロディからも感じて。エンディングで曲がかかったときに、二人の関係性がぐっと深くなるような楽曲だし、大きな柱みたいなイメージですね。
菊地 初めて「イカロス」を聞いたときに、心の底がじんと熱くなるような気持ちになって。無性に身近な大切な人に会いたくなるような、そんな曲だなって感じて。今回の『トイレのハナコ』も、無性に会いたいけど会えない、みたいなもどかしい気持ちがリンクしてると思いました。
──現場はお二人と監督でやり取りされながら撮影が進んでいったのですか?
小川 そうですね。でも監督も、特別な演出はせず私たちに預けてくれているような感じだったので、私たちがとにかく仲良くなることがすごい大事だなと思っていました。
菊地 たくさん話しかけてくれて。接しやすくて、お姉ちゃんのような感じで楽しかったです。
小川 オーディションのときも一緒だったんですけど、今日みたいにちゃんと喋ってて。この子絶対これだけじゃないっていうのは最初から感じてて(笑)。ちょっとそこをつついたら、面白いものがいっぱい出てきて。興味津々でした(笑)。
菊地 いろいろ聞いてくれました(笑)。
──具体的に一番面白かったのは?(笑)
菊地 恥ずかしい!(笑)
小川 なんだろう……あまり詳しいことは言えないですけど(笑)。本当にこんな10代の子出会ったことなくて。へらへらしているように見えて、ちゃんと考えてる部分もあったりとか。でも、仕事と関係ないときは「眠い」「帰りたい」しか言わないし(笑)。
菊地 (笑)
小川 でもそれが彼女の魅力なんですよ。すごく素直で。10代の子たちこんなふうに生きたらいいのにって思っちゃうくらいすごい素直で。とっても素敵だと思います。
──一緒にいらっしゃった期間は、大体どのくらいだったんですか?
小川 撮影自体は3日間で、衣装合わせがあったりとかで……
菊地 衣装合わせも入れて、一週間くらい?
──お互い一生思い出に残りそうですね。
小川 そうですね。菊地さんに対して、撮影が3日間と思えないぐらい気持ちも生まれましたし。あれだけかけがえのない存在を演じるということは、どこか自分としても菊地さんに対してそういう気持ちを持たないとって思うんですけど、でもそこが心配ないぐらい。毎日菊地さんに会えるのを楽しみに現場行くって感じだったので。妹のような感じです。
──でも(菊地さんは)帰りたかったんですね(笑)。
小川 割とスーッと「じゃあ帰りまーす」って(笑)。
菊地 寒かったから(笑)。本当に撮影の3日間は楽しくて、そのままの自分を映してるって感じだったので。思い出にも残る撮影だったし、大切な作品になったと思います。
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