監督がベネデッタの相手役を演じたダフネ・パタキアを絶賛
ポール・ヴァーホーベン監督最新作『ベネデッタ』秘密のラブシーンを捉えた本編映像が公開
2023.02.21 16:00
(c) 2020 SBS PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 2 CINÉMA - FRANCE 3 CINÉMA
2023.02.21 16:00
2月17日より公開されるポール・ヴァーホーベン監督最新作『ベネデッタ』から本編映像と新場面写真が公開された。
17世紀に実在した修道女の裁判記録から着想を得て制作され、物議を醸した本作。主人公は幼い頃からキリストのビジョンを見続け、聖痕や奇蹟を起こし⺠衆から崇められた一方、同性愛の罪で裁判にかけられたベネデッタ・カルリーニ。男性が支配する時代に権力を手にした彼女がおこした奇蹟は本物か、はたまた狂言か。彼女に翻弄される人々を描いた奇想天外セクシュアル・サスペンスが展開する。
バルトロメアを演じたダフネ・パタキアについて、ヴァーホーベンは「彼女の明るく気まぐれな性質が気に入った。この役柄とこの映画には重要だと思えた。そのお陰で、セックスシーンがもっと受け入れやすく賞賛できるものになったんだ。彼女はふざける子犬のように、そうしたシーンに多くの熱意、喜び、遊び心をもたらしている」とコメントした。パタキアはベルギー生まれで、ギリシャで女優として活躍中。昨年公開されたレア・ミシウス監督のタイムリープ・スリラー『ファイブ・デビルズ』や、『女王陛下のお気に入り』などで知られるヨルゴス・ランティモス監督の名作ショートフィルム『Nimic』(日本未公開)にも出演している。
解禁された本編映像は、修道院に入ったばかりの美少女バルトロメアとベネデッタが厠(トイレ)を出るシーン。バルトロメアが家庭内暴力の被害者だったと聞いたベネデッタは、その美しさのせいだと同情するが、同時に彼女の瞳に魅入られてしまう。ひどい家族から助けてくれ、優しくしてくれるベネデッタに、別れ際、そっとキスをして去るバルトロメア。初めての経験に心を乱されるベネデッタは必死でマリア様に祈りを捧げる……。修道女が愛を捧げていいのは神だけ、同性愛は絶対の犯罪とされる時代。そんなふたりの愛と破滅を示唆する重要な場面となっている。
修道院の戒律をかいくぐり、秘密の関係を深めるベネデッタとバルトロメア。しかしそれは修道院⻑に就任したベネデッタを陥れるのには十分な理由となり、彼女を失脚させたい元修道院⻑の策略で白日の元にさらされることに。同時に公開された場面写真では、教皇大使がやってきて二人が裁判にかけられることになる不穏なシーンが切り取られている。