舞台オリジナルのキャラとしてみのすけも出演決定
舞台『パラサイト』追加キャストでキムラ緑子、山内圭哉、恒松祐里、真木よう子が“寄生”される一家に
2023.02.08 04:30
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2023.02.08 04:30
6月5日(月)から7月2日(日)まで東京のTHEATER MILANO-Za、その後大阪にて上演される舞台『パラサイト』のキャスト第2弾が発表された。
本作では、社会問題化している「格差社会」というテーマを描きながらも、所々に散りばめられた緻密な「伏線」や「テーマ性」が話題を呼び、サスペンス、ブラックコメディ、ヒューマンドラマなどの“ジャンルを超えた傑作”として世界各国で称賛の嵐を巻き起こした映画『パラサイト 半地下の家族』を舞台化。台本・演出は映画『愛を乞う人』『焼肉ドラゴン』、舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』などを手掛け、舞台・映画と幅広く活躍しそのパワーを遺憾なく発揮する脚本・演出家の鄭 義信が務める。
90年代の関西、堤防の下にあるトタン屋根の集落。川の水位より低く一日中陽がささず、地上にありながら地下のような土地で金田文平(古田新太)の家族は家内手工業の靴作りで生計を立てて暮らしている。一方対称的な高台にある豪邸で、永井慎太郎、妻の千代子、娘の繭子、引きこもりの息子健太郎がベテラン家政婦の安田玉子とともに暮らしている。文平の息子の順平(宮沢氷魚)は、妹の美妃(伊藤沙莉)が偽造した大学の在籍証明を利用し繭子の家庭教師としてアルバイトを始める。健太郎のアートセラピーの教師として美妃が、慎太郎の運転手や家政婦玉子の後釜に文平と妻の福子(江口のりこ)と一家は永井家に寄生していく……。
次第に金田家に<寄生>されていく永井家の主人で、実業家として成功しつつも中身はまるで“土建屋の親父”の永井慎太郎には、舞台やドラマ、映画で独特の存在感を放つ山内圭哉。美しく品もあるが天然な側面も持ち合わせる永井家の“奥様”千代子には、デビュー以降数々の人気作に出演し、幅広い層からの支持を得る真木よう子が決定。その娘・繭子を、次々と話題作に出演する注目俳優の恒松祐里が演じる。さらに、一家の家政婦を務めこの物語のキーパーソンとなる安田玉子には、その抜群の演技力が多くの作品で光るカメレオン俳優のキムラ緑子が決定。また、舞台『パラサイト』オリジナルの登場人物として、「ナイロン100℃」の作品をはじめ毎回鮮烈な印象を残し、鄭の作品に多数出演し信頼の厚いみのすけの出演も決定した。
キムラ緑子 コメント
「あの衝撃作を舞台化するなんて、ウソでしょう!?」という驚きと共に、「どう立ち上げていくのか知りたい」という好奇心がムクムクと込み上げ、私自身が心から「観たい!」と思う舞台に参加させていただきます。富める者と貧しい者が二極化し、お金があるところにさまざまな人間が呼び寄せられ、パラサイトしていく――今の日本にも響くテーマを内包した作品をライブ空間で見せるために、どうしたらいいか想像つきません。道のりの遠さを思うと「観る側に回ればよかったなあ」と弱気になります(笑)。やると決めたからには、思いきりぶつかっていこうと思っております!
みのすけ コメント
同世代である古田新太さんとの共演は、僕が所属する劇団「ナイロン100℃」にゲスト出演してもらった『下北ビートニクス』(1996年)以来、なんと27年ぶり!そして映像で共演してきた方も多い座組みで、この豪華メンバーに加えていただき、まずは嬉しい気持ちでいっぱいです。そして初期作品から拝見し、これまで何作もご一緒している大好きな鄭さんの舞台に出られることにも、大きな喜びがあります。今回演じる役は、精神的にも体力的にもギリギリですが(笑)、鄭さんが「みのすけならできる」と思ってくださったからには、その期待に大いに応え、面白い作品になるよう頑張ります。どうぞご期待ください。
山内圭哉 コメント
実は初めて『パラサイト』を観た時、「これを戯曲化したら面白いだろうな」と思いながら観たんです。でもまさか日本で上演するなんて、そして自分が参加できる日が来るなんて、想像だにしていませんでした。信頼する方ばかりが並ぶ座組みで、しかも、長年仲良くさせてもらっている古田さんとは、30年ぶりの共演。お互いなかなかに老いてから再びご一緒できることに、月日の流れを感じます(笑)。常に弱者からの視点を描いてきた鄭さんの手によって、必ずや、普遍的な物語であることを確認していただけるでしょう。「映画の方が絶対面白いちゃうん?」と思う方にこそ、観ていただければと思います。
恒松祐里 コメント
すごい原作映画の舞台化、そして大先輩が並ぶビッグな作品で、嬉しくワクワクする気持ちと緊張する気持ち、両方がこみ上げています。人間の根っこにある感情を情熱的に描き、見るものの心を揺さぶり、燃え上がらせる、鄭 義信さんの作品に初めて参加させていただくことにも、とにかくドキドキしています。私が演じる裕福な家庭の女の子は、物質的な豊かさはあっても、世間を知らない普通の女子高生。若さゆえに胸に秘めた「誰かに認めてほしい」と思う気持ち、彼女のピュアな部分を大切に、まずは戯曲として心新たに、真剣に向き合っていきたいと思っております。
真木よう子 コメント
まずは映画『パラサイト』を日本で舞台化する企画自体にびっくりし、自分が参加させていただけることにダブルでびっくりしています。素晴らしい原作を前にプレッシャーはありますが、古田さんを筆頭に“愉快な仲間たち”が揃い、今から稽古場が楽しみで仕方ありません。鄭さんとは映画『焼肉ドラゴン』以来。撮影現場では優しい監督でしたが、風のウワサで聞くと舞台の稽古場では厳しく、 “鬼の演出家”だとか(笑)。こうして舞台でもご一緒できることに喜びを感じています。原作の良さを生かしながら“日本版”に置き換えられた、オリジナリティあふれる舞台。素晴らしい作品となるよう、私も尽力したいと思っております。