現代⾳楽界の圧倒的カリスマとして君臨するターの姿
ケイト・ブランシェット主演、アカデミー賞6部⾨にノミネートされた『TAR/ター』場面写真公開
2023.02.03 14:00
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2023.02.03 14:00
5月12日(金)より全国公開される『TAR/ター』より場面写真が公開された。
本作は、⾳楽界の頂点に上りつめた⼥性指揮者の心に少しずつ闇が侵⾷していく、驚愕のサイコスリラー。第80回ゴールデングローブ賞主演⼥優賞(ドラマ部⾨)、第79回ヴェネチア国際映画祭⼥優賞ほか世界の映画祭で驚異の43受賞197ノミネート、そして先⽇発表された第95回アカデミー賞でも作品賞、監督賞(トッド・フィールド)、脚本賞(トッド・フィールド)、主演⼥優賞(ケイト・ブランシェット)ほか主要6部⾨にノミネートされた。
世界最⾼峰のオーケストラの⼀つであるドイツのベルリン・フィルで、⼥性として初めて⾸席指揮者に任命されたリディア・ター。彼⼥は天才的な能⼒とそれを上回る努⼒、類稀なるプロデュース⼒で、⾃⾝を輝けるブランドとして作り上げることに成功する。今や作曲家としても、圧倒的な地位を⼿にしたターだったが、マーラーの交響曲第5番の演奏と録⾳のプレッシャー、新曲の創作に苦しんでいた。そんな時に起こった、かつてターが指導した若⼿指揮者の死から、彼⼥の完璧な世界が少しづつ崩れ始める。
芸術に全てを捧げ、様々な重圧から徐々に追い詰められていくリディア・ターという稀有なキャラクターを演じるのはケイト・ブランシェット。ゴールデングローブ賞、ヴェネチア国際映画祭⼥優賞、全⽶・NY・LA の批評家協会賞と名⽴たる賞を独占、『ブルー・ジャスミン』に続くアカデミー賞も最有⼒との呼び声が⾼まっている。また、『燃ゆる⼥の肖像』のノエミ・メルラン、『あの⽇のように抱きしめて』のニーナ・ホス、『インディー・ジョーンズ/最後の聖戦』 のジュリアン・グローヴァ―、『キングスマン』のマーク・ストロングら実⼒派俳優たちが脇を固めた。
監督と脚本を手掛けたのは 『イン・ザ・ベッドルーム』『リトル・チルドレン』でアカデミー賞脚色賞に連続ノミネートされたトッド・フィールド。フィールド監督は、その鋭敏な表現⼒によって絶対的な権⼒を振りかざす天才指揮者ターの物語を「唯⼀無⼆のアーティスト、ケイト・ブランシェットに向けて書いた」と明かしている。⾳楽は『ジョーカー』でアカデミー賞作曲賞を受賞した、気鋭のチェリストであり作曲家のヒドゥル・グドナドッティルが担当した。
今回公開された場面写真には、ターがベルリン・フィルの⾸席指揮者としてタクトを振るい、 同時にオーケストラのメンバーを叱咤している様子や、ターの⼼の⽀えでもあるヴァイオリン奏者のシャロン(ニーナ・ホス)と過ごす様⼦、⾃宅で指揮の構成にふけるターの姿などいずれも“現代⾳楽界を牽引する圧倒的カリスマとして君臨するター”の⽇常と、そんな彼⼥を取り巻く様々な思惑を抱えたキャラクターたちを切り取ったものとなっている。
フィールド監督は本作の発想について「⼦供の頃に何が何でも⾃分の夢を叶えると誓うが、夢が叶った途端、悪夢に転じるというキャラクターについてずっと考えていた」と振り返った。そして「リディア・ターは芸術に⼈⽣を捧げた結果、⾃分の弱みや嗜好をさらけ出すような体制を築き上げてしまったことに気づく。彼⼥はまるで全く⾃覚がないかのように、周囲に⾃分のルールを強要する。しかし、作家のジャネット・マルカムが⾔うように『⾃覚していたとしても、⾮道は許されない』のだ」と語った。