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90年代の関西を舞台に格差社会を描く

米アカデミー賞受賞映画『パラサイト半地下の家族』来年6月に舞台化、演出は鄭義信

2022.12.08 04:30

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2022.12.08 04:30

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第72回カンヌ映画祭でパルム・ドール受賞を果たし、第92回米アカデミー賞では作品賞含む4部門を受賞した映画『パラサイト 半地下の家族』が日本で舞台化することが決定。2023年6月からTHEATER MILANO-Zaでの東京公演を皮切りに、大阪・新歌舞伎座でも上演される。

堤防の下にあるトタン屋根の集落。川の水位より低く一日中陽がささず地上にありながら地下のような土地で金田文平の家族は家内手工業の靴作りで生計を立てて暮らしている。一方対称的な高台にある豪邸で、永井慎太郎、妻の千代子、娘の繭子、引きこもりの息子健太郎がベテラン家政婦の安田玉子とともに暮らしている。文平の息子の順平は妹の美妃が偽造した大学の在籍証明を利用し繭子の家庭教師としてアルバイトを始める。息子の健太郎のアートセラピーの教師として美妃が、慎太郎の運転手や家政婦玉子の後釜に文平と妻の福子が、と一家は永井家に寄生していく……。

映画『パラサイト 半地下の家族』は2019年に韓国で公開され、観客動員数は1,000万人を突破。日本でも瞬く間に大ヒットとなり、2020年に公開された外国映画の中では最高の興収を記録したことでも記憶に新しい作品。アジア圏の映画として初の米アカデミー賞作品賞を受賞した本作のメガホンをとったのは、『グエムル-漢江の怪物-』『母なる証明』で知られる名監督ポン・ジュノ。映画は社会問題化している「格差社会」というテーマを描きながらも、所々に散りばめられた緻密な「伏線」や「テーマ性」が話題を呼び、サスペンス、ブラックコメディ、ヒューマンドラマなどのジャンルを超えた作品とされている。

日本での舞台化にあたり台本と演出を手掛けるのは、映画『愛を乞う人』『焼肉ドラゴン』、舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』などで知られる脚本・演出家の鄭義信。ポン・ジュノ、鄭義信の両氏と親交が深い、李鳳宇プロデューサーの企画のもと『パラサイト』が日本の舞台で実現。日本版では90年代の関西に舞台を移し、先が読めないもう一つの“半地下の家族”の物語が誕生する。

鄭義信からのコメントが届いている。

鄭義信 コメント
全世界で爆発的ヒットとなった映画『パラサイト』の舞台化ということで、緊張と不安と興奮を覚えています。思い切って、舞台をソウルの下町から日本の関西の下町に置き換えることにしました。原作を損なうことなく、いかにリアルな物語として、日本の観客の皆様にごらんいただけるか……。そして、新たな舞台版『パラサイト』をつくりあげることができるのか……。劇場に足をお運びくだされば、幸いです。これ以上はないだろうという素晴らしいキャストを迎え、スタッフ一同、意気込んでおります。どうぞご期待ください。

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