2022.08.14 12:00
2022.08.14 12:00
目を見張る透明感と、それに相反する存在感と輝きを放ち、数々の作品、CM、雑誌で活躍の幅を広げている女優・福地桃子。現在放送中の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)では坂口健太郎演じる北条泰時の妻「初」を演じ、7月25日より放送がスタートしたなにわ男子・大橋和也が主演を務める日本テレビ系シンドラ『消しゴムをくれた女子を好きになった。』ではヒロイン・伊藤さとみ役に抜擢。さらに9月には主演映画『あの娘は知らない。』の公開も控えている。
そんな彼女をいざ目の前にすると、オファーが絶えないことを一瞬で納得してしまうほど吸い込まれそうな魅力に圧倒されるが、話すとそれに負けないくらい等身大の魅力も併せ持っていることに気付く。今回のインタビューでは、いま最も目が離せない女優の一人となった現在の状況を彼女自身がどう見ているか、これまでの女優人生を振り返りながら素顔の魅力に迫った。
──映画にドラマにお忙しい日々を過ごされていると思いますが、そんな現状をご自身ではどう捉えていますか?
現場に行くたびに違いを感じたり、いろんなスタッフさんやキャストの方とお会いしたり。出会いの連続だなと思っています。
──ドラマと映画の違いはどんなところに感じましたか?
カメラの台数や、撮り方も、“今、何を見せたいのか”でも全然変わるのだとか。同じ映像作品でも、違いはすごく感じます。映画やドラマの現場ではその都度コミュニケーションを取りながら一つの作品を完成させる。どちらにも違う要素がありますが、まだ発見もたくさんあるんだと思い、楽しみながらお芝居をさせていただいています。
──大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に初登場されましたが、出演が決まったときのお気持ちは?
大河ドラマへの参加が初めてということもあり、不安はもちろんありました。ですが、『鎌倉殿の13人』を楽しませてもらっていた1人として、こんなに光栄なことはないなという気持ちで。あとは、演じられている皆さんのエネルギーを画面から感じていたので、そこに対する興味もありました。
──不安もありつつ、好奇心や楽しみも大きかったと。
声をかけていただけるとは思っていなかったので、驚きました。映像として観てきたものに、生の空間で触れることができる機会はなかなかないと思ったので、いただいた役を丁寧に演じようと思いました。
──たしかに視聴者として観ていた世界に入っていくというのは、珍しいことですよね。
出来上がっているチームの中に入っていくことも初めてだったので、「どんな空気なんだろう」と思っていたけれど、撮影初日から本当に温かく迎えてくださって。クランクインするまでは、正直、想像がつかず殺伐としている可能性もあるのではないかなと思っていたんです(笑)。こんなに穏やかだとは思わなかったので、その空気に初日から救われました。
──たとえば『消しゴムをくれた女子を好きになった。』のように同年代の方が多い現場もある中で、大河ドラマは年上の方が多い現場ですよね。
自分自身の居方はそこまで変わらないんですけど、やっぱり手を差し伸べてもらうことがたくさんあります。声をかけてくださるたびに、「こんな大人になりたいな」と思うような方がいっぱいいます。
──素敵な役者の方がたくさんいらっしゃいますもんね。
モニターを見ているのもとても楽しいです。メイクをしてもらいながら、前のシーンが撮影されているのが流れているの見て、「台本で読んでたところだ」って。台本を読んでいるときに想像をしていたものとはもちろん違うので、そこもまた楽しいです。
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