2022.07.16 13:53
©2023 映画「美男ペコパンと悪魔」製作委員会
2022.07.16 13:53
ヴィクトル・ユーゴーによる同名小説の実写化となる映画『美男ペコパンと悪魔』が2023年に公開されることが決定した。
『レ・ミゼラブル(ああ無情)』(1862年)、『ノートルダム・ド・パリ(ノートルダムのせむし男)』(1831年)などで知られるフランスロマン主義の巨匠、ユーゴー。『美男ペコパンと悪魔』は、ユーゴーによる紀行文学の傑作『ライン河(ライン河幻想紀行)』(1842年)第二十一番の手紙に収録されている、神秘的で幻想的なライン河の風景を舞台とした幻想小説である。長いこと映像化は不可能とされてきた幻想小説が今回180年の時を越えて、世界初の実写映像化となった。
現代の東京。交際中の高校生、隼人と亜美はある日、些細な事で喧嘩してしまう。別れた後に隼人は交通事故に遭い、意識不明に……。自分を激しく責めながら憔悴する亜美は、ふと隼人の鞄に入っていたヴィクトル・ユーゴー著の『美男ペコパンと悪魔』を手に取り、読み始める。ゾンネック城主のペコパンは、狩りの名人で、美男子だった。ペコパンは、ファルケンブルク城主の美しき娘・ボールドゥールと婚約する。ボールドゥールとの婚礼を3日後に控えた日、ペコパンは狩りに出かけ、その狩りの腕前が宮中伯に認められたペコパンは、どんどん出世していつしか世界中を旅することに……。カブトムシ人間、バッタ人間、青銅の巨人ニムロデ、悪魔アスモデなど様々な怪物との対峙を乗り越えボールドゥールの許に帰ってきたペコパンに、驚愕の真実が待ち受けていた。現代と中世の世界が交差していく異次元世界の中、隼人と亜美の未来は……?
本作ではミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンでは主人公・越前リョーマ役を演じ、以降舞台・ドラマで活躍中の阿久津仁愛がペコパン/青木隼人役で、AKB48の下尾みうがボールドゥール/太田亜美役で、それぞれ一人二役を務める。物語は、中世ヨーロッパを舞台とした原作の世界のアクション/ダークファンタジーと、今回新たに書きおろした現代日本を舞台とした高校生のラブストーリーとが、並行して進行。現代世界との二層構造となることで、現代の観客が、劇中で『美男ペコパンと悪魔』を読む亜美と一緒に中世ヨーロッパを舞台としたダークファンタジーの世界に入っていける構成となっている。観る者にとって『自分にとってのボールドゥールは誰か』、『自分にとってのペコパンとは何か』を見つめ直すきっかけとなるはず。
また、本作は世界的文具メーカー ぺんてる(株)の元オーナー堀江圭馬が40年間に渡り温めてきた構想を、映画『戦国 BASARA‐MOONLIGHT PARTY‐ Remix』の松田圭太監督が、最新VFXとCG技術を駆使して異形のクリーチャーを映像化し、その世界観を再現。ユーゴーがイメージした幻想の世界の住人達である、青銅の巨人ニムロデ、カブトムシ人間、バッタ人間などの異形のクリーチャーは、SAZEN LEE、米山啓介、ムラマツアユミら新進気鋭のアーティストたちが結集して具現化した。異形のクリーチャーは今後フィギュアとしても発売される予定。7月24日(日)に幕張メッセで開催されるワンダーフェスティバル 2022<夏>に出展し、その全容が明らかにされる。
なお、この度、撮影中の阿久津仁愛及び下尾みうよりコメントが届いた。
阿久津仁愛 (ペコパン/青木隼人役)
ペコパンと隼人は若干リンクしていて、二役別々だけれど、どっちもが寄り添っているように演じられたらいいなと思っています。隼人の時はスケボー、ペコパンの時は乗馬だったりアクションだったりと、やることが盛りだくさんな中、一つ一つ全力を出し切って撮影に臨ませていただいています。見応えはめちゃくちゃあると思うので、皆さん楽しみにしていてください。僕も楽しみです。初主演映画ということで、不安もありますが、皆さんに最高な作品だと思っていただけるように頑張りたいと思いますので、ぜひ劇場に足をお運びください。
下尾みう(ボールドゥール/太田亜美役)
二役を演じるのは初めてです。絵本でよく見る憧れの女の子と、現実の等身大の女の子の二人を演じるので、見ている方に、「あっちょっと変わったな」と思ってもらえるように頑張りたいと思っています。ボールドゥールの衣装は、足が隠れるロングスカートが多くて、いつもスカートを持って移動して、「私、本当にお姫様の役をやっているんだ!」と実感しています。短編の映画を撮ったことはあるんですけど、映画館で上映される長編の映画は初めてなので、ドキドキしています。舞台などには立って演技経験はそれなりに積んできたと思うので、今の段階での集大成を見せられたらと思います。お楽しみに!